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ソニー「面接は軽装で」 就活生は疑心暗鬼

   震災の影響で、大手企業が新卒採用の選考開始時期を、例年の4月から2~3か月遅らせると発表している。懸念されるのは、梅雨から初夏の蒸し暑さ。節電のため社屋内のエアコン設定温度は上がっており、就活生にはまたひとつ「障壁」ができそうだ。

   そんな中、ソニーは6月から実施する新卒選考に当たり、「リクルートスーツやネクタイ着用でなくてもよい」と軽装での来社を呼びかけているという。

「服装は選考に関係ない」と担当者は言うが

どこまでが許される「軽装」なのか
どこまでが許される「軽装」なのか

   他の企業でも、軽装で臨んだ方が「世の中の空気が読める人材」「横並びせず自分で判断できる人材」などと好評価を得られる可能性もある。一方で、ネット上には、

「待て、あわてるな。これは人事の罠だ」
「真に受けてホントに軽装で行ったら落とされるだろ」

といった疑心暗鬼の声もあがる。暑くてもリクルートスーツを着てくる「根性のある奴」が評価されるのが現実、というわけだ。

   「ジャケットとスラックスならいいのか」「いやスーツがダメなら上着は不要」という議論や、「背広着ずに若干高めの白シャツを腕まくりしていったら高得点」「いや腕まくりはダメ。最初から半袖で」という意見も。

   どうしても選べなければ「別にスーツでも問題ない」が、その場合には「汗はかいちゃダメ」。無理をした感じを見せなければいい、ということか。

   毎年10人以上の新卒者を採用する都内IT企業の人事担当者は、臨機応変な対応は好感度がアップするという。決まりきった紺色のスーツではなく、暑い日に思い切って涼しげな格好をする人や、少し寒い日に薄い上着を羽織ってくる人が「頭を使っている」イメージを与えるらしい。

   とはいえ、個人的な気持ちとしては、服装選びに神経を使う学生たちが気の毒だと感じている。

「うちは面接に時間を取るから特にそうなんですが、いまどき銀行でもなければ、服装なんか選考に関係ないんですよ。服装で『使いやすさ』を見る会社なんて、これから生き残れるわけがない。採用されるかどうかは、着るもの以前に決まっている。そのくらい腹を括った人の方が面接では有利でしょうね」