J-CAST ニュース ビジネス & メディアウォッチ
閉じる

面接の際、「多くの人が気づかない最大の間違い」とは? 米専門家が指摘

   面接は、就活生の運命を左右する最大の山場だ。それだけにインターネット上には、さまざまな成功・失敗体験が寄せられている。反対に、面接官側から見た「こんな態度では落とされる」という話も興味深い。

   自己アピールのつもりが、実は面接担当者に不快感を与えているという行為がある。「しゃべりすぎ」だ。しかも国内、海外問わず、評価を落とすもととなっている。

「しゃべりすぎました」と反省したのにまた…

無口すぎるのも何ですが…
無口すぎるのも何ですが…

   「ダイヤモンド・オンライン」に「35歳からの転職力養成講座」という連載がある。筆者はキャリアコンサルタントの丸山貴宏氏。2013年12月16日付の記事では、面接官に嫌われる態度を取り上げた。そのひとつが「面接官を見ずにペラペラしゃべる」。聞かれてもいないことまで口にするのはご法度のようだ。丸山氏はこんな例を挙げた。

「最後の質問で候補者から『経営理念は何ですか?』と尋ねられたのでそれに面接官が答えた後、『それ、よくわかります。実は私も前職のときに……』と延々話し続けるといったケースです」

   実際にこのような人物に遭遇したという。面接官がていねいに対応すると、調子に乗ってますます話す。そのうちハっと気づいて「すいません、しゃべり過ぎました」と一度は反省の弁を述べたが、面接官が「大丈夫ですよ」と返すとまたもおしゃべり再開。「もちろん、面接結果は不合格」になったそうだ。余計なトークを慎むには、「自分を高く評価してもらおう」ではなく、「自分を正確に理解してもらおう」という意識で面接に臨むことだと丸山氏はアドバイスする。これなら「面接官の質問を正確に理解し、相手の反応を見ながら過不足なく適切な話ができるようになります」

   米国での就活でも、事情は同じだ。「仕事術」のニュースを集めた情報サイト「ライフハッカー」は6月12日、米国でキャリア・リーダーシップ開発コーチを務めるステーシー・ハウリー氏が「面接官を差し置いてしゃべりすぎるのは、多くの人が気づかない最大の間違いです」と指摘していると伝えた。また、ニューヨークのあるハイテク企業の人事部長も、人の話を聞かずに面接でしゃべり続ければ、まず落ちるという意見に賛同する。記事では「面接官の話をよく聞き、微妙な体の動きを観察しましょう。もし、面接官が前後に身体を動かしたり、せきばらいを始めたりしたら、次の質問に移る合図」と助言している。

「あなたの弱点は」との質問を利用しよう

   ネット上では、面接で「しゃべり過ぎ」のボーダーラインはどこなのか悩む意見が見られた。グループディスカッションでリーダー役に当たり、誰も話さないので率先して意見を述べるようにしたら面接官から注意された人、短い時間で自分を表現しようと一生懸命しゃべるがいつも落ちるという人、などだ。「聞かれたことだけ答えればいいのか」との問いも出たが、これに対しては「余計なことをしゃべらない、という意味」との回答が返されていた。

   就活ノウハウを掲載するサイト「就活の栞」の2013年9月20日付の記事では、よくある失敗例のひとつに「良くない癖が出る」を挙げているが、そのなかに「しゃべり過ぎ」も含まれていた。挽回方法として、面接中に「あなたの弱点はなんですか」という質問が出てきたら、これを利用しようと提案している。おしゃべりを自覚しているなら、質問に対する答えとして「今後克服したい」と言えばよい。「弱点に気付いている=『自分を客観視出来ている』とプラスに考える面接官は多い」というわけだ。