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怒られなくなり増長する中堅社員 実は「ひそかにダメ出し」されていた

   若手の頃は些細なミスや遅刻でも怒られるが、中堅社員になるにつれ、「誰からも怒られなくなる」ことは多いもの。中には気がゆるんで、徐々に問題行動が多くなり、勤務態度が「新人以下」になってしまう人もいる。

   そんな中堅社員が、周囲から「ひそかにダメ出しされている」と気づくための「フレーズ集」が話題となっている。「身につまされる」と感じた人も多い一方、「これは使える!」と共感する部下サイドの声も目立った。

表面上は丁寧だが、「実は怒っている」フレーズ

○○さん、怒ってるよ…
○○さん、怒ってるよ…

   「歳をとると、怒ってくれる人がいなくて新人以下になってしまう問題と、その対処法」と題したリクナビNEXTジャーナルの記事(2014年8月6日配信)では、一部の中堅社員が、「歳を重ねてしまっているがゆえに誰にも注意されず、静かに悪評が広まって微妙に干されかけている」と指摘。若手の頃は、小さなミスでも、誰かが注意や指導をしてくれる。が、中堅になると誰からも怒られなくなり、「まぁいいか」と気が緩んでしまうのだ。中には怒られないのをいいことに、遅刻を繰り返す、意見や指示をころころ変えるなどの「問題行動」が増えてしまう人もいる。

   記事では、そんな中堅社員が「自分を律する」ため、部下たちの「実は怒っているフレーズ集」を紹介。たとえば「いまおっしゃった内容は確定ということでよろしかったでしょうか」は、「指示内容が変わるだろうから言質を取りたいです」という意味。「念のため、先ほどのお話をまとめたものをお送りします」は、「言った言わないの話はもうたくさんだ!」という真意が込められている、という具合だ。

   記事を受け、ツイッターでは、「完全に僕のことですね(T-T)」「やべえ、気をつけようw」など、我が身を省みる人が目立った。「遠回しに言ってくれる人に感謝すべき。たいへん同感。反省せねば」という、真摯な感想も見られる。

「多少辛辣」でも、一言でスパッと言われた方が気持ちいい

   誰からも注意されなくなったがゆえに、問題行動も「許されている」と勘違いしてしまう中堅社員たち。「何気ないフレーズが、あるあるすぎて困るw」「見せたい人がいっぱいいるね」など、後輩、部下サイドから「怒りのフレーズ」に共感した人も多いようだ。

   一方、問題行動の多い先輩に、そこまで気を遣う必要があるのか?との意見もある。「こんなこと、ネット配信されなければわからない『幼稚な大人』が増えているのだろうか?」と、疑問を感じる人もいるようだ。

   深読みしないと伝わらない「怒りのフレーズ」ではなく、率直に「部下から怒られたい」人もいる。「ぼくは多少辛辣になってもいいから、一言でスパッと言われた方が気持ちいい」「うちの後輩は仕事さぼってたら怒ってくれるので感謝しよう」などのツイートからは、中堅といえども「怒られる」のを厭わない人も、それなりにいると分かる。結局は、風通しのよい人間関係がいちばん、ということだろうか。(KH)