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夜の都会でリッチ気分味わう「ナイトプール」 夏の終わり、仕事帰りに「プチぜいたく」

   仕事帰りに夜のプールでひと泳ぎ――。働き盛りの人たちにとっては健康増進に効果的だろう。一方、同じプールでもスポーツジムではなく、ホテルを選んでみる。こちらはオシャレに夜のひと時を楽しむのが目的だ。

   連日うだるような暑さが続く都会で、ちょっとリッチな気分を味わえる「ナイトプール」が好評だという。

利用料は、1000円から6000円、1万円超などさまざま

今夜はプールに…
今夜はプールに…

   夜の都心でホテルのプールを楽しむスタイルは、最近始まったわけではない。今から20年以上前、1993年8月5日付の毎日新聞夕刊は、東京・港区の東京全日空ホテル(現ANAインターコンチネンタルホテル東京)の屋外プールに、仕事帰りの人たちがリフレッシュに訪れると紹介していた。都内の複数のホテルには、プールと客室半日利用を組み合わせたプランがあるとも伝えている。

   今日では「ナイトプール」の呼び名で定着しているようだ。「NAVERまとめ」には2014年8月20日付で、「ナイトプールってのがリア充どもの間で流行ってるそうです」と題したページがつくられた。まとめられたツイッターの投稿を見ると、カラフルに照らし出されたホテルのプールに大人数が集い、DJのイベントの模様や客がプールサイドでくつろぐ様子の写真が掲載されている。「昨日はビジネス仲間と共にナイトプール遊びにいきました」「ビルに囲まれながらのナイトプール、雰囲気さいこーだった」とのコメントも載っていた。

   宿泊せずにプールだけを利用する場合、予算はどれほど見ればよいか。ホテルニューオータニ(東京・千代田)は9月6日まで、18~22時の利用で5000円、ANAインターコンチネンタルホテル東京は夜間利用が8月31日までで、平日6000円、土日祝日は1万2000円となる。京王プラザホテル(東京・新宿)は9月15日まで利用可能で、17~20時に限れば平日1200円、平日のみ使える回数券6枚だと6000円で1日当たり1000円となり、比較的リーズナブルな料金設定だ。

   ホテルニューオータニは、プールサイドを見下ろす2階テラスにレストランが営業しており、飲食が可能だ。音楽ライブといったイベントも催され「おとなの遊び場」としての演出が施されている。

大人が静かに楽しめるか、クラブみたいな夜遊び空間か

   ツイッターを見ると、多くの女性が「ナイトプールに行きたい」とつぶやいている。日中は親子連れで混雑している可能性が高く、夜なら「日に焼けず、大人が静かに楽しめそうなのがいいね」との意見があった。一方で、「クラブみたいな夜遊びとプールで水遊びの中間ですよね」とにぎやかな雰囲気を想像する人もいた。また「暑いなー。ナイトプール行きたいけど痩せなきゃ」と、複雑な乙女心をのぞかせる女性も。

   泳ぎが目的であれば、「高級ホテルで5000円払うより、市営プールなら数百円」という考え方もあるだろう。だが、「仕事帰りに1杯」の代わりにリラックスした時間を楽しむと考えれば、それほど高額というわけでもない。

   多忙でお盆も働きづめだった、家族サービスに時間をとられて気づいたら夏休みは終わった……そんな人たちが、せめてもの自分へのご褒美に「夏の終わりにナイトプールでプチぜいたくする」という需要もありそうだ。