J-CAST ニュース ビジネス & メディアウォッチ
閉じる

「たかの友梨」の「糾弾音声」公開が話題に 「残業代未払い」通報社員に社長が「会社つぶしていいの?」

   エステサロン「たかの友梨ビューティークリニック」の残業代未払い(減額)問題をめぐり、運営会社の高野友梨社長が、当局に通報した女性従業員に対して行った発言が録音・公開され、注目を集めている。

女性従業員が加入する労組が会見

「(労働組合の活動などが)間違っているとは言わないけれど…」
「労働基準法にぴったりそぐったら、(会社経営は)絶対成り立たない」
「つぶれるよ、うち。それで困らない?」「つぶしていいの?」

   高野社長が2014年8月21日、この女性を含む仙台店(宮城県)の全従業員らを集めた場で発言したとされる録音内容だ。通報女性が加入する労働組合が8月28日、東京都内で会見を開き、公開した。不当労働行為の救済や、公益通報者保護の申し立てを行ったことも明らかにした。

   女性は21日の場で、2時間半にわたり威圧的な雰囲気のなかで問い詰められ、その後ショックで出勤できなくなったという。

   運営会社の不二ビューティは、マスコミ各社の取材に対し、「(申し立て内容はまだ把握していないが)不当労働行為とされる行為はしていないと認識している」などと回答している。

   会見内容が報じられると、ツイッターなどで感想を書き込む人が相次いだ。著述家で人材コンサルタントの常見陽平氏は8月29日、

「発言自体がよく出るブラック企業擁護論。なぜ、労と使の論理はかみ合わないのかという事例。単なるたかの友梨氏批判をこえて考えたい」

と問題提起した。

   女性の通報をめぐっては、仙台労働基準監督署が8月上旬、「不二ビューティ」に対し、労働基準法違反で是正勧告を出している。