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信じてよいか、「本音は別」か 上司の9割「部下は自分より先に帰ってよい」

   年末年始の休暇に向けて業務量が増えているビジネスパーソンは多いだろう。そんな中何とか仕事を終えても、上司が残って仕事していて帰りづらい・・・という人もいるのでは。

   部下がそう考えてしまう一方で、上司の9割は「仕事ができていれば部下が早く帰っても問題ない」と考えているという調査結果が明らかになった。しかし「そうは言っても気遣うわ・・・」「本当にそうなの?」と、素直には喜べない人もいるようだ。

「早く帰っていいけどちゃんと仕事できていないのはNG」

いいって言われても気を遣っちゃう?
いいって言われても気を遣っちゃう?

   レンタルオフィスを提供するサーブコープジャパン(東京・新宿区)の調査結果によると、勤務態度に関する設問で、「部下がいつも定時に帰宅する」ことを気にするか、気にしないかというお題では、「気にする」が4.0%、「どちらかといえば気にする」が18.5%。「どちらかといえば気にしない」が35.8%、「気にしない」が41.8%だった。

   また、「部下がいつも自分より先に帰宅する。でも仕事はちゃんと出来ている」ことを、「気にする」が2.0%、「どちらかといえば気にする」が8.5%。「どちらかといえば気にしない」が32.0%、「気にしない」が57.5%で、実に約9割の管理職が「部下の退社時間は気にしない」と考えていることが明らかになった。

   調査は2014年10月31日から11月3日にかけて、40~50代の管理職400人を対象に、「押さえておきたい日本のビジネスマナーのポイント」についてのアンケート調査を実施。結果を12月3日に発表した。

   ただ、回答者のコメントを見ると、「仕事を終わらせて定時に帰るのはかまわないが、同僚に仕事を押し付けているようだったので注意したことがある」(55歳男性)「スケジュールを守れるなら問題ないが、守れないうちは指導する」(52歳男性)と、当然ながら仕事ぶりはきっちりチェックした上での回答ということもわかった。

「『お先に失礼します』は新人にはない」との考えも

   この結果について、ツイッターでは

「最近は部下に先に帰って欲しいと思ってる上司の方が多いのでは?それどころか私の働いてる所は1週間に一度、全員定時帰りを設けてますよ」
「ウチの職場、終わればさっさと帰りなさいって言われるし。周りからもそう言われるもの」
「軍艦も、先にクルーを下ろして最後に艦長が艦内を見回ってから降りる。責任者は部下を見守るのが組織ってもんじゃないの?」

など、「当然だろう」という意見が多い。

   一方で、「すげー帰りづらい。早くカエレといつも思う」「ムスッとした人だと怒ってるみたいで帰りづらいんだよなぁ~」「こういうアンケートで本音では話さんのとちがう?」など、結果を素直に受け止められない、という声もあった。

   上司の側からはこんな意見がある。

   フジサンケイビジネスアイが運営する企業情報サイト「イノベーションズアイ」に掲載された、フリープロデューサーの大谷由里子氏の「先に帰ってもいいですか?」というコラム(12年10月31日)では、「別にさっさと帰ったらいいと思う。ただ『わたし、終わったのですが、何か手伝えることありますか?』と、部下がいってくれたらうれしいかも」と述べられている。

   実業家の山村幸広氏が「新入社員へ」と題して書いたブログ(05年3月29日)では、「『お先に失礼します。』は新人にはない。なぜなら新人が先輩より早く帰ることはない。誰より早くきて、誰より遅く帰る」という、なかなか厳しい考え方もみられた。(MM)