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有休義務付け方針の日数「年5日」 「少なすぎる」か「そんなもの」か

   政府は、「労働者の働き過ぎ」を防止するため、年次有給休暇の5日程度の消化を、企業に義務付ける方針を固めた。2015年2月3日から4日にかけて、読売新聞や日経新聞などが報じた。政府案では、有休の一部取得時期について、従業員の希望を聞きつつ、企業が「指定」する責任を負う。企業が時期を指定する場合は、従業員の希望を聞く制度にする。違反した企業には、罰則もあるという。

   日本人の「有休取得率」は、低い。厚労省の「就労条件総合調査」(2014年)によると、労働者が1年間に取得した有給休暇の平均日数は「9.0日」で、取得率は48.8%にとどまる。「義務化」の日数が「平均」日数より少ないこともあってか、ネットでは早速、「5日? 少なすぎる!」とか、「せめて10日だろ」など、さまざまな声があがっている。

年5日では、「雀の涙だな・・・」

次の有休、いつ取ろうかな・・・
次の有休、いつ取ろうかな・・・

   ツイッターでの反応を眺めている範囲では、「年5日」という数字について、「少なすぎる!」と主張する人が目立つ印象だ。「5日って...((;゚Д゚))少なっ!」と驚く人、「義務化っつってもたった5日か。雀の涙だな」と残念がる人など、「たったの5日か・・・」と、落胆した人は多いようだ。

   「普通の会社なら、5日は普通に使うだろ。全部消化させるようにしろや」と、怒りを露わにする人もいる。せめて、「保持してる有休の50%に当たる日数とかにしてくれればよかったのに」など、「なぜ『5日』なのか?」と、いぶかしがる意見も目立った。

「夏休みとして5日間有休とって終わりだろうな」

   一方、現在、満足に有休を消化できていない、とみられる人たちからは、「夏休みとして5日間有休とって終わりだろうな」との声も聞かれた。年末年始休暇や、夏休みさえ取れないような会社では、5日の「有休消化義務付け」で、念願の大型連休が実現するかもしれない。が、「これあれだろ? お盆休みを全部有休にするんだろ?」とか、「年末年始とかお盆休みが会社指定有休になるやつや・・・」と、悲観する人もいた。会社側が、「5日」をどのように使うのか、不安がる人も多い。

   やや好意的な意見としては、「ある程度の余裕を持って(引用者注:取得する日を)決められれば、祝日が増えたような感覚になれるのでは」というツイートもあった。確かに、5日をバランスよく配分できれば、「祝日が増えたような感じ」を実現できるかもしれない。有休消化義務付けの「年5日」は、少なすぎるか、それとも歓迎すべきことか、評価が固まるのはまだ先のようだ。(KH)