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日本のニートは「高学歴」 OECD「学校から仕事へと円滑につなげる仕組み作りが必要」

   仕事も通学も求職もしていない、日本の「ニート」(若年無業者)の学力が他国と比べて高いことが、経済協力開発機構(OECD)が2015年5月27日に発表した若者の技能と雇用に関する報告でわかった。OECDが2011~12年に実施した「国際成人力調査」(略称PIAAC)など複数の国際調査や統計データをもとに分析した。

   ニートは、OECD加盟国全体で3900万人。ニートが若年層に占める割合はOECD平均で14.9%だった。

   日本のニートは、大学卒業以上の学歴を有する人が、それ以外の人よりも多かった。PIAACの「読解力」でみると、成績が低いレベルだったニートは、日本では3%にとどまり、他国に比べて好成績の割合が高かった。「数的思考力」も同じ傾向がみられたという。OECDは「学校から仕事へと円滑につなげる仕組み作りが必要」と指摘した。

   なお、内閣府の「子ども・若者白書 2014年版」によると、15~34歳の若者で仕事も通学も求職もしていない「ニート」は2013年に約60万人で、前年に比べて3万人減少した。この年代の人口に占める割合は0.1ポイント減の2.2%。年代別のニートの数は、15~19歳が9万人、20~24歳が15万人、25~29歳が17万人、30~34歳は18万人だった。

大学は出たけれど
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