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「クーラーの効いた職場」で熱中症 実は恐ろしい「オフィスの中」

   今(2015)年もまた、熱中症による死亡や救急搬送の増加に関するニュースを連日、耳にする季節になった。こうしたニュースについて、漠然と高齢者や子供の話、あるいは屋外での事故と捉えている人も多いかもしれない。

   しかし、ツイッターなどには、「クーラーの効いた職場」で熱中症になった、といった報告も相次いでおり、屋内で仕事をする会社員も無縁ではないことがうかがえる。症状が軽い「予備軍」を含めると、経験者は世代を超えて約7割にのぼるという調査結果もある。

スポドリをこまめに飲んでたのに・・・

水分、水分っと
水分、水分っと

   医療・栄養の専門家らでつくる「水を考えるプロジェクト」が実施した、熱中症に関する調査によると、熱中症になったことがあると回答した人は全体の23%で、約4人に1人だった。また、めまいや手足のしびれなど熱中症の初期症状を含めた経験を聞く項目では、選択肢のうち「あてはまるものはない」と回答した人は28.7%だった。逆に言えば、7割超の人は何だかの症状を経験したことになる。調査対象は、20~70代の各世代の男女各50人、計600人。「予備軍」を含めると、熱中症が勤労世代でも身近な問題であることが分かる。

   調査はインターネット経由で実施し、7月22日に発表した。

   熱中症について、ツイッターなどの声を調べてみると、出るわ出るわ、特に7月下旬から、仕事中に倒れた・体調が悪くなったといったツイートが多発している。

   「クーラーの効いた部屋で仕事中、スポドリをこまめに飲んでたのに熱中症になりました。頭痛と吐き気が強くて早退」

   「仕事中、同僚の顔が真っ赤で熱中症一歩手前で大変な事に。冷えピタを貼ったり、水分補給などの応急処置をして持ちこたえたけど、室内にいても危険なんだと実感」と、室内の作業でも熱中症に罹ったとの声が。

   また、仕事中の熱中症として、「今日仕事中、目の前でお客さん倒れた (中略) 自分が出来る全てをしたし、ちゃんとフロー通りにはしたけど、ほんといざとなると怖いなって思った 熱中症ほんま怖い」との呟きがあった。

寝不足に注意促す声も

   こうした事態を念頭に、どんな対策を取れば良いのか。

   ネット上で多く見られたのは、やはりこまめな水分補給の推奨。そして、同じくらい多く見られたのは「明日からは現場作業だけど、塩飴常備して、職人さんたちには熱中症対策をさせないとだな」「熱中症対策で休憩所に塩飴置いてあるんだけどさ」といった、塩分摂取の徹底。

    更には「とりあえず早く寝ろってこと。寝不足だと熱中症になりやすいから体調万全にしておけってことだった。仕事してたけど!!」と、寝不足などの疲労を溜めないようにするべきだ、といった声もあった。

   暑い日はまだまだ続く。9月の残暑も含めると、熱中症対策には長丁場で取り組む必要がありそうだ。(KE)