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求人倍率、23年半ぶり高水準 2か月連続で改善

   厚生労働省が2015年10月2日に発表した8月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月と比べて0.02ポイント上昇の1.23倍となり、1992年1月の1.25倍以来、23年7か月ぶりの高水準となった。改善は2か月連続。景気回復により幅広い業種で求人数の増加が続いている。

   正社員だけの有効求人倍率は、前月比0.01ポイント上昇の0.76倍だった。

   都道府県別では、最高が東京都の1.82倍、最低が埼玉、沖縄両県の0.86倍だった。業種別の新規求人数は、訪日外国人観光客の増加で好景気の続く宿泊業・飲食サービス業や、卸売業・小売業で大幅に伸びた。医療・福祉でも少子高齢化を背景に人手不足感が根強い。有効求人倍率は、求職者1人あたりに企業から何件の求人があったかを示す指標。

   一方、総務省が同日発表した労働力調査によると、8月の完全失業率は前月比0.1ポイント上昇の3.4%で、2か月ぶりに悪化した。8月の完全失業者数は前月比4万人増の224万人で、失業率の悪化はより高待遇の仕事を求めて自発的な離職者が増加したことが理由とみられる。

   8月の就業者数は前月比3万人減の6375万人。働く意思のない人を合わせた非労働力人口は、前月比1万人減の4469万人だった。

失業率は悪化した
失業率は悪化した