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すわベーシックインカム実現か!? 「働かなくても暮らせる」制度に新たな動き

   「ベーシックインカム」という言葉をよく耳にするようになった。ベーシックインカムとは、すべての国民に対し、生活に『最低限必要な金額』を、無条件に給付する政策だ。給付額は、数万円~十数万円など、議論が続く。

   「お金がもら

それでも働く?
それでも働く?
えると、人々が働かなくなる」とか、「いや、むしろ最低限の生活が保障されているので、仕事でもプライベートでもチャレンジができる」など、賛否両論がある。そんなベーシックインカム、もしかしたら、本当に実現するかもしれない・・・?

「給料の手取りと一緒。働かなくていいかも」

   ニュースサイト、「BusinessNewsline」によると、フィンランドでは、「国民全員に非課税で1か月800ユーロ(約11万円)のベーシックインカムを支給する方向で最終調整に入った」とのこと(2015年12月8日)。1か月に「11万円」、本当にもらえるの?

   記事によると、ベーシックインカム支給にかかる「総予算」は、日本円にして、なんと約7兆円。一方、制度が始まれば、「政府による他の全ての社会福祉支給が停止となる予定」らしい。記事には、フィンランド国民の約7割がベーシックインカム導入に「賛成」と書かれており、導入の最終決定は、2016年11月までに行われる見通しという。実現された場合は、世界初となる。

   ニュースが報じられると、ツイッターでは様々な反応が飛び交った。「原則これでいいんじゃない?」とか、「然るべきタイミングで日本も導入すべき」と、賛成する人もいれば、「フィンランド行きたい(・ω・)ノ」と、早速、期待を高めた人もいる。もちろん、「ベーシックインカム、いざ始まったらニート増えない?」と、懸念する人もいた。

   中には、「フィンランドのベーシックインカムの金額が、お給料の手取り額と一緒だったので、一瞬『え、それならもう働かなくていいじゃん』と思ってしまった・・・」という声もある。

ホリエモンも賛成

   ベーシックインカムに、ホリエモンこと堀江貴文氏が賛成しているのは、けっこう有名だ。彼は、約6年前に更新したブログでも、「極論だろうか?」と問いかけつつ、こんな主張を展開。

   「(略)最低賃金の引き上げなど行うなら、さっさとベーシックインカムを導入すればよい。働くのが得意ではない人間に働かせるよりは、働くのが好きで新しい発明や事業を考えるのが大好きなワーカホリック人間にどんどん働かせたほうが効率が良い。そいつが納める税収で働かない人間を養えばよい。それがベーシックインカムだ。(略)」(「働かなくてもいいんじゃないか?」2009年7月28日)

   彼の意見に賛成する人は、少なくない。ツイッターでは、「ベーシックインカムは、ホリエモンやフィンランドの主張通り、アリだと思う。財源は(働くことにモチベーションを見出す、または資産家など)金持ちからとるしかない」とか、「ぶっちゃけ、国民の大半がベーシックインカムを得つつ、ガッチリ働いて更に所得を増やして納税する循環なら、問題はない訳で」などのつぶやきも、結構見つかった。

   ・・・と、議論の盛り上がりは、やや早急だったようだ。報道後まもなく、駐日フィンランド大使館公式ツイッターでは、「今、世界のいろいろなメディアで『フィンランド、国民全員に800ユーロ(約11万円)のベーシックインカムを支給へ』という見出しが躍っているけれど、これは決まった話じゃなくて、あくまでもこれから、この制度の調査が始まるだけ」と、ツイート。ネットでは、「なぁんだ・・・」モードが広がった。(KH)