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外国人に「最も不評」な労働慣行 ニッポンで「住みたいけど働くのは・・・」

   セクハラ・パワハラ、サービス残業に低い有休消化率・・・昨今、日本の企業の悪い面がクローズアップされることが多い。

   このイメージは、外国人にも強く植え付けられているらしい。日本で働くことに魅力を感じている外国人はわずか2割、という調査結果が話題になっている。

「日本で働く」が魅力的、わずか2割

日本で働くのはイヤ?
日本で働くのはイヤ?

   一般社団法人日本国際化推進協会(JAPI)が実施した「日本で働くことについての調査」によると、「日本で働くこと」について、「非常に魅力的」と回答した外国人は4.3%、「やや魅力的」(17.7%)と合わせても、わずか2割ほどにとどまった。

   「日本企業に対するイメージ」で最も「賛成」とされたのが「序列が強い」(非常に賛成66.5%、やや賛成29.4%)。以下「男性支配」(同63.9%、28.9%)、「固い」(同50.6%、41%)、「残業が多い」(同57.8%、33.2%)と、悪いイメージに「賛成」の声が多くなっている。

   「日本企業への入社の阻止要因」は、「長時間労働」が圧倒的に多く65.4%。以下「コミュニケーション様式」(34.9%)、「評価システム」(33.1%)、「遅い昇進」(30.8%)と続いている。

   一方で、「日本に住むこと」については、「非常に魅力的」が33%、「やや魅力的」が49.7%と、住みたいと感じている人が8割超という結果に。住みやすさは評価されているが、労働環境についてはかなり悪い印象を持たれているようだ(調査は外国人819人:うち日本で働いた経験がある554人、日本企業で働いた経験がある447人、労働経験がない174人を対象に実施。2015年11月30日、結果公表)。

日本は観光で行くところ?

   この調査結果が日本経済新聞で紹介(2016年1月23日)され、話題に。

   ツイッターでは、

「別に驚きのない結果かと・・・」
「海外の人はよくわかっているね。日本は観光で行くところ、買い物に行くところ、サービスを受けに行くところで、働くところじゃないって」

など「当然の結果」とする声が多く、「2割も居るの!」と、むしろ「多い」と感じ驚いた人もいるよう。

「弊社にインターンで来てたヨーロッパのオタク青年と仲が良かったんだが、『うちで働くん?』『No way,,,』みたいな会話しました。まぁそうでしょうね」

と、生の外国人の声を聞いたという報告もみられる。

留学生65%が「日本で就職希望」の調査も

   一方で、

「じゃあ自国はどうなのよ、と。こと序列に関してはその国の人間が優遇されるのはどの国に行っても同じだと思うんだが」

と、日本だけが特別に労働環境が悪いというような風潮には疑問も呈されている。

   また、独立行政法人 日本学生支援機構が留学生7000人を対象に実施した「私費外国人留学生生活実態調査」(2014年7月、結果公表)では、「日本において就職希望」と回答した留学生は65%にのぼっている。

   この調査結果を知った人からは、「何がなんだか」と混乱する声も上がった。(MM)