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ヤマト運輸、宅配運賃を値上げ 27年ぶり

   ヤマト運輸は、個人向けを含めた宅配便の基本運賃を全面的に引き上げると、2017年4月13日に発表した。

   同社はこの日開いた取締役会で、「働き方改革の基本骨子」を決定。運賃の値上げはその具体的な施策の一つとして行われる。消費増税以外での運賃値上げは1990年以来、27年ぶりとなる。

   値上げの背景には、インターネット通販の急激な普及と人手不足によって、ドライバーが長時間労働に追い込まれているという現状がある。ヤマト運輸はこうした問題を経営の最優先課題に挙げていた。

   値上げによって確保した資金は、従業員の処遇充実に充てるほか、再配達の削減に向けた宅配ロッカーの設置拡大やIT基盤の構築、会員サービス「クロネコメンバーズ」の特典拡充に投資するなど、働き方改革の一環として労働環境の改善につなげる狙いがある。

   宅配運賃の値上げ幅や時期については、今後検討するとしている。