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【35】私は私! TOEIC受験は「孤独」な戦い 英語学習は他人と比べちゃダメ(井津川倫子)

   学生時代から数えて20年以上、英会話スクールに留学専門学校、大学の社会人向け講座などに大金をつぎ込んできましたが、40代でのやり直しでは「独学」を貫きました。

   意志が弱くて他人に左右されやすい私にとって、「仲間」の存在はマイナスだと気づいたからです。他人との比較が、精神的なプレッシャーになっていました。

  • 仲間といっしょに競うことはありません!
    仲間といっしょに競うことはありません!
  • 仲間といっしょに競うことはありません!

秘策その18 意志が弱い人ほど、グループ学習を避けよう!

   私は、意志が弱い人ほどグループ学習は逆効果だと思っています。以前は、「意志が弱いから一人で勉強を続ける自信がない」と思いこみ、仲間を求めてスクールに通っていました。

   一緒に頑張る仲間がいるとモチベーションが維持できるし、ライバルの存在は刺激になると信じていました。確かに、若いころはそれでもよかったかもしれません。

   ところが、年季を重ねて焦りが出てくると、仲間の存在が逆にプレッシャーになっていることに気がつきました。彼らの言動がやたらと気になるのです。

「○○書籍のTOEIC問題集が本番によく出るらしい」
「英単語は10,000語覚えなければいけない」
「俺は毎日2時間以上勉強している」

   仲間に会うたびに、そんな「雑音」が耳に入ってきます。

   何を聞こうが動揺しない、強い心の持ち主ならまったく問題ないでしょう。

   ところが、私のような小心者は、あわてて問題集を買いに走ったり、単語帳をつくったり、毎日2時間も勉強していない自分を責めたりと、翻弄されてペースを乱されてばかりです。

   仲間に励まされることよりも、仲間と比べては焦ったり、不安になったり、振り回されたりと、デメリットのほうがはるかに大きくなっていました。仲間の数だけ「雑音」があるといってもいいでしょう。

   意志が弱ければ弱いほど「独り」にこだわるほうが、「雑音」に振り回されずに安定した心をキープできます。そう気がついた後は、さっさと「仲間」を捨てて「独学」を選び、無事「雑音」をシャットアウトできました!

TOEICこそ「独学」がオススメ!

   じつは、TOEIC L&Rこそ、独学がオススメです。なぜなら、TOEICほど他人との比較や競争がムダになる試験はないからです。

   TOEICは相対評価の試験ではありません。他人と「合格」「不合格」を争ったり、スコアを競ったりしません。

   たとえば、700点なら合格、600点なら不合格ではありません。合格ラインは人それぞれ。「前回より50スコアを上げたい」と、比較するのはあくまでも自分のスコアです。弱点を鍛えて前回より5点でも高いスコアを目ざす。やるべきことも勉強するペースも人によって異なります。

   大学受験のように「一緒に合格しよう!」という類いのモチベーションも通用しません。「みんなで700点目指そう!」と誓い合ったところで、結果が出たとたんに「俺は765点」「私は685点」と、スコアの比べ合いになるだけです。

   何せ5点刻みですから仲間と同じスコアを取ることは奇跡に近い。TOEICに「仲間と一緒」はありえないのです。

   人と比べて落ち込むのは仕事だけで十分! サラリーマンこそ「独学のススメ」。「比較」を排除して、健やかな精神で英語に取り組むことをオススメします。(井津川倫子)

今週のニュースな英語 ~北朝鮮が毎日アクセルを踏んでいる!?~

   北朝鮮をめぐる国際情勢が緊迫するなか、マティス米国防長官が、米国の「軍事的選択肢」の可能性について発言しました。

   The US defence secretary has admitted that the threat of a North Korean nuclear missile attack is accelerating every day.

   米国務長官は、「北朝鮮の核ミサイル攻撃の脅威は、日に日に高まっている」と認めた。

   「日に日に脅威が高まっている」という意味で「acelerate」という単語を使っています。文字どおり「アクセル」を踏むので、「加速する」「促進する」という意味で使われます。

   accelerate a car「クルマを加速する」

   accelerate economic recovery「経済回復を促進する」

   クルマの速度や経済回復を「速める」のならいいですが、脅威を「加速する」のはごめんです! 海外ニュースで「accelerate」の単語を目にしたとたん、北朝鮮の金正恩党委員長がクルマのアクセルを踏む姿が目に浮かび、背筋がゾッとしてしまいました。