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【反省&抱負】ロスカットにご用心! 抜け出す慶応、追う早稲田と明治

   円安ドル高基調で推移した2017年のドル円相場。1年を通じて穏やかな「ゴルディロックス(適温経済)」の中にあり、「トランプ相場」や北朝鮮情勢などの地政学リスクの影響で一時的な乱高下はあったものの、2016年のBrexit、英国の欧州連合(EU)離脱や米大統領選でトランプ大統領が誕生したような、相場を揺るがす番狂わせもなかった。

   そうしたなか、FX大学対抗戦は折り返し。慶応大の石油王が一歩抜け出し、それを早稲田大の惟光と明治大のRWが追う展開に。3者が2017年を振り返り、18年への展望を描いた。

  • 2018年のドル円相場はどうなる?
    2018年のドル円相場はどうなる?
  • 2018年のドル円相場はどうなる?

1万円割り込み、悔しい(早稲田)

2017年12月22日時点 8859円
  スタート時から、マイナス1141円

   現時点での総資産は、スタート時の1万円から減ってしまい、なかなか悔しいものがある。FXはひと筋縄ではいかないものだなと、相場の難しさを痛感した。小手先のテクニックだけではまったく歯が立たない。ウゥゥ......

   少しでも改善するためには、どうしたらいいのかと考えさせられるが、ひとつ気がついたことがある。

   為替相場はニュースなどの材料によって価格が動くが、そういった数日限りの突発的な価格変動によって損切注文のラインにかかってしまうのはもったいない。そういった失敗の仕方があったので、とても後悔している。

   短期的な価格の変動に左右されることなく、また損切注文にかかることもなく、より長期的なトレンドの波を意識する。今後はこういった波を見据えたトレードをしていきたいと思う。

   長期でトレードするのであるから、ロウソク足チャートだけを見るのではなく、ラインチャート(高値と安値を除く、終値だけを結んだチャート)を見るのもいいのではないか、ということに気付いた。

   これは折れ線グラフであるから、ロウソク足は目に入らない。ロウソク足が目に入ってしまうと、どうしてもそれぞれのロウソク足の組み合わせによる売買サインに目が行ってしまう。しかし、このラインチャートならば、単なる折れ線グラフであるため、長期的なトレンドがひと目でわかるはずだ。具体的には3か月や、その倍数月から構成される「うねり」を意識して売買していこうと思う。この波に乗るようにして利益をとっていきたい。

   当面の目標は何としても、元手の1万円を回復すること。

   また将来的には、短期的なチャンスによって大金を得るというよりも、どんな年であっても長期的なトレードによって収益をあげられるトレーダーになりたいと思う。

今年は為替予測の自動売買システムを構築する!(明治)

2017年12月22日時点 6819円
  スタート時から、マイナス3181円

   2017年の一番の失敗は、やはりスタートしたばかりの9月初めに起きた強制ロスカットである。

   その頃はちょうど北朝鮮のミサイル問題で為替変動が激しい時期だった。北朝鮮がミサイルを放った直後は米国の先行き不安などがあり、「有事の円買い」ということで急激な円高に振れるという傾向があった。

   しかし、円高後の相場はゆっくりと元に戻るという傾向も感じ取っていたので、これを利用しようとした。最初のほうは上手くパターンに乗っ取り成功していた。ところが、3、4回目くらいのミサイル騒動のとき、最初は想定どおりに円高に振れたが、その後の反動で少しずつ円安に戻るだろうと予想してポジションを保有していたのだが、思ったようには戻らず、それどころか他の経済的要因もあって、さらに円高に振れてしまった。

   いつか戻るだろうと思い、そのまま保有を続けてしまい、最終的に強制ロスカットされてしまった。これが2017年の一番の失敗であった。

   とにかく初めてのことで、このような失敗を経験したことは大きな反省点であり、しかし、ある意味いい点だったのかもしれない。

   2018年は、あまり自信のない推測でのトレードはやめて、きちんとした根拠のあるデータ分析に基づいてトレードしていきたい。

   今年の目標は、現在大学で習っているプログラミングの技術を用いて為替などを予測する自動売買システムを構築し、確実なトレードをやっていきたいと考えている。

2018年、気になるFRBと日銀のトップ人事、ロシア大統領選のゆくえ(慶応)

2017年12月22日時点 1万1126円
  スタート時から、プラス1126円

   英国のEU離脱と米大統領選で激しく相場が変動した2016年や、仏大統領選が世間を賑わせた2017年上期とは異なり、17年の後半は衆院選のようなイベントがあったものの、ドル円相場の変動という観点では材料に欠けたようだ。

   また、日経平均株価が約20年ぶりの高値を更新したにも関わらず、さらに円安が進むことはなく、ドル円相場は停滞を続けるという異例の状況が続いていたのが印象的だった。

   この5か月の自分の取引を振り返り、積極的に仕かけることは少なかったように思うが、先行きの不透明な中では妥当な判断だったと思う。

   ただ、自分の取引の中心だったスイングトレードは相場の変動が小さいときに利益を得るのが難しいことには間違いなく、2018年にはデイトレードなど、短期間でみても成績が安定しやすい手法でトレードすることも検討している。

   具体的には、12月20日(水)のトレードのように、日本時間16時頃に買いか売りか、あるいは見送りかを意思決定して、あらかじめ損切りと利益確定幅を設定したうえで、23時までに決済されていなければ、成り行きで決済するという方法だ。

   2018年の前半には、米連邦準備制度理事会(FRB)のジャネット・イエレン議長、日本銀行の黒田東彦総裁が任期満了を迎え、ロシア大統領選も控えている。ロシア大統領選はプーチン氏の再選が確実視されているが、FRB議長と日銀総裁の任期満了は日米の今後の金融政策の方向性に大きな影響を与える可能性が高く、ドル円相場に与える影響も決して無視できるものではないとみている。