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趣味と実益を兼ねる! 釣竿だけじゃなかった「シマノ」の魅力(石井治彦)

   趣味は海釣り。60年前小学生の頃に、東京湾の堤防でキスを釣ったのが始まり。50歳を過ぎ、海釣りを再開することになった。友人とともに、土曜日になると夜中クルマを走らせ、月にほぼ1度のペースで西伊豆に出かけるようになる。

   その後、仕立て船での釣りにはまり、本格的に道具を揃えようと釣り具専門店へ。店員のススメもあって、最初に選んだ釣竿が「シマノ」のMIYOSHI 80‐225+B(鯛・ワラサ用)だった。それがシマノとの出会いだ。

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シマノ「MIYOSHI 80‐225+B」はよき相棒!

   手にした釣竿を使い、剣崎沖(神奈川県三浦半島)で、イナダの入れ食いを体験。この時は手巻きリールでバケツ2杯。さすがに船から上がった時には、両腕がパンパンだったが、笑えるほど楽しい。そして、釣った魚は新鮮で食べておいしい。はまった!

   その後、シマノ製の電動リールを購入。使い込むに従い、じつに使い勝手がよい釣竿であることがわかってきた。アジやイサキに始まり、鯛、ワラサ、甘鯛、カワハギ...... いろいろな釣りを経験。この竿で、鯛の大物を釣り上げることもできた。文字どおり、「よき相棒」として、いまやシマノの釣竿はなくてはならない存在なのだ。

   毎年1月になると、みなとみらい・パシフィコ横浜で「ジャパンフィッシングショー」が開催される。ここではシマノのほか、釣り具メーカーの新製品がいち早く発表されるため、釣りファンが心待ちにしている。2018年は1月19~21日に開かれ、各メーカーのブースではアングラー(趣味で魚を釣る人)が新製品を手に取って感触を堪能していた。

   さて、釣り具をつくっている「シマノ」だが、会社四季報によると「自転車部品メーカーで世界首位。高価格帯のスポーツ車部品に強く、世界シェア6割超」とある、超優良企業だった。

   釣り具事業は、その「第二の柱」のようで、高級品を中心に欧州やアジアでシェアを拡大している。

   自分で使ってみて思うのだが、初めて手にした「MIYOSHI 80‐225+B」のほかにも、カワハギ用の「LIGHTGAME CI4 Allegro」など、どの釣竿も使い勝手がいい。釣れる魚、釣りたい魚は世界さまざまだが、「釣り」は世界の誰もが楽しむことができる「共通語」だ。シマノの釣り具なら、間違いなく海外でも売れると思っている。

17年12月期は20%の減益だけど......

   そんなシマノの2017年12月期決算の見通しが、17年10月25日付の日本経済新聞にあった。「シマノ、減益拡大・今期最終20%減 為替差損を計上」の見出しが躍る。それによると、シマノの17年12月期の連結純利益は、前期比20%減の406億円。17%減の421億円だった従来(17年7月25日発表)予想から減益幅が一段と拡大する。その半面、売上高は2%増の3300億円とする従来予想を据え置いた。

   主力の自転車部品の販売は、マウンテンバイク向けやロードバイク向け部品セットの新製品が好調だったという。また、釣り具は新製品の国内販売が堅調で、韓国やオーストラリア向けを中心に輸出も伸びている。

   それにもかかわらず、減益見通しなのは、「アジア地域で保有するドル建て資産の為替差損として72億円を営業外費用で見込んでいる」ことが響いたようだ。

   ちなみに、2017年1~9月期の連結決算は、売上高が前年同期比2%増の2459億円、純利益は24%減の281億円だった。

   一方、会社四季報を見ると、売上高と営業利益は、2017年上期の決算発表時に修正された会社の業績計画をやや上回っているようだ。記事にあった為替差損による減益は一過性の現象と考えてよさそうだ。

   2017年12月中間期(1~6月期)決算を発表した17年7月25日の終値が1万8050円。減益発表に端を発した株価下落は、9月6日に年初来安値の1万4390円を付けた後、18年1月26日現在は1万5860円と、この半年間の下落幅の半値近くまで戻してきている。

   2018年12月期は業績改善も期待できそう。直近、一銘柄で158万円は、なかなか手を出しづらいのだが、趣味と実益を兼ねて、ぜひ「ほしい」銘柄なのだ。

   2018年1月26日現在 保有ゼロ
昨年来高値 2017/01/10 1万9340円00銭
昨年来安値 2017/09/06 1万4390円00銭
直近 終値 2018/01/26 1万5860円00銭