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ヤマト運輸、運転手を正社員採用 人材確保目指す

   ヤマトホールディングス傘下のヤマト運輸(東京都中央区)は、契約社員として雇用していた運転手や事務作業員などを、2018年5月16日以降、正社員に転換できる制度を取り入れる。3月16日に発表した。

   運転手の新規採用も5月16日以降、すべて正社員となる。背景には、労働人口の減少はもちろん、ネット通販の取り扱い増による労働環境の厳しさなどが問題となっている物流業界で、人材確保が課題となっていることがある。制度の導入で、社員の安定した職場環境の整備を見込んでいる。

  • ヤマト運輸が働き方改革で、ドライバーの正社員化推進
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運転手や契約の事務作業員、約5000人が対象

   ヤマト運輸では従来、運転手はフルタイムの契約社員として採用し、社内の選考用件に照らしあわせ、一定の水準を満たしていれば、入社後2年程度で正社員に登用する過程を経ることが一般的だった。

   今回導入する制度の対象となるのは、運転手が約3000人、事務作業などを行う契約社員が約2000人の合計約5000人。本人の希望があれば、正社員になることが可能だ。

   ヤマト運輸の広報戦略部の担当者は、2018年3月16日のJ‐CASTニュース会社ウォッチ編集部の取材に、「今後は賃金の上昇や有給休暇の取得の推進、ドライバーの長時間労働の削減に関する制度を導入していければと考えています」と語る。

   今回の正社員化に伴う、人件費の増加については、「働き方改革に関する予算を確保したうえで今回の取り組みを行っていますので、決算に大きな影響を及ぼすといったことはありません」と述べた。