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FRONTEO、次世代AIエンジン「KIBIT G2」の提供をスタート

   行動情報データの解析事業を展開するFRONTEOは、独自開発した、新たなAI(人工知能)エンジン「KIBIT G2」と外部システムと連携するインターフェイス(API)「KIBIT-Connect」の提供を、2018年11月5日に開始した。

   同社の守本政宏社長は、「KIBITの導入企業が前年(6月期)と比べて1.5倍になりました。AIはその実効性を試す段階を終え、業務に本格導入する時代になっています」と、AI時代の到来を強調した。

  • AI時代が到来(「KIBIT G2」の記者発表会で、FRONTEOの守本政宏社長)
    AI時代が到来(「KIBIT G2」の記者発表会で、FRONTEOの守本政宏社長)
  • AI時代が到来(「KIBIT G2」の記者発表会で、FRONTEOの守本政宏社長)

「AIの実効性を試す段階は終わった」

   FRONTEOのAIエンジン「KIBIT」は、ヒトの微妙な心の動きを意味する「機微」と、情報量の最小単位を意味する「ビット」を組み合わせ、「ヒトの機微を理解するAI」を表した。

   自然言語(テキストデータ)の分析に特化。学習や評価を担うAI関連技術と課題解決に必要なデータの分析を通じて最適化したナレッジを実装することで、ヒトが個人的に持つ暗黙知や判断の仕組み、感覚を理解して業務効率化に生かしていく。

   たとえば法務のような、専門知識に加え、人の行動を読む暗黙知が求められる分野では、証拠や不正行為の発見などの場面で弁護士をサポート。また、営業やソフトウェア開発などでマネジメントが必要な場面では、クライアントの開拓や開発の進捗管理で現場の管理職をサポートする。

   もともと国際訴訟支援業務に向けた文書解析のソフトウェアとして2012年に立ち上がったKIBIT。その後、用途を一般企業のデータ分析に広げて導入企業を増やし、2018年6月には導入企業が100社を超えた。

   バージョンアップした次世代AIエンジン「KIBIT G2」では、テキスト解析とデータ総量などの必要に応じてアルゴリズムの最適化を実現。実装するAIの汎用性を高めることでユーザーの業務システムへの組み込みを進め、用途によっては外部パートナーによる新たなAIソリューションの開発を促進する。

   たとえば、企業の業務システムと、「KIBIT-Connect」機能で連携することで、企業のもつデータベース管理システム(RDBMS)や顧客管理システム(CRM)などから、KIBIT G2がさまざまなデータを取得したり、解析結果をそれらのシステムに戻したりできるようにした。また、解析処理を複数のサーバに分散させて処理することで、解析時間を短縮している。