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【株と為替 今週のねらい目】米利下げ、英ジョンソン政権は波乱のタネか!(7月29日~8月2日)

   もみ合いが続いてきた日経平均株価は、米国の利下げ期待などによる米国株上昇の流れを受けて上向きに転じた。ドル円相場が1ドル=108円台半ばで安定的に推移していることも下支えとなっている。

   また、英国でEU(欧州連合)との合意なき離脱も辞さない、強硬派のボリス・ジョンソン氏が新たな首相に就任。10月31日の「離脱期限」まで、為替相場の波乱要因になりそうだ。

   どうなる? 今週の株式・為替マーケット!

  • 波乱になるか!? 英国でジョンソン首相誕生
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東京株式市場 国内企業の4~6月期の決算発表が本格化

日経平均株価予想レンジ:2万1000万円~2万2000円

   2019年7月26日(金)終値 2万1658円15銭

   今週の日経平均株価は、2万2000円の回復を試す動きが期待できそうだ。

   前週の日経平均株価は上昇。月末の米FOMC(連邦公開市場委員会)での利下げ期待や米国企業の決算が好調だったことを受けて、米ニューヨーク株式市場のダウ平均株価が上昇した流れを引き継ぎ、日経平均株価も堅調に推移した。

   今週の日経平均株価は、戻りを試す動きが継続し、2万2000円台の回復を試す動きが期待できそうだ。7月30日からFOMC、31日にはパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長会見が予定されており、米国の利下げ期待が相場の上昇要因として意識される。

   加えて、国内企業の4~6月期決算発表が本格化し始めており、決算内容と業績予想が株価の上昇材料になる可能性もある。

東京外国為替市場 米国の利下げ幅は0.25%か?

ドル・円予想レンジ:1ドル=107円00銭~109円50銭

   2019年7月26日(金)終値 1ドル=108円66銭

   今週の外国為替市場でドル円相場は、上げ渋る展開か。

   前週のドル円相場は、ドルが強含みで推移した。月末の米FOMC(連邦公開市場委員会)での利下げ幅が0.5%になるとの観測が後退し、ドルの買戻しが進んだ。また、米国の経済指標が市場予想を上回ったこともドル買いの材料となり、ドルは一時1ドル=109円手前の水準まで上昇した。

   今週のドル円相場は、1ドル=109円台を回復する可能性はあるものの、その後は上げ渋る展開になるとみられる。月末の米FOMCでの利下げ幅は0.25%にとどまるとみられているが、追加利下げの可能性が残り、米国金利の先安観が消えそうもないことから、ドルの上値は重くなりそうだ。

   英国で24日に発足したジョンソン新政権は、10月31日にEU(欧州連合)を合意なき離脱をする方針を打ち出しており、相場の波乱要因になる可能性があるため、注意が必要だ。

   経済指標は、国内では29日に日銀金融政策決定会合(30日まで)、30日に黒田東彦総裁会見、日銀「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)、6月の失業率・有効求人倍率、6月の鉱工業生産、31日に6月の住宅着工戸数、8月1日に7月の自動車販売台数、2日に7月のマネタリーベース、6月19日・20日開催の日銀金融政策決定会合議事要旨などが予定されている。

   海外では、30日に米FOMC(31日まで)、31日にパウエルFRB議長会見、米7月ADP雇用統計、などが予定されている。

   米国など海外経済関連の主要スケジュールは、30日にFOMC(31日まで)。31日にパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長会見、米7月のADP雇用統計、2日に米7月の雇用統計、米6月の貿易収支などが予定されている。

(鷲尾香一)