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【日韓経済戦争 番外編】にぎわう東京・新大久保 韓流アイドルに夢中!「だって、好きなんだもん」

   2019年7月に「安全保障上」という理由で、日本が韓国向けの半導体素材の輸出を強化。そのため、韓国の製造業が危機状態になっているといわれます。これに韓国が応酬。貿易戦争にまで発展しています。その問題はいまだ終わりが見える兆しすらありません。

   しかし、そんな二国間の対立問題のさなかでも、韓流アイドルの人気は勢いを増していると耳にしたので、さっそく調べてみました。

  • 人気の韓国「チーズハットク」がおいしい!(写真は、韓国ソウルの繁華街・明洞)
    人気の韓国「チーズハットク」がおいしい!(写真は、韓国ソウルの繁華街・明洞)
  • 人気の韓国「チーズハットク」がおいしい!(写真は、韓国ソウルの繁華街・明洞)

ショップから聞こえるK-POPアイドルの音楽

   ドラマ「冬のソナタ」がブームになった第一次韓流ブーム。少女時代や東方神起、KARAなどK-POPが有名になった第二次韓流ブーム。そして昨年(2018年)に「チーズタッカルビ」や生地の中からチーズが伸びる「ハットク」が大ヒットして、第三次韓流ブームが訪れました。

   その中でも、いまだ人気が衰えていないのが、韓流アイドルや韓流スターと言われています。

   韓国のお店が軒を並べる東京・新大久保は相変わらず人が多く、韓流アイドルグッズの店がにぎわっています。

「ああ、ここでは日韓経済戦争なんて関係ないんだな......」

ふと、そう思うのです。

   街ナカでは、美形の男性韓流アイドル(いわゆる地下アイドル)が、自分たちのライブのチラシを配っていました。その周りには彼らを好きな女の子たちが取り囲み、写真を撮っていたり、「追っかけ」をしている姿も目にしました。

   韓流アイドルのグッズ店に入ると、店員さんに「どのアイドルが好きですか?」と聞かれます。名前を言うと、すぐにそのアイドルコーナーに案内してくれました。

   そこはに、ところ狭しと韓流アイドルグッズの山!山!山! また鹿児島から来たという女の子も、たくさんの韓流アイドルグッズを、躊躇なくカゴに入れて買っていました。

   「日韓問題は気にしないの?」と話しかけたところ、

「まったく気にしていない。だって好きなものは好きなんだもん。」

という答えが返ってきました。

   飲食店でも、「以前、このスターが来ました」というお店は相変わらずのにぎわいです。行列をつくっているお店も見かけました。

韓国アイドル風「オルチャン」を目指す日本人女の子も!

毎年夏に行われている人気アイドルが参加するSMTOWNのLIVEのグッズとテープ
毎年夏に行われている人気アイドルが参加するSMTOWNのLIVEのグッズとテープ

   最近は、日本人の女の子が韓流の女性アイドルグループのメイクを目指すのが流行り。そのためか、「オルチャンメイク」をしている若い女の子がチラホラいました。

   「オルチャンメイク」とは、韓国語で「美少女」メイクという意味。顔の色みは唇のみにして、色をほとんど使わないカラーレス。透明さを感じさせる、飾らないナチュラルな仕上げで、赤かドットピンクなどの鮮やかな色で際立つ唇が特徴です。

   新大久保にあるコスメショップの店員さんに「今、どんなコスメが人気なの?」と聞いたところ、

「こちらのツヤ感のないマットな真っ赤な口紅です。10代の女性からはTWICE(トゥワイス)みたいなメイクにするには、どれを買ったらいいの? とか、どうしたらいいの? とよく訊かれます」

との返事。「さすが、TWICE!」です。

   ファッションも「オルチャン」ファッションの子が大勢いました。ダボッとした感じのトップスに短いパンツなどを履いている子も多くて、すぐに「TWICEやIZ*ONE(アイズワン)のマネしているんだな」とわかります。これもいまだに韓流アイドルに憧れている女の子が多いからだと感じました。

   世間では日韓間はどんどん悪化していく兆候が報じられていますが、今も日本に来日する韓流スターは後を絶ちません。これから予定されているライブやファンミーティングのチケットも「完売」で手に入らないモノがあったり、人気過ぎてプレミアがついているモノがあったりします。

   若い世代から、シニア世代まで幅広いファンが多いのは、「親切で優しい」イメージが強い韓流スターだからこそと思いました。

   韓流アイドルを基盤とした文化の交流が、日本と韓国の関係を前向きにできる手段となり、一日でも早く日韓関係が改善されたらと願うばかりです。(いけだ ゆきこ)


プロフィール

いけだ ゆきこ
ライター・料理研究家

子育て中に応募した雑誌のお弁当コンクールに入賞。のち、数々のオリジナルレシピやお菓子が雑誌などで取り上げられ、表紙になった経験もあり。その後、編集プロダクションに入社。さまざまな分野の本や雑誌の編集、ライターを18年間経験して2019年4月に編集プロダクション「株式会社HABEKU」を立ち上げる。
現在もWEBマガジンや雑誌などさまざまな分野で執筆中。小学生でもわかりやすい文章がモットー。