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【株と為替 今週のねらい目】波乱!?日米貿易協定 中東情勢...株価の足引っ張る(9月24日~27日)

   2週連続で過去最高値に迫った米ニューヨーク株式市場のダウ平均株価だが、最高値を更新することはなかった。一方、米中通商交渉は2019年10月初めに閣僚級交渉が予定されているものの、交渉進展が期待できなければ、引き続き株価の上値は重くなりそうだ。

   中東情勢が不安定になっていることにも注意が必要。日米貿易協定もすんなりとはいかないようだ。前週までの楽観的なムードが一転して、リスクオフに流れる可能性が高まっている。

   どうなる? 今週の株式・為替マーケット!

  • 日米貿易協定のゆくえは……
    日米貿易協定のゆくえは……
  • 日米貿易協定のゆくえは……

東京株式市場 株価2万2000円台回復も上値重く

日経平均株価予想レンジ:2万1800円~2万2200円

   2019年9月13日(金)終値 2万2079円09銭

   今週の日経平均株価は、上値の重い展開となりそうだ。

   前週の日経平均株価は、3週連続の上昇となり、終値ベースで約5か月ぶりに2万2200円台を回復した。米中貿易摩擦に対する懸念が後退し、米欧の金融緩和政策の実施が相場の買い材料となった。

   今週の日経平均株価は、日経平均株価は2万2000円台を回復したことで、利益確定売りの出やすい状況になっており、上値は重そう。ただ、積極的に売り込むほどの材料もないため、狭いレンジでのもみ合いが予想される。

   そうしたなか、14日にサウジアラビアの石油施設が攻撃を受けて以降、中東情勢が不安定になっていることには注意が必要。また、原油価格が急騰しており、今後の原油価格動向を注視していく必要があろう。

   注目は、25日の日米首脳会談。安倍首相とトランプ米大統領は首脳会談で、日米貿易協定の合意文書に署名することを目指していたが、法的な審査が遅れているため見送ることが、23日に報じられた。相場に影響を与える可能性がある。

東京外国為替市場 目立った材料乏しく方向感出づらい

ドル・円予想レンジ:1ドル=107円00銭~108円50銭

   2019年9月20日(金)終値 1ドル=107円45銭

   今週の外国為替市場でドル円相場は、引き続き、ドルの上値が重い展開になりそうだ。

   前週のドル円相場は、ドル上値が重い展開が続いた。米欧の金融緩和は相場に大きな影響を与えなかったものの、サウジアラビアの石油施設が攻撃されたことで、中東の地政学リスクが意識され、リスク回避のドル売りが見られた。

   今週のドル円相場は、ドルの上値が重い展開が継続しそうだ。中東の地政学リスクに対する懸念が残り、リスク選好のドル買いは手控えられる可能性が高い。また、特に目立った材料がないため、方向感の出づらい展開が予想されるだけに、米国の経済指標の結果には注意が必要だろう。

   経済指標は、国内では24日に7月の景気動向指数、25日に7月29~30日開催の日銀金融政策決定会合の議事要旨、26日に全国証券大会で日銀の黒田東彦総裁が挨拶、27日に9月の都区部消費者物価指数などが予定されている。

   米国では、24日に9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、25日に8月の新築住宅販売件数、26日に4~6月期GDP(国内総生産)、27日に8月の個人所得と個人消費支出などが予定されている。

   なお、25日に日米首脳会談が予定されている。

(鷲尾香一)