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10月16日は「ボスの日」米国は花束とカード、ランチ...... 日本の20代に聞いた「上司との距離感」

   10月16日は「ボスの日」だということをご存じだろうか。上司(ボス)に感謝を表す日なのだ。発祥の地・米国では、上司に花束とカードを送ったり、ランチに誘ったりすることも珍しくないというが、あなたの会社ではいかが――。

   というわけで、企業や組織へ働き方改革のメソッドを提供するサイボウズチームワーク総研が2019年10月8日、ボスの日を前に「令和時代に求められる上司との距離感」について意識調査を発表した。

  • 令和の理想のボスは(写真はイメージ)
    令和の理想のボスは(写真はイメージ)
  • 令和の理想のボスは(写真はイメージ)

理想のボスは「上司のほうから挨拶をしてくれる人」

   アンケート調査を行ったのは、新卒入社5年以下の20代ビジネスパーソン男女 400人だ。まず、自分の上司に点数をつけるとすると何点かを聞くと、「68点」が平均で、10点ごとにまとめると80点台が最多となった。意外に高い評価が多いのだ。

   「普段あなたが上司に対して思っていること」を聞くと(複数回答)、一番多かったのが「上司のほうからも挨拶をしてくれる」の53.6%。次いで「上司とは、仕事に関係ない話も結構する」(47.3%)、「上司は普段から話をきいてくれる」(43.4%)、「上司は現場のために努力してくれる」(38.1%)と続く。

   こうした回答を、上司の点数が平均点以上(高得点層)と、平均点以下(低得点層)とを比較すると、おもしろい結果が出た。ともに圧倒的な1位は「上司のほうからも挨拶をしてくれる」という回答で、何よりも最近の若手には、上司のほうから挨拶をするような気さくさが重要だとわかる。

   また高得点層では、「上司は現場のために努力してくれる」「成長の機会を作ってくれる」「アドバイスが的確」などの回答が非常に高い割合で出たが、低得点層ではこうした回答は高得点層の3割以下だった。

   特に「上司は私の強みを活かしてくれる」では5分1以下というありさまで、いかにその上司が「成長の機会を作らず」「アドバイスが不的確で」「部下の強みを活かしていない」かを示す結果となった。

   また、「業務時間中の上司との距離感」を聞くと、「どちらかというと上司のほうから話しかけてくれる関係が好ましい」とする人が78.4%に達し、「どちらかというと、自分のほうから話しかける関係が好ましい」と答えた人は21.6%だけだった。やはり、最近の若手社員は受け身の関係を好むのだ。業務時間外の上司との関わりは、6割以上が「休日を含めたプライベートな関係」や「SNSでのつながり」を「遠慮したい」と答えた。業務後の「食事や飲み会」も約3割が「遠慮したい」と答えている。

「心身ボロボロの時にかけてくれた『もっと甘えなさい』に感謝」

   さて、「ボスの日」のどんな言葉を伝えたいだろうか。フリーコメントでは高得点の上司にはこんな言葉を伝えたいという。

「業務量などをいつも気遣ってくれ、ミスをしてもフォローしてくれました。仕事以外の話も含めて雑談できる雰囲気を作ってくれ、ストレスなく仕事ができています。感謝しかありません」
「技術や知識に関してはすごく勉強になることばかりです。また、気さくに話しかけてくださるのでありがたいです。もっと部下から話しやすい雰囲気があるとうれしいです」
「心身ボロボロになっていた時にかけてくれた、もっと甘えなさい、の言葉。大切にしています」
「業務で困ったことを相談すると、解決策を共に考えていただけるので、とてもありがたかったです。上司のおかげで安心して仕事ができています」
「いつも良いところを見つけてほめて伸ばしてくれるので、感謝しきれません」

   一方、低得点の上司にはこんな言葉だ。

「直帰している暇があったら、面談してほしい。普段から部下と話して悩みを聞いてあげないと、ある日突然会社に来なくなりますよ」
「超アナログ人間な上司といると心底疲れますし、世間から取り残されている気がします。部署を変えていただけませんか」
「話はよく聞いてくださいますが、『確認する』『考えておく』というばかりで、返事をなかなかいただけません。行動に移していただけませんか」
「正直、室長がいるとオフィスがピリつく。雰囲気を和らげる努力をしてほしいです」

(福田和郎)