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「いい」のは景気か、気前か!? 中小企業の冬のボーナス「増額予定」が2割 1割超アップも

   中小企業の冬のボーナスは2割の企業で「前年より増額予定」だったことが、人材サービス大手のエン・ジャパンの調査でわかった。「変わらない」と答えた企業は7割近く、「減額予定」は1割ほどだった。

   冬季賞与について「前年より増額予定」とする企業の割合は、前年を下回ったが、5年連続で「減額予定」を上回った。

  • 中小企業の冬のボーナス、7割近くが前年と同じ程度
    中小企業の冬のボーナス、7割近くが前年と同じ程度
  • 中小企業の冬のボーナス、7割近くが前年と同じ程度

5割以上が「景気回復を感じない」

   調査は、エン・ジャパンの人事向け総合情報サイト「人事のミカタ」を利用していて、2019年冬季賞与を支給予定の企業(従業員数299人以下)が対象。19年10月7日から11月5日にインターネットを使ってアンケートを行い、537社から回答を得た。

   業種別で「増額予定」答えた企業の割合が最も高かったのは「広告・出版・マスコミ関連」で38%。次いで「金融・コンサル関連」(33%)、「サービス関連」(28%)と続きトップ3を形成した。「減額予定」で割合が高かったのは「メーカー」(19%)、「商社」(18%)。

   「増額予定」の企業が用意している増額率は、「1~3%未満」(28%)が最多で、次いで「3~5%未満」(20%)。「5~7%未満」「7~10%未満」「10~15%未満」がそれぞれ7%で、「15%以上」増やすという企業も6%あった。増額の理由は「業績が好調」(73%)、「社員の意欲向上」(64%)が、3位(「離職・退職の予防」=17%)以下を大きく引き離して、1、2位だった。

   「減額予定」の企業をみると、減額率についてはアンケート時では「わからない」(29%)が最多。わかっているうちでは「10~15%未満」が15%で最も多く「3~5%未満」と「1~3%未満」がともに14%。減額理由は「業績不振」が89%でダントツだった。

   調査では、冬季賞与についてのほかに「前年と比較し、景気の上昇や回復を実感できていますか?」と質問。これに対して、25%が「まったく感じない」と回答、「どちらかというと感じない」(27%)と合わせ、52%と5割以上が「景気回復を感じない」と答えた。「非常に感じる」はわずか1%。「どちらかというと感じる」(15%)を合わせても16%で、中小企業にとって景気は低空飛行のようだ。