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世界中でバズっている「quarantine」! コロナウイルスについて英語で話そう(井津川倫子)

   新型コロナウイルスが世界中を震撼させています。

   中国湖北省武漢市を発生源とする肺炎は、感染がさらに拡大して死者数は日ごとに増加。英国BBC放送によると、中国全土と中国以外の16の国で感染者が確認されたそうです(1月30日時点)。世界経済にも打撃を与え、新たな差別問題も浮き彫りにしたコロナウイルス。今、世界で最も旬な話題を英語で語ってみましょう。

   今週のテーマは、「英語で語るコロナウイルス」です。

  • コロナウイルスが世界中で猛威をふるう
    コロナウイルスが世界中で猛威をふるう
  • コロナウイルスが世界中で猛威をふるう

「コロナヴァイラス」が最初のハードル

   じつは、こういった世界が注目している話題ほど、英語が苦手な初心者にはオススメです。誰もがある程度の基礎知識があるので、片言の単語でも意思疎通ができるからです。日本語でもそうですが、共通認識があるとコミュニケーションはスムースにいきますよね。

   まずは、基本的な英単語から。

   「新型コロナウイルス」「coronavirus」です。わざわざ「新型」を付けなくても「coronavirus」だけで通じますが、最初のハードルは発音です。「ウイルス」ではなく「ヴァイラス」と発音するのですが、ピンとこない方も多いでしょう。

   私も最初は「ヴァイラス」と「ウイルス」が結びつかなくて戸惑いました。ジャパニーズ英語の弊害です。「ウイルスはウイルスじゃない」と意識して、「コロナヴァイラス」と大きな声で5回発音してみてください。声に出して音声に慣れることが肝心です。

   次に、いくつか関連する単語と簡単な文章を紹介しましょう。英語を話す時は、あらかじめセンテンスをいくつか暗記しておくと便利です。

spread:広がる
Coronavirus has spread rapidly inside and outside China
(コロナウイルスは、中国内外で急速に広まった)
the death toll:死者の数

The death toll of the coronavirus has risen to 170
(コロナウイルスによる死者は170人に達した)

confirmed case:感染者数、感染が確認された数
There were 7000 confirmed cases in the country as of 29 January
(1月29日の時点で、7000人の感染者が中国国内で確認された)
as of~:~の時点で

   「the death toll」とか「confirmed case」といった単語を使うと、英語がぐんと洗礼された印象になります。センテンスにしなくても、「the death tall」と数字を組み合わせるだけで通じますから、覚えておくと便利な単語です。

   ちなみに、「as of~」(~時点で)もよく使う英語です。一緒に覚えておきましょう。

世界中でバズっている「隔離」の語源

   中国の武漢市は、英語では「Wuhan」です。発音は「ウーハン」で通じるでしょう。コロナウイルスの発祥源とされていますが、「発祥源」「epicenter」を使うようです。震源地という意味で、地震の「震源地」としてもよく目にする単語です。

Wuhan is the epicenter of coronavirus
(武漢はコロナウイルスの発祥源だ)
epicenter:発祥源、震源地

   さらに詳しい情報を付け加えてみましょう。

The city of Wuhan has effectively been sealed off
(武漢の町は効率的に封鎖されている)
be sealed off:封鎖される

   世界各国が、武漢から自国民の救出を始めました。米国やフランス、英国では帰国者を一定期間隔離するとしています。

British citizens flown out of Wuhan will be quarantined for 14 days
(武漢から帰国した英国人は、14日間隔離される予定だ)
be quarantined:隔離される

   じつは、この「quarantine」という英単語、その語源がネット上で話題になっています。「疫病などから隔離する(動詞)」「隔離、検疫(名詞)」という意味です。ふだんはあまり目にしない単語ですが、今回ばかりは大活躍。もともとは「40日間」を意味するイタリア語で、その昔、疫病にかかった船舶は40日間隔離されていたことに由来するとか。

   コロナウイルスをめぐっては、中国客の減少を懸念して企業の株価が下がったり、各国で中国人やアジア人を対象に差別的な行動が問題視されたりするなど、その影響力は広がる一方です。海外メディアをウオッチすればするほど、中国の影響力の大きさと、世界の脆弱さを改めて痛感させられます。(井津川倫子)