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【株と為替 今週のねらい目】相場は「新型コロナ」次第、日米で感染広がる(4月6日~10日)

米国で、新型コロナウイルスの感染拡大が続いている。日本でも、感染者が東京を中心に連日増え続けており、非常事態宣言やロックダウン(都市封鎖)への懸念がくすぶっている。引き続き、投資家のリスク回避の姿勢が続きそう。

   相場は「新型コロナ」次第。どうなる? 今週の株式・為替マーケット!

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東京株式市場 東京「ロックダウン」の可能性は?

日経平均株価予想レンジ:1万6500円~1万8500円

   2020年3月27日(金)終値 1万7820円19銭

   今週の東京株式市場の日経平均株価は、下値を模索する展開か。

   前週の日経平均株価は、新型コロナウイルスの感染者数の急増と欧米を中心として、新型コロナウイルスによる死亡者数が急増していることを嫌気して下落した。加えて、政府による非常事態宣言の発動や東京のロックダウン(都市封鎖)への警戒感が、日経平均株価の上値を重くした。

   今週の日経平均株価は、新型コロナウイルスの感染者数が急増を背景に、下値を模索する展開となりそうだ。

   特に、政府による非常事態宣言が発令する可能性は日々高まっており、同時に東京がロックダウンされる可能性の高まりも、日経平均株価の下げ要因になっている。3月の米国雇用統計で非農業部門雇用者数がマイナスに転じるなど、新型コロナウイルスの影響が経済指標に表れてきている。

   今週は経済指標の発表が相次ぐことから、結果には注意が必要となる。

東京外国為替市場 ドル売り・円売り「材料」交錯

ドル・円予想レンジ:1ドル=106円50銭~110円00銭

   2020年3月19日(金)終値 1ドル=108円45銭

   今週の外国為替市場でドル円相場は、もみ合いが予想される。

   前週のドル円相場は、ドルが上昇した。ロシアとサウジアラビアが大規模な減産で協調する姿勢が示され、原油先物価格が上昇したことが主な要因。その半面、3月の米国雇用統計で非農業部門雇用者数がマイナスに転じ、失業率が上昇したこともリスク回避のドル売りにつながり、一時、1ドル=106円台までドルが下落する場面もあった。

   今週のドル円相場は、もみ合いが予想される。新型コロナウイルスの感染拡大で世界経済の悪化懸念が強まり、米国経済でも雇用統計や失業率の悪化などの影響が表れていることから、リスク回避のドル売り圧力は強い。

   しかし、日本でも政府による非常事態宣言の発動や東京のロックダウンといった円売り材料があり、ドル円相場はドル売り材料と円売り材料に挟まれた格好になっている。そのため、動きづらい展開だ。

   経済指標は、国内では7日に2月の毎月勤労統計調査と家計調査、景気動向指数、8日に2月の機械受注と国際収支、3月の景気ウォッチャー調査、9日には3月の工作機械受注、日銀支店長会議、4月の地域経済報告(さくらリポート)などが予定されている。

   海外では7日に2月の米国消費者信用残高、9日に3月の米国卸売物価指数、10日には3月の中国消費者物価指数と中国生産者物価指数、米国消費者物価指数などが予定されている。

   なお、8日には新型コロナウイルスの発生源となった中国湖北省武漢市の封鎖が解除される予定。

(鷲尾香一)