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早大、明大がじわり反撃を開始 余裕?の専大、慶大は取引のタイミングを計って......【FX大学対抗戦 第3週】

   好ダッシュを決めた専修大学が小休止しているうちに、早稲田大学と明治大学がジワリと反撃を開始した。早大は予想がドンピシャ! ただ、そこは初心者のプレッシャーで、まずはそろりと踏み出した。

   一方の明大は米国やオーストラリア(豪)、ドイツの経済指標をにらんで分析。果敢に豪ドルで勝負したが、思わぬ落とし穴に......。前週に損失を出した慶応義塾大学は、今週は慎重を期しながら、取引のタイミングを見計らう。専修大学は、多忙のため取引を見合せ。来週はデイトレに挑戦するかも......。

  • 早稲田大学と明治大学、専修大学を追ってジワリと……
    早稲田大学と明治大学、専修大学を追ってジワリと……
  • 早稲田大学と明治大学、専修大学を追ってジワリと……

歴史に名を残す「米雇用統計」で勝負!(早稲田大学)

   ついに春休み最後の週に突入し、授業への期待と休みが終わることへの悲しさを兼ね備えた、なんとも複雑な気持ちでトレード。今週(5月4日週)はFXで最も注目されているであろう経済指標、米雇用統計(4月)の発表が5月8日(金)21時半にあった。

   SBI証券のFX予想では、非農業部門雇用者数マイナス2200万人、失業率16.0%。ちなみに前月の結果はそれぞれマイナス70,1万人予想のマイナス87万人、4.4%であった。

   前回の雇用統計でも相当悪い結果が想定されており、相場が荒れると予想する人が多いなか、底値1米ドル=108.246円、天井106,678円と派手な動きは見せなかった。このことから、戦後史上最悪の結果が予想されている4月の雇用統計でも派手な動きは見られないと予想した。

   今回の具体的な予想シナリオは、雇用統計発表前に少し下落、発表後に上昇である。

   雇用統計の闇とも言える部分だが、値動きは絶対的な結果の良し悪しに関係なく、相対的な予想との乖離で起こる。つまり、いくら結果が悪くても予想よりはマシだと相場は上がるということである。

   雇用統計発表前に暴落を恐れている買いポジション持ちの人たちが一斉に売ることによる一時的な下落。そして結果が予想よりは若干マシで一時的に相場が急上昇。これが今回、自分が描いたシナリオ、つまりナイキのロゴマークのような値動きを予想したのである。

   実際の結果は、非農業部門雇用者数マイナス2050万人、失業率14,7%と、思ったとおり予想よりは若干マシであった。

   おおむね予想どおりの結果になってくれた。正直、ここまで素直なチャートになってくれるとは思っていなかったので笑みが思わずこぼれてしまった。

   しかし、極度の不安症の自分は、わずか400通貨でのエントリー。初心者なのでまずは少額からと、とりあえず正当化しておく。

   21時25分頃、1米ドル=106.3429円で売り、106,3443円での買いに400通貨ずつエントリー。雇用統計による値動きは一瞬なため、底値でのエントリーはあきらめ、このようにエントリーした。ショートポジションは、とりあえず106.3012で決済。その後の急上昇ではこの日の最高値の106.7円あたりを超えるか見守ろうと思ったが、やはり不安症が発動してしまい106.5701円でロングポジションを決算。合計で138円の利益を得た。

   今週は歴史的な瞬間を目の当たりにし、貴重な体験をできた。一回予想が当たったくらいで調子に乗らず、しばらくは不安症のままコツコツ小さい利益を狙っていく。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
歴史的な数値発表となった米国雇用統計。だた、すでにこの結果は新規失業保険申請件数などの関連指標の結果から織り込まれており、指標を通過してからのポジション取りの動きとなったように思えます。相場の焦点は、直近の数値ではなく4月に入ったあたりから今後の経済活動再開のタイミングと元に戻れるのかどうかに移行していると言えそうです。
新型コロナウイルスの第2波が不安視されている中で、これまで大きく売られてきた南アフリカランドやトルコリラなどの新興国通貨が底打ちとなるかどうかにも注目となりそうです。

前週からの損益   プラス138円
5月9日現在      1万192円
取引通貨量  400通貨(米ドル/円)

豪ドルで連勝も束の間、大失速したワケは?(明治大学)

5月4日(月)23時
《米製造業新規受注(前月比)》を発表。
売り1米ドル=106.8794(250通貨)を106.8836円で決済。マイナス2円。
買い1米ドル=106.9283(250通貨)を106.9385で決済。プラス10円。

5月5日(火)13時30分
《RBA(オーストラリア準備銀行)政策金利》を発表。
オーストラリアは新型コロナウイルスの感染抑制策が比較的好調であることや、5日昼ごろに豪財務相が「必要な支援は継続するが、これまでの支援で十分だろう」という声明を発表したことから、政策金利は据え置きを織り込み、政策金利発表前に少し上昇していました。

   豪ドルが据え置きの噂で買われている、ということは結果が据え置きなら事実で売るという展開となり豪ドルは急落することを読んでいました。

   また据え置きで急落となれば、実際の金利は低下していないことから買い戻しも発生すると読んでいました。よって13時29分に売り、売り一服したところで買い、という計画です。

引用:DMMFX
引用:DMMFX

   結果としては、13時30分に一瞬だけ上に行ってから急落しました。ほんの一瞬上に行ったのが想定外でしたので、落ちてきたところを微益で利益確定しました。動揺したときは長くポジションを持ってもよいことがないと思います。

   そして急落後、二番底(二回同じ安値を付けること)を付けたところで先ほどの半分の数量を買って半値戻し(ある価格Aから下落して価格Bまで到達した後、価格Aと価格Bの中間地点まで上昇すること)したところで利益を確定しました。
売り1豪ドル=68.7573円(1000通貨)を、68.7719円で決済。プラス14円。
買い1豪ドル=68.6895(500通貨)を、68.6895円で決済。プラス20円。

   《米ISM非製造業部門》を発表。
買い1米ドル=106.6306円(1000通貨)を、106.6340円で決済。プラス3円。

   《豪小売売上高》を発表。
買い1豪ドル=68.3519円(1000通貨)を、68.3946円で決済。プラス43円。

   《ドイツ製造業新規受注》を発表。

引用:DMMFX
引用:DMMFX

   独製造業新規受注はとても悲観的な見方を織り込んでいました。欧州各国の新型コロナウイルスの感染状況が改善傾向にあるため、底打ちとみなし、悪い結果が出ても上昇すると考えていました。買いエントリーです。

   しかし、さすがに予想値マイナス5.6%のインパクトは大きく下降しました。さらに決済ボタンを間違えてしまい、損切りが遅れて、81円の大きな損失を出しました。大失策です。

買い1ユーロ=1.082383ドル(1000通貨)を、決済1.082508ドルで決済。マイナス70円。
売り1ユーロ=1.082383ドル(1000通貨)を、1.082508ドルで決済。マイナス13円。

【まとめ】
今までは500通貨以上の取引はあっても、分散して少しずつでしたが、今回は一度に1000通貨を投入して「攻め」の取引への一歩を踏み出しました。

   しかし、通貨ごとに変動幅は異なり、たとえば1通貨=140円のペアで1%変動したら1.4円ですが、1通貨=75円の通貨なら0.75円です。ですから、通貨ペアによって適切なポジションサイズを考え直さなければなければなりません。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
新型コロナウイルスから立ち直りが早いオセアニア地域に対して、まだまだ予断を許さないユーロ圏という構図から、市場ではユーロ豪ドルの売りにも注目が集まっています。オーストラリアは、前回の金融危機後にもいち早く利上げに踏み切った(発表後に2円ほどの上昇)ことから、中央銀行関係者の発言次第で、一気に資金流入が起こる可能性もありそうです。
さて、経済指標を材料に短期売買を行った池田さん。大きな指標発表の1分前にポジションを持つことは、スプレッド拡大及び逆方向へ動いた場合の約定遅延などのリスクがあるため、十分気を付けてほしいところです。
とはいえ、ご自身でポジションサイズなどを細かく調整されているようで、実践を繰り返しながら最適化されることを期待しております。

前週からの損益   プラス7円
5月8日現在     1万26円
取引通貨量 250通貨、1000通貨

レンジ相場から目が離せない(慶応義塾大学)

5月9日(土)

   今週(5月4日週)は大学のオンライン授業が始まったことを受けて、ほとんど相場を見る機会がなかった。

   現在保有しているポジションは、前週から保持しているドル円のロングで、図1の黄緑の矢印あたりで、1000通貨で入ったものが一つある。

図 1 5月9日土曜日のドル円15分足
図 1 5月9日土曜日のドル円15分足

   前週の大きな上げの部分では一たん大きく上に上げた後V字波動で戻ってきており、スイングぎみのトレードとしてポジションを持ったわけだが、かなりもったいないトレードになっている。こういったところもゆくゆくは、細かい線引きで柔軟に利益を出していきたいと思っている。

   細いオレンジチャネルをEMA (Exponential Moving Average=指数平滑移動平均線)と共に抜けたら損切りする予定であったため、5月6日の下落は正直かなり怖かった。そもそもこのような動きは想定外であり、建値付近に損切りを置くことで精神的負担を回避する手段を取るのもアリだなと思った。

   その後、図1の分析では不安になったため、新たに図2のように引き直し、上に伸びてくれた場合の利益確定目標を、より急な角度の緑のチャネル上あたりに変更し、流れが見やすいように水色の細いチャネルラインを足した。

図 2 5月9日土曜日のドル円15分足
図 2 5月9日土曜日のドル円15分足

   週明けの動きから目が離せないが、行ったり来たりレンジ相場はいつブレイクするかわかりにくいため慎重に見極めていきたい。

   前週からの損益 プラス・マイナスゼロ。

   取引ポジションは一つのポジションにつき1000通貨で統一している。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
テクニカル分析が主体のビリオネアさん。週末に目立ったニュースもなく、8日(金)にはトルコリラが2018年来の安値を更新するなど、新興国のショック安に吊られる円高も予想されながら、無事に週明けを迎えました。
米国雇用統計を終えてから買われ始めたドル円は、20日移動平均線を4月9日ぶりに上抜け上昇トレンド転換へ。米国10年債金利もしっかりと上昇しており、1週間以上保有しているポジションをどこまで伸ばせるか腕の見せどころです。
108円を突破すれば109円台前半が見えており、世界的な新型コロナウイルスの新規感染者数の減少と回復者数の増加の波に乗れば、思わぬ上昇となる可能性は十分ありそうです。

前週からの損益  プラス・マイナスゼロ
5月9 日現在          9595円

来週はデイトレに挑戦しようかな......(専修大学)

   最近、不思議ちゃんは妹とホラーゲームにハマっています。特に、妹が宿題終わった後、暗闇の部屋の中で一緒にホラーゲームをやるのがとても楽しいです。しかし、今週はゴールデンウィークなので仕事休みの母が一日中家にいるため、ホラーゲームができなくてうずうずしています。

   さて、今週のトレードなのですが、学校再開の準備とバイト再開のため、お休みをいただきました。 来週は母と妹の誕生日があるため、母が仕事を休むと聞いています。どのホラーゲームの登場人物より怖い母に怒られないよう、トレードを少し自粛したいと思います。たまに自室で急いでパソコンを取り出してトレードできたらいいと思っています。

   通常は2000通貨、3000通貨で運用していますが、来週ポジションを持つ場合は1000通貨でデイトレかなと思います。その分、利益はあまり得られないですが、母に怒られるよりは全然マシなので、頑張りたいと思います。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
ようやく学業が再開ですね。外出自粛のなか、自身のやりたいこともできたのではないでしょうか。筆者は、投資を始めた直後はラジオ番組が非常に勉強になりました。勉強しながら、スマホを触りながら、レポートを書きながらでも情報収集できるのが良いところです。
直近の難しいニュースの解説から、過去の相場の話、プロの経済視点などあらゆる情報が身に付きます。テレビの経済番組を見るのも良いでしょう。きっとお母様も起こることはないと思いますよ。投資は事前準備次第で、トレード戦略の構築や突発的なニュースが出てきた場合の対応方法が大きく変わってきます。インプットが重要ですので、是非とも試してみてください。

前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
5月8日現在       1万3785円