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【コロナに勝つ! ニッポンの会社】買い物代行タクシー、東京に登場 飲食店支援のプロジェクトにサントリーが1億円を拠出

   新型コロナウイルスの感染拡大防止に伴う外出自粛要請が続く東京で、タクシー会社が買い物代行サービスに乗り出す。少子高齢化が進む地方都市では、タクシー会社の生き残り策の一つとして「買い物代行」や「宅配代行」に取り組んでいるが、コロナ禍の非常事態に、東京でも「モノ」を運んで、利用者にはステイホームしてもらおうと考えた。

   みらいマルシェ株式会社はスマホアプリで人々の暮らしをサポート。大手飲料メーカーのサントリーは、アプリを通じて飲食店を支援するプロジェクト「さきめし」に資金支援する。

  • 都内でも買い物代行タクシーのサービス始まる
    都内でも買い物代行タクシーのサービス始まる
  • 都内でも買い物代行タクシーのサービス始まる

職場の「出口」戦略にデスクの「仕切り」

●買い物代行タクシー、東京・港区や目黒区、渋谷区などの6区でスタート

   新型コロナウイルスの感染拡大を受けた外出自粛のサポートとして、地方都市の「買い物代行」タクシーが、東京にも広がってきた。「kmタクシー」で知られる東京都港区のタクシー大手、国際自動車がサービスを開始する。2020年5月16日から、港区のほか、目黒、渋谷、新宿、世田谷、品川の東京西部の6区を対象にスタートする。

   料金は最初の60分3000円で、以降10分ごとに500円が加算される。利用時間は、訪問した指定の時間から購入した品物を渡して精算が完了するまで。予約は9時から22時まで受け付ける。

●会社でも「3密」は避けて! オフィスや食堂にフリーパネル

広い食堂も時間をかけずに「個食」用に切り替わる
広い食堂も時間をかけずに「個食」用に切り替わる

   新型コロナウイルスの「緊急事態宣言」が解除されると、事務所などの各所では感染予防に備えた環境づくりが必要になるが、各種機械加工の株式会社ナガエ(富山県高岡市)は、デスクやテーブル用の仕切りを簡便に準備できる「フリーパネル・ベース」を、5月18日の発売予定。

   新型コロナウイルスによる感染の勢いが減退したとはいえ、再開するオフィスや会議室、食堂や、学校の教室などでは「3密」を防ぐ態勢が必要。ナガエではそうした場所で安価にデスクやテーブル用仕切りを準備できるアイテムとして「フリーパネル・ベース」を開発した。「生地タイプ」に加え「塗装タイプ」を用意した。

●3社がマスクで協業「地産」プロジェクト

超伸縮素材で作られ着け心地は快適
超伸縮素材で作られ着け心地は快適

   ストレッチパンツ専門工房「TAKUMIBA(タクミバ)」を運営するパレ・フタバ株式会社 (大阪府吹田市)と、地方自治体や中央官庁向けの各種施策策定に係るコンサルティングを行っているWiseVine(ワイズバイン)(東京都世田谷区)、衣服生産のプラットフォーム事業を行うシタテル株式会社(熊本市)の3社は、連携して「洗えるマスク地産プロジェクト」を開始する。2020年5月13日の発表。

   このプロジェクトは、「TAKUMIBA」が企画したマスクを、全国各地にあるシタテルと連携した縫製工場で生産。さまざまな自治体に納品し、保育施設や介護施設などにマスクを供給する。プロジェクトの周知・自治体からの依頼のとりまとめには、350以上の自治体が利用する、WiseVineの官民連携プラットフォーム「WiseVine」を活用。新型コロナウイルスの感染拡大に対応した「地方創生臨時交付金」に対応する施策パッケージとして提供することで、迅速な施策立案・執行を支援するという。

通常では仕入れない高級魚の注文も......

●産直でワクワク、外出自粛の家庭の食卓を彩る

スマホのリクエスト発信画面と産地からの提案(左)と、高級魚が並ぶ鮮魚コーナー
スマホのリクエスト発信画面と産地からの提案(左)と、高級魚が並ぶ鮮魚コーナー

   みらいマルシェ株式会社(東京都港区)は、生鮮品の産地とスーパーマーケットが漁港や市場からの情報をいち早く共有し、直接取引を行えるスマホアプリ「みらいマルシェ」に、スーパーが全国の産地へ欲しい鮮魚や青果をリクエストできる機能「アンテナ」を追加し、運用を開始した。5月13日の発表。

   スーパーは「アンテナ」を使ってアプリから取り扱いたい鮮魚や青果の条件を発信すれば、各地から条件に合った提案が受けられ、仕入れを行うことができる。みらいマルシェでは、自粛生活が続く消費者に「わくわくする食卓時間を提供するサポートを目指したい」としている。

   新型コロナウイルスの影響で、自宅での食事の機会が増えスーパーの利用客数も増加。スーパーの中には、こういう時だからこそと品揃えを凝らすところもあり、同社ではそうした店舗側の希望に応えようと、新機能を追加した。試行段階では、通常ではスーパーでは仕入れない高級魚の注文もあり、各店ではお客にも好評だったという。

●飲食店の支援プロジェクト「さきめし」にサントリーが1億円を拠出

「ごちめし」を使って行われている「さきめし」
「ごちめし」を使って行われている「さきめし」

   サントリーホールディングスは、新型コロナウイルスの感染拡大で営業自粛を余儀なくされている飲食店を支援するプロジェクト、「さきめし」に賛同。資金拠出などの支援を表明した。2020年5月13日の発表。

   「さきめし」は、インターネットを使ってさまざまサービスを提供するGigi(ジジ)株式会社(福岡市)が3月9日にスタートさせた。外出自粛などで、行けないお気に入りの飲食店などに食事代を先払いして支援。食事は新型コロナの影響が落ち着いてから、という仕組み。このプロジェクトでは、Gigiが提供している、友人や知人らに食事をごちそうできる「ごちめし」というアプリを活用して、自分宛てに食事代を先払いする。

   サントリーは、「さきめし」の先払いでかかる10%の手数料を、5月25日から期間限定で負担。寄付金と合わせて計1億円を拠出する。