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英ポンドで明暗! 明大がコツコツ復調、好調の慶大はしっぺ返しに 【FX大学対抗戦 第6週】

   英ポンド円取引で好調だった慶応義塾大学が、そのポンドにやられた。「軸がブレブレになった」と反省するが、どうにか原点(1万円)は維持した。次週に気持ちを切り替える。明治大学はドカンとやられたあと、順調にコツコツ盛り返してきた。今週(2020年5月25日週)は英ポンドにチャレンジ。「ロンドン市場の仲値を追って」取引した。

   本格的な就職活動がはじまった早稲田大学は、米ドル円に注目しながらエントリーのタイミングを見計らう。トルコリアも気になる。体調を崩していた専修大学は、だいぶ回復したものの、今週は様子見。次週に向けて完全復活を期す。

  • ああぁ…… 慶應大が大きく後退
    ああぁ…… 慶應大が大きく後退
  • ああぁ…… 慶應大が大きく後退

米ドル、エントリーのタイミングを探る(早稲田大学)

   インターンシップを始め、就職活動が本格的に忙しくなった今週、これからの値動きを大まかに予想しつつ、取引は見送る週とした。

   新型コロナウイルスが収束しつつある今、景気は徐々に回復しており、日経平均株価なども順調に回復してきた。その中で個人的には「金(ゴールド)安ドル高」になっていくと予想している。米ドル円に関して、4月16日以降108円を更新できていない。108円のラインで反発していることから108.0円をサポートライン(下値支持線。相場がその水準よりも下落しないと思われる水準のこと)とし、そのラインを突き抜けたら110円を目指して上昇をするはずである。その動きを見越してエントリーのタイミングを狙っているわけだが、今週は107円台を行ったり来たりし、なかなか難しい相場であった。

   ずっと見て来たトルコリラもなかなか伸びずにいる。1トルコリラ=15.7円?15,9円あたりを行ったり来たりしており、トレンドの傾向が非常に掴みにくい。途上国であるトルコは日本以上にコロナの影響を受けているはずなので、まだまだ様子を見る必要がありそうだ。

   今まで短期の成行トレードをメインで行って来たが、これからは指値、逆指値も活用していこうかと思っている。週、月単位でのトレンド予想に対応できる点に加えて、ニューヨークやロンドン市場が時間的に夜なのでベストなエントリータイミングで成行では入れなかったことを鑑みると指値はかなり有効だと思われる。しかし、指値・逆指値注文をする際には今より深く多くの情報を参照して値動きを予想しないといけないため負担にはなると思うが頑張ってみようと思う。

   6月はドル円の取引をメインとしたいところだが、そろそろ新しい通貨にも手を出していこうと思う。日本に密接な関係があるがFXとしてはマイナーな通貨である。ここら辺の詳細はまだ勉強中なのでもったいぶってまた次の機会に伝えようと思う。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
5月25日週は米ドル円もトルコリラ円も膠着状態で、動くに動けない相場だったと思います。ただ、相場自体は、外国人投資家が買いに転じたこともありリスクオンが加速。金(ゴールド)が売られています。ここからは、リスク材料に対しての市場の反応に注目してはいかがでしょうか。
たとえば、ミネアポリスで始まった警察官と黒人問題に関する暴動が全米規模で拡大。過激化しました。トランプ米大統領が国民に向けた演説で軍の派兵も辞さない姿勢を示し、市場関係者に警戒感を誘ったものの、相場の反応は限定的でした。ニューヨーク州警察がデモ参加者に賛同の意思を示すなど、一定の収束を見せると再びリスクオン。悪材料への反応は小さく、好材料には大きく反応。この動きが変わった時に、相場が大きく動きそうです。

前週からの損益   プラス・マイナスゼロ
5月29日現在         1万509円

気持ち引き締め英ポンドで挽回(明治大学)

   2週間前のニュージーランドドル円での「往復ビンタ」以降、ややいい加減だった取引を見直して、前週はゴトー日の早朝に仲値を目指して米ドル円を買っただけの取引でした。

※用語説明
《往復ビンタ》
買ったら下がって損切りして、売ったら上がって損切りすること。その逆もしかりで、売買両方で負けることをいう。
《ゴトー日》
5(ゴ)と10(トー)に由来。5の倍数の日に日本の輸入企業が決済をするためにドル需要が高まり、そのため、東京証券取引所の9時~15時の株式取引時間にドル高に振れやすい傾向があるとされる。
《仲値》
銀行業などが顧客と為替取引をする時の固定レート、9時55分に決まる。

【今週の取引】

   今週はロンドンフィクスという、ロンドン市場の仲値を追ってみました。

   ロンドン市場の仲値は日本時間の0時に決まります。そして特に月末営業日、すなわちその月の最後の平日が特に値動きが激しいとされています。

   欧州圏の決済が集中することから、ポンドとユーロの為替市場が活発になります。そして忘れてはならないのが米ドルです。世界中のどの通貨ペアの交換も、対米ドルのレートを元に価格決定がなされています。そのためユーロ対ポンドという取引は、〈ユーロ対ドル〉(EUR/USD)対〈ポンド対ドル〉(GBP/USD)という取引となります。

英ポンド円相場の推移。チャートの水色の線のあたりで購入「先っぽで買ったかもしれない」と......(DMMFXより)
英ポンド円相場の推移。チャートの水色の線のあたりで購入「先っぽで買ったかもしれない」と......(DMMFXより)

   このことはユーロとポンドの活発な取引が、米ドル市場にも影響を及ぼすことにつながるのです。

   そこで、私は直接関係しない日本円と欧州通貨(ユーロやポンド)の取引が優位だと考えました。なぜなら、円に対して欧州通過の需要が高まると考えたからです。

   その結果、5月29日23時20分頃に、直近で3度つけた高値に向かっていったので、上に抜けていくことを予感し、1英ポンド=132.98円で400ポンド買いました。当時は先っぽ(上がったところ)で買った気分でしたので不安でしたが、最初に持った、月の最後の平日の値動きが激しいといった根拠を信じて、越えるまで待ちました。

   そして上に抜けていったところを、1ポンド=133.25円で決済です。当時のポンド円は133.3円に売りオーダーが溜まっていたため、133.3円を越えられないと思ったからです。

※用語説明
《売りオーダー》
指値売りのこと。顧客が指定した値まで値段が上がると売りが約定される仕組み。

【まとめ】

   今週も1取引に収めました。プラス圏に復活できるように取れるところを取りに行きます。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
ロンドンフィックスの値動きを、うまくつかみました。特に月末ユーロ/英ポンドの値動きが激しく、今月はユーロ買いが優勢などの噂も事前に流れるほどです。今回は、ユーロポンドで大きな売りオーダーが入っていたようです。
最近のポンド絡みの通貨は、何よりも英国のブレグジット交渉が重要となっています。離脱期限の延長に動けば、英ポンド買いがセオリーでしょう。2日には「漁業権などで譲歩する用意」と伝わったことで英ポンド買いに動いたものの、英報道官は「英国は公平な競争条件確保や漁業権で妥協はしない」と否定。過去の流れからすると、延長される可能性が高いと市場参加者が感じており、英ポンドが買われているのかもしれません。

前週からの損益  プラス104円
5月29日現在     9825円

取引単位は400通貨。

コツコツ、ドカン!(慶応義塾大学)

5月25日(月)

   土日にかけて分析していたのだが、相場の環境認識(上下どちらに行くかの方向性の確定)をするのに、最も重要視している要素にトレンドライン(相場の動きの傾向をわかりやすくするためにチャート上に引く補助線)に引っ掛けてきているかどうかの見極めがあるのだが、どのトレンドラインを軸に置くかでかなり迷っていた。

   結果的に、軸がブレブレになってしまい悪いトレードになってしまった。夕方ごろ、1英ポンド=131.020円で1000通貨の「売り」エントリーをし、131.214円で損切り。マイナス194円だった。

図 1  5月25日午前0時頃ポンド円15分足
図 1  5月25日午前0時頃ポンド円15分足

5月26日(火)

   きのうに引き続き売り目線を払しょくできずに冷静なトレードができなかった。夕方ごろ、1ポンド=132.201円で1000通貨の「売り」エントリーし、132.721円で損切りした。マイナス520円。

   きのうの時点の線引き(図1)では、15分足で大きく見れば逆三尊の右肩に位置しており、直近の流れでもN波動で終了していたため反転の可能性は高かった。しかし、確信できるほど強い根拠がそろってなかったため、こういった波形を後に逆の方向に行く過去チャートを探して検証していきたい。

5月28日(木)

   夜に分析をしてみたところ、少し見にくいかもしれないが図2のようになった。直近の波形から今後の動きが全く分からなかったため、今週はもう触らないことにした。

図 2  5月29日午前2時頃ポンド円15分足
図 2  5月29日午前2時頃ポンド円15分足

5月30日(土)

   木曜に引いていたポンド円だが、図3のようになった。上下に振り回されているため上級者向けの相場だったのかもしれない。来週からも引き続きルールどおりのトレードを心がけていきたい。

図 3  5月30日土曜日のポンド円15分足
図 3  5月30日土曜日のポンド円15分足
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
上昇トレンドの英ポンドですが、値動きが激しいため難しいところでした。トレンドラインを厳選して引き、エントリーポイントを絞ってみてはいかがでしょうか。大枠はつかめているため、取引回数を重ねていけば利益は積み上げられると思います。
直近の英国動きとしては、香港問題。ジョンソン英首相が300万人の香港人に対して英国市民権を与える道を検討していると報じられています。中国が香港に対する国家安全法を成立させた際に、ラーブ英外相が英国海外市民旅券(英国植民地時代のパスポート)を持つ香港人(約30万人。また約250万人に旅券の申請資格があるとされる)に対して市民権を与える可能性を示唆したことで、対米に加えて対英国の構図にもなりつつあり、これに対して中国がどう動くかは非常に重要と言えそうです。

前週からの損益    マイナス714円
5月29日現在       1万179円

体調回復! 完全復活に向けて情報を収集中です(専修大学)

   お久しぶりです!

   コロナウイルスから回復しました。お騒がせして、申し訳ございませんでした。

   じつは、コロナウイルスで私がくたびれているあいだ、母が私の部屋を掃除していたみたいです。その結果、母にホラーゲームが見つかってしまいました。ホラーゲームで遊べたのは、わずか1か月です。クリアするのが難しく、やりがいがあるところまでやっと進みました。そんな時に見つかるなんて......。

   家で自粛をしていて、買い物と犬の散歩しか外に出てなかったし、手洗いうがいもキチンとしていたのにコロナウイルスに感染し、ホラーゲームまで見つかるなんて......。コロナウイルスを心の底から憎んでいます。

   ちなみに、ホラーゲームなのですが、行方知らずのため、頑張って探しています。

   さて、5月25日週は、コロナウイルスに感染していたあいだのニュースをたくさん調べました。金曜日(29日)に回復したため、取引できずに1週間が終わってしまいましたが......。まずは、テレビでニュース番組をつけました。案の定、コロナウイルスの特集ばかりで、テレビを消しました。確かにコロナウイルスの情報は大事ですが、ここまでずうっと続くと、ちょっとは違う特集も見たいですよね。

   次に自分のスマホでニュースを調べました。しばらくすると、GDP(国内総生産)発表のラッシュが始まりました。今回は何も準備してなかったので、諦めました。「諦めも肝心である」と聞いたことあるのですが、こういう時って、私は諦められないです。

   でも、諦めないと失敗するかもしれないと思い、どうしようと考えた結果スマホをいじらないという強行に及びました。特に私はハイリスクハイリターンで取引しているので、キチンと分析してからでないと、大損する可能性もあります。

   このような行動は反省して来週は取引したいと思います。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
無事、回復されてよかったです! 自粛していても感染するとは、やっぱり恐ろしいですね。さて、直近のニュースとこれからの材料をまとめておきましょう。
米国は中国との輸出規制や、暴動があるものの、相場は問題視されず景気回復期待がリスクオン継続の動きとなっています。欧州は、復興基金が好感され、PMI(購買担当者景気指数)も好結果となったため、こちらも買われています。
英国はEU離脱期限の延長の思惑が高まっており、またロシアがOPECプラスの減産延長を支持したことで原油価格が上昇したことが下支えとなっています。主要通貨は、円売り、米ドル・ユーロ・英ポンド買いとなっています。
今後は、年末あたりの経済予測次第で、為替動向が変わってくるのではないでしょうか。

前週からの損益  プラス・マイナスゼロ
5月29日現在       1万3785円