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【コロナに勝つ! ニッポンの会社】東京メトロ、新アプリで「3密」回避&「在宅」グルメ需要、おせちで取りこぼさない

   新型コロナウイルスの感染拡大を助長すると指摘される「3密」。人が集まる場所では、その回避が一番の課題だ。宿泊施設や公共の複合施設では、出かける前に混雑度がわかるアプリを導入するケースが増えている。

   東京メトロ(東京地下鉄株式会社、東京都台東区)も、その一つ。新たに「東京メトロmy! アプリ」を公開。なかには「ウィズコロナ」に役立つ、詳しい混雑情報の提供も組み込まれている。

  • 「東京メトロmy! アプリ」なら、混雑情報がわかる(写真は、南北線9000系車両)
    「東京メトロmy! アプリ」なら、混雑情報がわかる(写真は、南北線9000系車両)
  • 「東京メトロmy! アプリ」なら、混雑情報がわかる(写真は、南北線9000系車両)

ウィズコロナにも対応する「東京メトロmy! アプリ」

   東京メトロの新しいアプリは、同社が今年3月から取り組みを始めた「my! 東京MaaS(マイ・トウキョウ・マース)」の一環。MaaSは、「Mobility as a Service(モビリティ・アズ・ア・サービス=サービスとしての移動)の略で、ICT(情報通信技術)を使って、公共交通機関やほかの交通手段による移動サービスを最適化、シームレス化するのが狙いだ。

   「東京メトロmy! アプリ」では、鉄道やバスのほかタクシー、シェアサイクルまでも含む経路検索に対応。複数のタクシーアプリや自転車シェアリングのサービスと連携し、経路検索の結果を引き継いで関連アプリを起動するなど、出発地から目的地まで、連続性の高いスムーズな移動を案内する。

   交通機関の利用者にとって大きな関心事の一つは混雑状況。「3密」を避けたいコロナ禍では、さらに関心が高まっている。東京メトロは、このアプリで「混雑の見える化」の取り組みを拡大。従来は、一部区間・駅の混雑状況を公式ホームページに示していたが、「ウィズコロナでも、より安心して快適に地下鉄をご利用いただけるよう」にと、同社が運行する全9路線・342区間の列車内の混雑状況と、管理する全171駅の改札口の混雑状況について、アプリで確認できるようにした。

   東京メトロには既存の「東京メトロアプリ」があるが、当面は「東京メトロmy! アプリ」と並行して稼働する予定。一定期間後に両アプリを統合することにしている。

大丸松坂屋「おせち」コロナ対応は「暑い」うちから

料理研究家で人気ブロガーのYuuさん監修の和・洋・中華風三段おせち
料理研究家で人気ブロガーのYuuさん監修の和・洋・中華風三段おせち

   新型コロナウイルスの感染拡大で自粛ムードが広がり、飲食業界や小売業界はひときわ強い打撃を受けた。

   ウィズコロナの中で続く「巣ごもり」生活をとらえて、百貨店の大丸松坂屋(東京都江東区)は年末年始の「おせち」需要をターゲットに、準備を万端にして臨もうと早くもセールスに動き始めている。

   「2021年大丸松坂屋のおせち」を、9月24日14時からオンラインで予約の受付を開始する。8月26日に発表した。同社のおせちは毎年売り上げを伸ばしており、またコロナ禍ではオンラインによる有名グルメの取り寄せが好調とあって、厳しい残暑の中での「おせち」告知となった。

   大丸松坂屋によると、直営9か店のおせちの売り上げは、ここ10年で約2割増と確実に伸びている。「定番のおせちにとどまらず、おつまみ風おせちや肉、鍋料理など『年末年始のご馳走』ニーズに幅広く対応」する戦略が奏功した。

   コロナの影響が残るとみられる2021年正月は「お取り寄せグルメが好調であることや、デパ地下の客単価増からもうかがえる、高価な食へのニーズの高まりから、デパートのおせち需要はさらに高まると見ている」という。

   大丸松坂屋では、5月7日に営業を再開。それ以来、大丸東京店地下食品売り場の総菜弁当は、お客1人当たりの購入単価が前年比10%以上アップ。「外食を控えている今、デパ地下では贅沢なもの、高価なものをお求めになる傾向にある」とみている。また、同社のオンラインショッピングでは、取り寄せのグルメが好調で前年比2倍以上になっているという。

   こうした状況から、おせちなど年末年始の「グルメ商戦」では、料理研究家で人気ブロガーのYuuさん監修の「和・洋・中華風三段おせち」などの「プラスアルファスペシャルメニュー」を用意して臨む。