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早大、慶大は足踏み 「安倍辞任ショック」で円高...... 影響はいかに?(1)【FX大学対抗戦 第19週】

   2020年8月28日、安倍晋三首相が突然、辞任を発表した。もちろん、外国為替市場はこれで大揺れ。米ドル円相場は急激な円高に進んだ。一時は1ドル=106.9円を超えた。

   コツコツと堅実に利益を重ねる早稲田大学は、この円高にホッとする。早めの決済で、「『そのまま持ち続けていたら』と考えると、今でもゾッとする」と振り返る。

   英ポンドで強気の慶應義塾大学は、「きょう(8月24日)は結果的に相場に振り回された」と反省。とはいえ、利益はしっかり確保。ただ、その後は波に乗り切れず、週を通せばマイナスに。明治大学も、ポンドの利益確定のタイミングに悩んだ。ドル円やニュージーランドドル円でも敗れ、「正直、もうクロス円で勝つのはほぼ無理です」とつぶやく。がんばれ!明大!!

   専修大学は、「しばらくお休みします」。

  • 早稲田大学が利益をコツコツ積み上げ
    早稲田大学が利益をコツコツ積み上げ
  • 早稲田大学が利益をコツコツ積み上げ

28日午前中に取引を終えてホッと......(早稲田大学)

   今週(8月24日週)もドル円での取引。週中盤で下降トレンドから上昇トレンドに変わったのでまた前週と同じ要領で買いエントリー。1ドル=105.8872円で買って106.3886円で決済した。100通貨だけの買いだったので、利益は94円であった。

   この取引は27日(水)にエントリー、28日(木)朝に決済したわけだが、この時どのタイミングで決済するかとても迷った。というのも、流れ的にまだ上がりそうだったが、ずっとチャートばかり見ていることもできなかったので利益が出ているうちに利益を確定したわけである。

   だが、この後みなさんご存知のように、安倍晋三首相が辞任の決意表明をしたことで一気に円高となった。 自分はその時間、運動不足解消のために散歩をしていたので、チャートを見たのは発表の約2時間後であったが、午前中に決済しておいて良かったと心底思った。

   実際、自分が決済した後もしばらく相場は上昇。1ドル=106.9円を超えたので、最善とは言えぬ決済ポイントではあったが、そのまま持ち続けていたらと考えると今でもゾッとする。

   急なニュースによる相場変動は予想のしようがないので、FXに限らず今回のようなことを常に警戒しないといけないなという教訓を得られた週であった。

   ついでに時事的に今後の円相場を予想していきたいのだが、結論今までと大きな相場の流れの変化は起きず、そのうち1ドル=106円台に戻ると思う。

   今回の円高の主な理由はアベノミクスによるデフレ脱却の円安政策に終止符が打たれるのではないかという、大衆の予想からだと勝手に思っているのだが、次の総裁選で選ばれた方の任期が2021年9月末までであることに加え、自民党であることにかわりはないので、大きく経済政策の方向性が変わらないと思っている。

   ポスト安倍の方々の経済政策の指針は早いうちに発表してほしいが、恐らく安倍首相と大きく違ったことはしないと思っている。なので、今のところ円買い目線ではあまり見ていないので、引き続き米ドル円は買い目線で見ていこうと思う。

   ここらへんは、また来週報告できることがあったらできるようにしたい。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
さて、こういった突発的な相場変動はたまにしか起きないように思えますが、株式、FX、仮想通貨、商品先物と多くの金融商品を取引していれば、ほぼ毎週のように発生します。特に8月28日は事前に会見が予定されており、そこでの発表の可能性もありました。
もしものことが発生する日時は、意外と絞れます。そのため、事前にわかっている報道でシナリオを用意しておくと良いでしょう。

前週からの損益    プラス 94円
8月29日現在     1万2012円

なかなか上昇気流に乗れず......(明治大学)

   こんにちは、明治大学投資サークルBreakouts! 元幹事長の池田慶吾です。幹事長および交渉役を引き継ぎました。

   今週(8月24日週)は前週の改善点を引き継ぎ、東京時間が終わる15時前後で、前日比で最も変動が大きいものに対して「順張り」する手法を検証しましたので、その結果を報告します。

   また、今回はクロストレードについて書いて行きたいと思います。トレード不可能な通貨ペアを成立させるいわば裏技のようなものですので、是非ご覧ください。

1.東京時間引けの順張り
今回は見出し2のクロストレードがメインですので、単なる結果発表となります。

   ご覧のとおり、負けでした。利益確定のタイミングが難しく、25日(火)の英ポンドは利益確定してから、さらにもう一段上げたので非常に後悔しました。

   また26日(水)ですが、前日比変動幅が大差のなかった2種類の通貨ペアでエントリーした結果、両方で負けてしまいました。取引単位は500通貨。

   正直、もうクロス円で勝つのはほぼ無理です。ふだんドルストレートの通貨ペアの取引をするので、そちらに移行する方法を考えました。

2.クロストレード
さて、ドルストレートの取引をするためにクロストレードという方法を取りました。たとえば、ユーロドルを買いでエントリーしたいけど、クロス円しか取引ができないという状況なら、ユーロ円を買って、ドル円を同じだけ売れば結局同じです。

<考え方>
ユーロドル買い=ユーロ買い+ドル売り......(1)
ユーロ円買い=ユーロ買い+円売り......(2)
ドル円売り=ドル売り+円買い......(3)

   (2)と(3)を合わせると、円は買いと売りが相殺されるので、「ユーロ買い+円売り+ドル売り+円買い=ユーロ買い+ドル売り」となり、これは(1)と等しいのでユーロドル買いと同じ効果が得られる。

   この方法を使うことで、例えばユーロ/カナダドルのようなFX業者が提供していない通貨ペアの取引が可能になるという裏技になります。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
損益はマイナスとなってしまいましたが、エントリーのタイミングは悪くないと思います。特に、英ポンド円とニュージーランドドル円はその後に大きく上昇しました。どこかで大きなホームランを打ってくれることを期待しています。
さて、FXは通貨の組み合わせなので、この考え方は非常に大切です。ドル円を買う場合でも、円売りなのか、ドル買いなのか、それとも、ユーロ売りでドルが買われているのかなど、多くの通貨ペアをウォッチしたうえで最適な通貨ペアを導き出すなどの方法があります。
なお、個人的に過去6年で最大のパフォーマンスを上げている通貨ペアはユーロ/トルコリラです。なんと過去6年で価格が4倍以上になっているという驚異的な値動きとなっています。ご参考に。

前週からの損益 マイナス27円
8月28日現在     9085円