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トランプ米大統領夫妻がコロナ感染 体重110キロ超の74歳に、世界が「マジで大丈夫か......」(井津川倫子)

   まさかの大ニュースが飛び込んできました!

   米大統領選挙に向けたトランプ大統領とバイデン前副大統領のテレビ討論会が「史上最低」だと酷評されるなか、なんと、当のトランプ大統領自身が新型コロナウイルスに感染したというのです。さらに、日ごろの不仲説を否定するかのようにメラニア夫人もそろっての感染。ホワイトハウスは必死で「通常モード」を装うものの、わずか1か月後に迫った大統領選への影響は必至です。

   さらに海外メディアは、「高齢で肥満」のトランプ大統領の感染に、「マジで大丈夫か......」という専門家の声も伝えています。

  • 新型コロナウイルスに感染、トランプ米大統領は大丈夫か!?
    新型コロナウイルスに感染、トランプ米大統領は大丈夫か!?
  • 新型コロナウイルスに感染、トランプ米大統領は大丈夫か!?

世界を揺るがす「ホワイトハウス集団感染」!?

   米国のトランプ大統領が、自身とメラニア夫人が新型コロナウイルスの感染検査で陽性だったとツイッターで表明。直ちに14日間の隔離に入ると報じられています。

US President Donald Trump has said he and Melania Trump have tested positive for coronavirus and are now in quarantine.
(米国大統領のドナルド・トランプ氏は、自身とメラニア・トランプ氏がコロナウイルス陽性で、隔離に入っていると表明した)

   それにしても、「事実は小説よりも奇なり」を実証するかのような、まさかのタイミングでの発表でした。

   11月3日の大統領選に向けた最終盤での感染は、再選を目指すトランプ陣営にとって大打撃です。ニュースで報じられているように14日間の隔離に入るとなると、集会開催などの選挙運動が難しくなりますし、10月15日に予定されている第2回目のテレビ討論会への出席も「現時点では不透明」とされています。

   そもそも、トランプ夫妻が感染したのは、第1回目のテレビ討論会に出席するためにオハイオ州に向かった大統領専用機「エアフォース・ワン」の中だと言われています。同乗していた最側近の感染が先に判明。慌てて検査した大統領夫妻の陽性が確認されたそうですが、他の同乗者にも感染が広がっている可能性があり、「ホワイトハウス集団感染」も絵空事ではなさそうです。

   さらに、かねてから「新型コロナは怖くない」「99%は完全に無害」など、新型コロナの壊滅的な影響を矮小化し、国民に対してリスク軽視を促すかのような発言を繰り替えしていたトランプ大統領でしたが、テレビ討論会でバイデン氏に向かって「お前は必要以上にマスクをしすぎだ!」と非難したばかり。

   トランプ大統領が公の場でマスクを着用することはほとんどなく、専門家から懸念の声が上がっていましたから、図らずも自身が感染したことで「強気発言」が否定された形になってしまいました。

   トランプ支持者への影響はいかほどでしょうか? 今後の動きに注目です。

「トランプ劇場」から目が離せない!

   トランプ大統領夫妻の新型コロナウイルス感染のニュースは、さっそく意外な(?)ところに影響が出ています。政情の不安定さを懸念してか株価が急落。速報が流れた直後のマーケットは、日経平均株価が前日比で下落に転じ、米株価指数先物も大幅安の様相を呈しています。

   為替も急激な円高に振れるなど、世界経済への影響が鮮明になっています。英国BBC放送は、「earth-shaking」(地球を揺るがす)ほどの影響だと、表現していました。

   世界経済や政治への影響もさることながら、海外メディアが心配しているのはトランプ大統領の「病状」です。

   74歳と高齢で、身長190センチ体重110キロのトランプ大統領は、明らかにコロナウイルスの「high-risk group」(高リスクグループ)に属しています。自身のツイッターで「We will get through this together」(メラニア夫人と一緒にコロナを乗り越えるぞ!)と、前向きな発言をしたトランプ大統領ですが、そんなに楽観的な話ではありません。

   英紙ガーディアンは、「(肺炎の症状が出たら)He's at a much higher risk of dying」(命を落とす可能性がとても高くなる)という医師のコメントを紹介し、「トランプ大統領にとって最大のリスクは、彼の年齢と肥満だ」と、キッパリ報じていました。

   良くも悪くも目が離せない「トランプ劇場」。主人公の新型コロナウイルスの感染で、どうストーリーが変わっていくのでしょうか? 全世界を揺るがす大激震を招くことは、避けてもらいたいものです。(井津川倫子)