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マクロン仏大統領が感染 コロナ猛威で経済後退懸念(12月21日~25日)【株と為替 今週のねらい目】

   新型コロナウイルスの国内の新規感染者数は2020年12月17日、3200人超と過去最多を更新した。海外ではフランスのマクロン大統領が感染するなど、感染第3波による経済後退への懸念は強まっている。15~16日には米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の据え置きを決定。米連邦準備制度理事会(FRB)が2023年まで実質ゼロ金利政策を維持する方針を改めて示した。

   米ドルは買いづらく、円高の進行や、英国と欧州連合(EU)の通商交渉の停滞などへの警戒感も広がってきた。どうなる!? 今週の株式・為替マーケット!

  • コロナ感染第3波の猛威が続く(国立感染症研究所提供)
    コロナ感染第3波の猛威が続く(国立感染症研究所提供)
  • コロナ感染第3波の猛威が続く(国立感染症研究所提供)

東京株式市場 狭いレンジでもみ合いか

日経平均株価予想レンジ:2万6500円~2万7100円

2020年12月18日(金)終値 2万6763円39銭

   今週の東京株式市場の日経平均株価は、狭いレンジでのもみ合いか。

   前週の日経平均株価は、反発した。米国での新型コロナウイルスのワクチン接種の開始や、12月の日銀短観の改善などを好感した。半面、新型コロナウイルス感染者の拡大が継続し、国内では政府が「Go Toトラベル」キャンペーンの全国停止を発表するなど嫌気材料も多く、上値が重い展開が続いた。

   為替相場が1ドル=102円台の円高となったことも嫌気された。

   今週の日経平均株価は、狭いレンジでのもみ合いとなりそうだ。日経平均株価は2万7000円を試す可能性も大きいが、国内感染者数が過去最多を更新しており、上値は重い展開となりそうだ。半面、国内でもファイザーが新型コロナウイルスのワクチン承認を申請するなど好材料もあり、下値も堅そうだ。

東京外国為替市場 ワクチン接種、ドルを下支え

ドル・円予想レンジ:1ドル=1ドル=102円00銭~104円50銭

2020年12月18日(金)終値 103円31銭

   今週の外国為替市場でドル円相場は、引き続き上値の重い展開か。

   前週のドル円相場は、弱含みとなった。米国での新型コロナウイルスのワクチン接種が始まり、ドルの買い材料となったものの、米国の追加経済対策成立の不透明感やFRB(米連邦準備制度理事会)がFOMC(米連邦公開市場委員会)で改めて2023年までの実質ゼロ金利政策維持の方針を示したことで、ドル買いが後退し、ドルは一時1ドル=102円台まで売られた。

   今週のドル円相場は、引き続き、上値の重い展開となりそうだ。FRBによる2023年までの実質ゼロ金利政策維持方針がドルの上値を抑えている。加えて、米国の追加経済対策の行方が不透明な状況が続いており、ドルの頭を抑えそうだ。半面、ファイザーに続き、モデルナも新型コロナウイルスのワクチン接種が始まるなど、ドルの下値を支える材料となりそうだ。

   経済指標は、国内では22日に12月の月例経済報告、23日に10月28日、29日の日銀金融政策決定会合の議事要旨、10月の景気動向指数、25日に11月の失業率と有効求人倍率などが予定されている。

   海外では、21日に米電気自動車メーカーのテスラがS&P500種銘柄に採用、22日に米国の7~9月期GDP(国内総生産)確報値、米国の11月中古住宅販売件数、23日に米国の11月の個人所得と個人消費支出、米国の11月新築住宅販売件数などが予定されている。

(鷲尾香一)