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話題の「DX」はデラックスじゃないよ! まだ間に合う50代からのIT大作戦【ひろ子ママの教訓 その43】

   きょうは50代前半のGさんがいらっしゃっています。

「先日、会社でDX化していこうという流れになり、会議で思いっきり『デラックス? 何か特別にするの?』なんて発言してしまいましたよ。『デジタルトランスフォーメーション』というキーワードは聞いたことはありましたが、同じものだとは思っていなくて、恥ずかしかったな。横文字は苦手だし、正直ITも苦手です」

   たしかに、私も「DX=デラックス」の世代ですが、Gさん、さすがにそれはマズイですよ。

  • DXは身近なところから!
    DXは身近なところから!
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デジタル トランスフォーメーションとは?

   そもそも何でDXを「デジタル トランスフォーメーション」って読むの? って方もいるでしょう。英語圏では、「Dデジタル Xトランスフォーメーション」のトランスが「X」で、それを省略して表しているのがDXというわけです。直訳すると、「デジタル変換」のことです。

   単なるIT化ではなく、「デジタルを活用してビジネスモデル自体を変革していく」ということですね。

   先日、「改正高年齢者雇用安定法」についてお話しましたが、日本の企業では社員の大半が40~50代が占めていたり、平均年齢が40代だったりという企業が多くなっています。そこで、この70歳までの雇用延長です。今後、さらにシニア人材がマジョリティになっていくことは明らかです。

   現在は「シニア」=「パフォーマンスが悪い」=「煙たがれる」そんなイメージが先行しています。確かにシニアからはイノベーションとか、デジタル化とか、そんな言葉は想像できませんけどね。

   ただ、この先の未来では、シニアという言葉の使われ方が変わっていくかもしれません。企業の動きや、日本社会の動きを待っていても遅いので、先に自らアップデートして必要があるのではないでしょうか。

   では、アップデートしていくには、どうしたらいいのでしょう。

DXを身近な存在にする!

   一方で、現在のコロナ禍が収束したとしても、変わりつつあるビジネスの変革はこのまま加速していくといわれています。ITを活用することは避けられません。

   そうかといって、もともと技術者でもないのに、今から第一線としてITの最先端を目指すことは難しいかと思います。

   どうしましょう......。そこで、Gさん。まずはITに対する苦手意識を捨ててみることです。プログラミングを学んでプログラマーになりましょう! なんてことではありません。ITを活用することで、仕事の時間が短縮し、本来力を注ぎたいことに時間を使えるようになったらどうでしょう。このように便利なツールだと思えば、苦手意識もなくなっていくのではないでしょうか。

   たとえば、メールで送る動作もチャットで済ませてしまえば、一瞬で終わります。20代、30代が使っているツールがあれば、積極的に使ってみることがオススメです。

   もちろん、今から学んで身につけることもいいと思いますよ。そう言えば、以前81歳でプログラミングを学び始めて、アプリを開発した女性もいらっしゃいましたよね。夢は広がります。

ガッツポーズ

   70歳まで働く期間が伸びるということは、働き方を自分で選べる機会が増えると考えてはいかがでしょう。

   会社員として働く、業務委託として働く、独立して働く...... 。いろんな働き方があります。たとえば、会社に行かずに在宅での働き方がいいなと思ったら、ITの活用は必須だと思います。自分の働き方の選択肢を広げるツールだと思ったら、苦手意識も少なからず減っていくのではないでしょうか。

   Gさんも60代、70代になった時に、どんな働き方をしたいか考えてみてはどうでしょう。体力も気力も、今より衰えていることは確かです。

   そして、今のVUCAの時代(Volatility=変動性、Uncertainty=不確実性、Complexity=複雑性、Ambiguity=曖昧性を表す造語で、将来予測が困難な社会状況を意味する)では、変化に対応できる柔軟な人材が企業からは求められていますよね。年を重ねていくと、だんだん変化に対して拒否反応が出てくるかもしれませんが、70歳まで働く可能性が高くなってきた今、この場に止まっていたら、どんどん置いていかれる一方です。

   Gさん。まずはスマホを最新機種に変えてみてはいかがでしょうか。いろんなアプリを試すことから実践してみましょう。(ひろ子ママの教訓)