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3度目の緊急事態宣言、株価の重しになる?(4月26日~30日)【株と為替 今週のねらい目】

   新型コロナウイルスの感染第4波で、政府はまん延防止等重点措置の適用に加えて、新たに3度目の緊急事態宣言を発出。2021年4月25日から、東京都、大阪府、京都府、兵庫県の4都府県に適用した。5月11日までの「短期決戦」だが、日本株にとって、プラスには働かない。

   そうしたなか、上場企業の3月期決算の発表が本格化する。週末からは、ゴールデンウイークに本格的に突入。東京株式市場は5月5日まで休場となる。さて、どうなる!? 今週の株式・為替マーケット!

  • ゴールデンウイークは「移動」も自粛(写真はイメージ)
    ゴールデンウイークは「移動」も自粛(写真はイメージ)
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東京株式市場 個別株物色の動き中心に.........

日経平均株価予想レンジ:2万8500円~2万9800円

2021年4月23日(金)終値 2万9020円63銭

   今週の東京株式市場の日経平均株価は、ボックス内でのもみ合いとなりそうだ。

   前週の日経平均株価は、下落した。一時は2万8000円台半ばまで下落する局面もあった。新型コロナウイルスの感染拡大により、国内で3度目の緊急事態宣言の発令が検討されていることが嫌気された。

   今週の日経平均株価は、週末からのゴールデンウイークを控え、様子見気分が強く、ボックス内でのもみ合いとなりそうだ。ただ、新型コロナウイルスのワクチン接種の遅れ、3度目の緊急事態宣言が日経平均株価の上値の重しとなっている。本格化する企業の3月決算の発表を受け、個別株の物色の動きが中心となりそうだ。

   注目材料は、日本銀行の金融政策決定会合と米国のFOMC(連邦公開市場委員会)だが、金融政策は維持される見込み。

   とはいえ、金融政策決定会合ではETF(上場投資信託)に関連した発言、FOMCでは政策変更に関連した発言には注意が必要だ。

東京外国為替市場 米ワクチン接種2億回、ドルの下支え

ドル・円予想レンジ:1ドル=107円00銭~109円50銭

2021年4月23日(金)終値 107円91銭

   今週の外国為替市場でドル円相場は、1ドル=108円を挟んだもみ合いか。

   前週のドル円相場は、ドルが軟調に推移した。ドルは一時1ドル=107円半ばまで下落した。米国が新型コロナウイルスの感染拡大防止策として、100か国近くを渡航禁止対象としたことや、バイデン政権が富裕層に対する増税策を強化するとの報道がドル売り・円買いにつながった。

   今週のドル円相場は、1ドル=108円を挟んだもみ合いとなりそうだ。バイデン米大統領の富裕層に対する増税策や米国の金融緩和策の長期化が、ドルのリスク選好買いを抑制している。ただ、米国では新型コロナウイルスのワクチン接種が順調に拡大。すでに2億回の接種が行われるなど、ドルの下支え要因となっており、ドルが大きく値を下げる可能性も低そうだ。日銀の金融政策決定会合と米国のFOMCが注目材料。

   経済指標は、国内では26日に日銀の金融政策決定会合、2月の景気動向指数、27日に日銀の黒田東彦総裁会見、30日に3月の完全失業率と有効求人倍率、3月の鉱工業生産などが予定されている。

   海外では、26日に米国の3月耐久財受注、27日に米国のFOMC、28日にFRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長会見、バイデン米大統領の議会演説、29日に米国の1~3月期GDP(国内総生産)速報値、30日に中国の4月製造業PMI、米国の3月個人所得と個人消費などが予定されている。

(鷲尾香一)