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ビットコイン一時3万ドル割れ 冴えない慶大、北大はネムを損切り(第5節)【暗号通貨バトル Bグループ】

   中国のマイニング規制の影響か、ビットコインはとうとう一時3万ドルを割ってしまった。他の暗号通貨もビットコインに引きずられるように乱高下を繰り返す。暗号通貨市場は落ち着かない。

   そうしたなか、夏が苦手という北海道民の渡部真人さん(北海道大学)は、イヤな流れが断ち切れない。かなり厳しい状況が続いているが、投資先をバット1本に絞り、「底値買いを狙って戦い抜くしかない」と、前を向く。ビットコインを保有する慶応義塾大学の1028さんは、微減。やはり、中国の様子が気になるところ。明治大学のakiさんは体調がすぐれず、取引をお休みした。

  • なかなか波に乗れず……
    なかなか波に乗れず……
  • なかなか波に乗れず……

ネムを泣く泣く損切り......(北海道大学 渡部真人さん)

(1)ネムを損切り。6月末の保有通貨はバットのみ

   先週は、学業と会社説明会など就活に忙しく取引を休ませてもらったのだが、その間、J-CAST会社ウォッチ編集部に心配されていたらしく涙が出てきた。「渡部さんはイヤな流れを、この休みで断ち切れるといいのだが...」と。しかも、その情報を友だちのインスタグラムのストーリーで知ったので余計に泣けてきた。もしかしたら、私には暗号通貨投資の才能がないのかもしれない。

   イヤな流れはプロ野球・北海道日本ハムファイターズと同じく、いまだに断ち切れていない。北海道民は、夏が苦手なのだ。ルール上、20%以上の損失をだしたら、ロスカットというルールなので、20%近くになったら追加購入して損失の希釈化を図ってきたが、ネムが単位あたり11円となってしまいロスカットせざるを得なかった。

   思えば、最初に購入した相場はネムが20円、バットが100円であったのに、2021年6月27日17時55分時点ではネム12円ほど、バットは57円である。他の通貨も下落傾向にあるのでどこも似通ったものだが、かなり厳しい状況が続いている。

   私の投資原則は、「長期、少額」なのだが、ロスカットルームがある以上テクニカルな戦略が必要であった。それを昨日の「世にも奇妙な物語」を見ながら反省していた(夏なのでもっと怖いかと思っていた)。

   ネムをさらに2000円追加投資したが、マイナス1424円下げてロスカットした。残額はすべてバットに追加し、さらに2000円追加投資したので総資産高はまだ投資していない現金2000円と合わせて6504円である(6月27日18時6分時点)。

   上がってもすぐ下がってしまうので、希望は薄いが底値買いを狙って戦い抜くしかないだろう。バットがこれ以上BADな状況にならないことを祈るばかりだ。

(2)中国の採掘(マイニング)取締り

   暗号通貨市場は依然ほど活況がない。ビットコインのマイニング業者を抱える中国の地方自治体の取締りが強化されているという。マイニングにかかる電力コストと金融安定を懸念してのことだと推測するが、中国以外の国々も同様の傾向であろう。暗号通貨市場からの資金流出は避けられないのかもしれない。

   この中で大事なことは、チャートも大事だが、「みなが使いたいと思う」通貨を選定することだと思っている。イーサリアムのブロックチェーン上で取引が行われるバットは該当すると信じたい。暗号通貨を活用したウェブブラウザのBraveは検索エンジンの世界に進出した。デジタル広告に使われるバットを導入予定の模様。そこに期待したい。おそらくこの暗号通貨バトルの期間中には実現しなさそうだが。(笑)

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
6月13日週の暗号通貨市場は難しい相場展開でした。気にする必要はありません。
ほぼ毎日5~20回のビットコインのデイトレードを行っている筆者もすっかり取引しない日が出ており、株式、FX取引が中心に移行。暗号通貨の口座資金の多くを米国株へ移動させるなど、お休みモードにしています。
さて、Braveに注目されているとのことですが、6月最終週あたりからYouTube広告に出てきているのをご存知でしょうか?
Braveブラウザの広告ブロック機能は素晴らしく、YouTubeの動画内広告を弾くことができるのです。これは、利用者にとって時短につながり非常にメリットが高く、中長期的にそういった層の利用拡大につながるのではないかと期待しています。

保有する暗号通貨    バット
前週からの損益   マイナス145円
6月25日現在        6504円

北海道大学 渡部真人(わたべ まこと)
北海道大学 渡部真人(わたべ まこと)
北海道大学法学部3年。牛丼に紅しょうがを入れない派。おにぎりはセブン派。メロンよりスイカ派。ドラクエは9でストップ。かばおみたいな人生を送りたい。

強まる暗号通貨への規制と変遷(慶応義塾大学 1028)

◆ 今週の気になったニュース
 先々週、エルサルバドルでの暗号通貨の法定通貨化について、国の事情などを通じて伝えましたが、今週はアフリカ東部の国、タンザニアで動きがあったようですね。
タンザニアは、2019年に中央銀行によってビットコインの使用が禁じられていましたが、大統領の意向で使用の容認が検討されているそうです。やはりエルサルバドルと似たような事情があるのでしょうか。 これと反対に規制を強め続けているのが、ビットコインの地理的の採掘シェアの6割を占める中国です。その影響か、ビットコインはついに一時3万ドルを割ってしまいました。
中国がこのように規制する理由は主に二つ。一つは、ビットコインをはじめとした暗号通貨がその性質上、価値が安定しくいため安全性が低く、政府からしてもアンコントローラブルな代物であるということです。しかし、見方を変えればそれが暗号通貨の利点でもあるので、難しいところですね。
もう一つは、環境に負荷をかける原因になるということです。暗号通貨取引の承認には複雑な計算が必要で、これをマイニング(発掘)といいます。このマイニングに多くの電力を必要とするため、結果的にCO2(二酸化炭素)などの排出のきっかけになってしまうわけです。将来的なCO2削減を掲げている中国にとっては面白くない話です。
すでに中国では、一部のマイニング拠点への操業停止の要請がなされているそうです。下手をすると取引自体が停止されるのではないかという見込みも......。かなりの逆風ですね。
では、中国に居るマイニング業者たちは今後どうするのでしょうか?答えは新天地への移転です。アメリカのテキサス州では、IT企業の税制優遇誘致が行なわれているので、その新天地として期待されています。テキサス州は天然ガスが豊富で、アメリカ全体の中でもかなり電力代が安いというメリットがあります。さらに風力発電の割合が高いため、環境問題への配慮にもなるわけです。
今後、テキサス州がマイニングに対してどのような反応を示すかはわかりませんが、中国での規制をきっかけとして、暗号通貨事業の変遷が起こっているといえるのではないでしょうか。

韓国でも同様に暗号通貨への反発が起こっています。韓国の交換業者は、暗号通貨の取引を整備することを目的に、取り扱う暗号通貨の種類を大幅に減らしました。
もともと韓国では中国や日本よりも多くの暗号通貨を取り扱っていることが特徴でした。そのため、韓国の投資家たちや暗号通貨業者からは戸惑いの声が上がっているようです。
そして、韓国の暗号通貨業界もまた、アメリカへの移動を進めているようです。
規制が緩まる場所もあれば、強まる場所もあり......といった感じで、暗号通貨を取り巻く環境は絶えず変遷しているといえそうです。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
かつてマイナーの拠点は中国でしたが、それがアメリカになりつつあります。
大手マイナーのビットメインは、すでに中国でのマイニングから撤退しており、アメリカやカナダに移動しています。ナスダックには、マラソンパテントやライオット・ブロックチェーンなどが上場しているため、上場準備をしているビットメインをはじめ、数年後には中国資本のマイナーが上場するかもしれません。
さて、エルサルバドルでは政府によるウォレットがリリースされました。ダウンロードすると30ドル相当のビットコインが付与されるそうです。現在は、国民の8割程度が法案施行後もドルのみを使うとされているようですが、実際に利用される人が増えることで、この数字がどう変化するのか気になるところです。まさに世紀の実証実験といえそうです。

保有する暗号通貨     ビットコイン
前週からの損益      マイナス2円
6月25日現在         1万5円

慶応義塾大学 1028
慶応義塾大学 1028
慶應義塾大学商学部2年。経済新人会金融研究部に所属。最近投資を始め、日々勉強中。主に株式と暗号資産の運用に興味を持っています。今回の暗号通貨バトルの執筆をきっかけに、より知識を深められたらなと意気込んでいます。

◆ 取引をお休みしました(明治大学 akiさん)

前週からの損益  プラス・マイナスゼロ
6月25日現在          9625円

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
この週の個人的に気になった仮想通貨関連ニュースをまとめておきます。
CNBCが仮想通貨投資企業のビットワイズの資金調達にソロスの右腕ドラッケンミラー氏や世界最大のヘッジファンドであるブリッジウォーターのCEO(経営最高責任者)、レイ・ダリオらが参加ようです。また、FOX TVはNFTに1億ドルもの投資を行うと発表。さらに、モルガンスタンレーの新規BTC(ビットコイン)ファンドの申請や、10億ドルの新株発行により、BTCを購入する計画が話題となりました。

明治大学 aki
明治大学 aki
明治大学2年理系のakiです。文系投資サークルに所属するも投資経験はゼロ。暗号通貨ナニソレ......? という初心者が孤軍奮闘するのでよろしくお願いします。
◆ 大学対抗 1万円からはじめる暗号通貨バトルのルール
・元本は1万円です。
・投資する暗号通貨の選定は自由です。ただし、国内で購入できる暗号通貨に限ります。
・レバレッジは、かけられません。
・20%を超えて下げた場合は、強制的に取引を停止(ロスカット)します。
・元本割れは1回まで。リベンジ(再投資)可能ですが、2度、資産(合計で2万円分)を失った場合は、その時点でリタイアとなります。
・順位は、11月26日時点の運用損益で決めます。
学生投資連合USIC

「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
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