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ポンド円「難しかった」と北大、慶大と明大は利益確保 専修大はNZと加ドルを売り持ち(第19節)【FX大学対抗戦 Aグループ】

   北海道大学の上田晃史さんが久しぶりの負け越し。英ポンド円で、「今までとは、なんとなく違う動きをしていた」と難しい相場だったと、漏らす。

   一方、そんなポンドで利益を確保したのが、慶応義塾大学のトリオネアさん。とはいえ、もう少し利益をあげられたと悔やむ。明治大学の佐野海斗さんも、プラスを確保。ただ、米ドルを買いでエントリーしたところを損切り。ポンドの利益をやや減らした。

   専修大学のめがねちゃんさんは、ニュージーランド(NZ)ドル円とカナダ(加)ドル円を、それぞれ売りポジションで保有。そのまま越週した。

  • 追撃開始!? 慶応義塾大学が大幅プラス
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今週のポンド円相場はちょっと違った?(北海道大学 上田晃史さん)

◆ 振り返り

   取引結果は上表のとおりです。

   具体的な数値としてはマイナス1万1952円となり、最終残高は122万7137円となりました。ここ数週間、負けずにいたのですが9月27日週は久しぶりの負け越しです。

   この週のチャートは今までのポンド円とはなんとなく違う動きをしており、自民党の総裁選といった大きなイベントもありました。というのも、動く時と動かない時の差が激しく、さらにいえばトレンドもいまいち私にはわかりませんでした。ランダムウォークというよりもアルゴリズム的というか、そのような印象を受ける週でした。

   利益を出さねばならないのでポジションを取ってみましたが、思ったようにはいかず、逆指値で決済されたり、もっと伸びるかなと考えた場面ではそこが天井だったりと難しかったです。

   ところで、私は日経平均株価のCFD(差金決済取引)を15万円ほどで始めたのですが、そこではFXから学んだことが多く活かされました。いろいろとやっておいてよかったです。(笑)

   しかしながら、共通の課題も見つかりました。それは利益確定を急ぎすぎてしまう癖と時間軸をずらしてしまうことです。プロスペクト理論的から考えると利益確定を急ぐのは、人間の性で仕方がないことなのかもしれません。でもTwitterの勝っている人たちはみな感情のコントロールをうまくやっていて、主観を用いるところとそうでないところの区別がはっきりしている印象を受けます。経験を積んでうまい人側にいきたいものです!

   また、時間軸をずらしてしまうのは損切りの場面で時に感じました。本当は長く持つつもりだったのに早めに切ってしまう、すぐに利益を確定してしまうというのは、すべてエントリー時の曖昧な態度の現れだと思います。テスタさんという数十億円を運用している投資家の方がいるのですが、その方は時間軸に特に厳しく取引しているようで心が痛いです。

◆来週について

   私がメインで使っているポンド円とドル円は多少の相関的な動きをするのですが、9月27日週はポンド円が長期的なトレンドを作らない上げ下げを繰り返す一方で、ドル円は長期的なトレンドを形成しており、これもまた私が判断に困りました。

   来週以降も同じように動く可能性がありますが、そこで適切なリスク管理をしつつ確実に利益を重ねていきたいです。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
みなさんの損益やコメントを読んでいて、着実に成長していることを感じています、特に、ここ3週間の損益は安定しており、今週は1%以上のマイナスが誰もいないという安定感を出しており、これは驚くべき状況です。
さて、感情のコントロールという話が出ました。リスクを取り、目に見えて自己資金が動く投資では、これが非常に重要です。良い分析や売買手法があったとしても、感情にブレがあれば、欲や悔しいといった感情が正しい投資行動から乖離してしまいます。
そうならないために、上手な投資家はゲンを担いだり、イチローのようにルーティーンをしたりして、いつも同じ行動をできるようにしています。また負けた場合は、違う道から帰るなどの気分転換の手段を持っているようです。銀行のディーラーでも、そういう人は多いそうです。誰でもできるこういった行動を取り入れてみてはいかがでしょうか。

前週からの損益  マイナス1万1952円
10月1日現在   122万7137円

北海道大学 上田晃史(うえだ あきふみ)
北海道大学 上田晃史(うえだ あきふみ)
北海道大学農学部2年。北海道学生投資研究会に所属。趣味はHiphopに登山、読書。高校1年で株取引のゲームを学校で行い、そのおもしろさにハマる。大学に入学後、自己資金で株式投資を始めて、ちょうど1年。現在は主にバリュー株投資と決算プレーを行う。ただ、FXはデモトレードのみの初心者。
大阪府出身。

慌てて決済も利益はガッチリ!(慶応義塾大学 トリオネアさん)

   9月27日(月)

   先週は私用が重なりほとんどチャートを見る暇がなかったのだが、9月10日に持っていた1ポンド=152.400円での「売り」ポジションだけ決済する必要に迫られたので、9月23日の爆上げに伴い1ポンド=150.787円で利益を確定した。もともと見ていた目標値は下のチャート図の水色ラインだったのだが、安値を割ることなく反転し始めたので慌てて決済することになった。

   最高で350pipsほどの値幅を含み益として抱えることができていたのだが、最終的には150pipsほどの値幅に収まった。200pipsも利益幅を減らしたことがさすがに悔しかったので、中期的な目線を捉えていく練習を少しずつ進めていくことにした。プラス16万1300円。

閉場後のポンド円15分足
閉場後のポンド円15分足

   今週は細かく見るための検証を中心に行っていたため、トレードしなかったが、検証していくことで少し自信がついたように思える。結局は、相場はフラクタル構造というようにスケールの大きさが違うだけで見るべき高値安値などの重要な節目をしっかり見ていくための基準を付けていくだけなので、来週はそういった節目を抑えつつ積極的に短~中期的な細かいトレードを行っていきたいと思っている。

   来週のポンド円の目線は細かい上下を挟みつつ、最終的には緑チャネルを上抜けしていくか、横に流れて下に落ちきれずにレンジを形成するような動きを想定している。

   今週の損益は、プラス16万1300円。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
英ポンド円は、あと1日待てばポンドドルが安値を割り込み下落しました。しかし、ドル円の大きな上昇もあり反発が急だったため、ポジションを閉じるのは正解でしょう。
さて、ポンドは下抜けましたがこれはドル高によるところが大きそうです。建設業PMIの3か月連続悪化(6月に66.3も9月は52.6)が気になるところですが、非製造業PMIは良好。イングランド銀行(英国中央銀行)の金融政策は正常化は評価されています。来年5月の0.15%の利上げをどれだけ前倒しとなるかが焦点でしょう。ピル英中銀チーフエコノミストのインフレ懸念発言もポンド高に動きそうです。 気になる点は、EU(欧州連合)離脱による資材と人材不足が建設業界の回復を押さえており、さらに資材価格の高騰に直面しているようです。英国の建設業界動向は、経済回復の大きなテーマとなりそうです。

前週からの損益  プラス16万1300円
10月1日現在      126万6357円

慶応義塾大学 トリオネア
慶応義塾大学 トリオネア
慶應義塾大学商学部3年、神奈川県出身。FX自体を知ったのは約3年前。尊敬するトレーダーの方の某ブログを見てから真剣にFXに取り組み始め、実際の取引歴は1年半ぐらいの初心者。今回のFX大学対抗戦での目標は、利益率100%の200万円! 口だけ番長にならないよう頑張ります!(笑)

米ドルに足を引っ張られる(明治大学 佐野快斗さん)

◆ 今週の相場(9月27日~10月1日)
今週は、9月30日に英国と米国の第2四半期GDP(国内総生産)、10月1日には米国ISM製造業景気指数が発表された。
・英国の第2四半期GDP(確報値)
REUTERSによれば、確報値では速報値のプラス4.8%から上方修正され、前期比でプラス5.5%となった。英国の主な新型コロナウイルス対策であったロックダウンの影響から経済が回復したものの、労働者不足からモノの流れが一部滞っている様子が見られる。
第2四半期GDPが健全な回復を見せているため、市場ではイングランド銀行(英中央銀行)が利上げを早めるのではないかという見方も出てきている。ポンド円は9月30日15時からの1時間足で、最高値150.644円、最低値150.241円の陽線をつけ、その前の足の下げを取り戻す形となった。その後は一時149.500円まで下落したが、週末にかけて150.500円まで戻している。

・米国第2四半期GDP(確報値)
REUTERSによれば、米商務省が発表した値は前期比プラス6.7%となっており、前四半期のプラス6.3%から成長が加速したものの、第3四半期入り後に経済成長が鈍化した可能性がある。ドル円は9月30日21時からの1時間足で、最高値112.012円、最低値111.859円の陰線を付け、その後週末にかけて111.000円まで下げている。

・米国ISM製造業景気指数
Bloombergによれば、前月の59.9に対し61.1と上昇した。製造業者が高い受注件数に対応していることがわかるが、一方で労働者不足などによる輸送面、原材料面の影響がいまだにあり、入荷に時間がかかっている。9月は石油・石炭・機械で特に活動が拡大されたが、やはり材料不足・コモディティ価格の上昇、輸送面で困難が多いのが事実。世界的に見ても輸送面での影響が大きいため、企業活動に注目していく。ドル円は23時からの1時間足で最高値111.139円、最低値110.910円の実態が小さい陽線を付けた。

◆ 今週のトレード
・ポンド円:150.500で5lotショート(売り)エントリー。1ポンド=150.000円で買い戻し。プラス2万5000円。
・ドル円:1米ドル=111.500円で反発を狙い、5lotロング(買い)エントリーするも損切り。マイナス5000円。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
経済成長の鈍化は、コロナ禍開けの再開が一巡していることもあり、当然といった認識でしょう。それにしても、6.7%は先進国では目にすることができない高成長です。さて、気になるところはあらゆるものの価格の高騰です。小麦は2割も上がり、砂糖はそれ以上に上がっています。また、シリコン価格が2か月で4倍以上に高騰しており、ハイテク企業を直撃しているそうです。
日本企業では、トヨタや神戸製鋼など大手企業が悲鳴を上げており、既に株価にも悪影響を与えています。この状況が続くと、クロス円が弱含み、米ニューヨーク市場のドル円、豪ドル円あたりが売られやすくなるのではないでしょうか。

前週からの損益  プラス2万円
10月1日現在  152万3278円

明治大学 佐野快斗(さの かいと)
明治大学 佐野快斗(さの かいと)
明治大学文学部2年 所属サークル:明治大学Break outs!

NZドル、加ドルを「売り」で保有(専修大学 めがねちゃん)

   こんにちは、めがねちゃんです!

   今週(9月27日週)は、やっと動き始めたかなという印象の週でした。わりと天井圏でモダモダしていた上位足がレジサポラインをブレイクした通貨ペアが多く、上位足でトレンドが発生すると思うので、来週は押し目に気をつけつつ、チャンスがあれば積極的に狙っていこうと思います。

   トレードの結果ですが、NZD/JPY(ニュージーランドドル円)とCAD/JPY(カナダドル円)を両方売りでポジションを持ちました。両方とも日足で上値が重く、天井圏なのでタイミングがあればエントリーしたいと思っていました。そして、両方ともレジサポラインを下にブレイクして押し戻りのタイミングを狙ってポジションを保有しました。

   ポジションを持っていて思ったのは、(1)NZドルは髭が長く、横軸が独特ということ(2)損切りと利益確定は原則エントリー根拠の時間軸で考えること(3)とっさのプライスアクションだけではなく、全体の流れを見ることの3つは自分が苦手でできなくなりがちなので気を付けて来週取引していきたいです。

   エントリー根拠ですが、NZD/JPY(NZドル円)は日足で三尊を作っているとみて、右肩にいびつなWトップ形成していたので、4時間足の確定を待ってからエントリーしました。利益確定はまだです。

   エントリーした日が金曜日(10月1日)だったのもあり、損切ラインに髭が貫通しましたが、実体は損切ラインまで到達していなかったのでポジション保有することにしました。CAD/JPY(加ドル円)は、日足でトリプルトップ形成していると思いエントリーしました。ただ、日足切り下げ線を上ブレイクしているので押し戻り形成時に反発したら一たんは上目線だと思っています。エントリーは4時間足で長い上髭陰線と下位足のレジサポラインをしたブレイクしてからエントリーしました。

   最近、エントリー手法がぶれてきているので、もう一度見直して淡々とトレードしていきたいです。

獲得利益 0pips(NZドル、加ドルでポジション保有中)
合計金額 145万7485円

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
10月7日時点のチャートを見ると、米ニューヨーク市場のドル円は三角保ち合いを形成しているように見えます。8月半ばから9月にかけて上昇。高値を切り下げ、安値を切り上げている様子が分かります。ドル高円安でニュージーランドドルは綱引き状態になっている点、そして材料価格の高騰でリスクオフの予兆が出ていることが、こういった値動きになっている要因ではないでしょうか。
一方でカナダドル円は、85円台で7月から3回底を打ちトリプルボトムを形成。戻り高値付近でもみ合いつつ、底固めをしているように見えます。主要通貨の中では対ドルでは高値圏に入るため、買うのであればカナダドルのほうが良い気がします。

保有する通貨    NZドル、カナダドル
前週からの損益  プラス・マイナスゼロ
10月1日現在       145万7485円

専修大学 めがねちゃん
専修大学 めがねちゃん
頑張ります! よろしくお願いします。
◆100万円増額計画 FX大学対抗戦のルール
・元本100万円のデモトレードです。
・通貨ペアはクロス円取引とします。
・レバレッジは25倍を上限(法令に基づく上限)とします。
・取引の過程で資産が「ゼロ」(元本割れ)になった場合は、その時点でリタイアとなります。
・順位は、11月26日時点の運用損益で決めます。
学生投資連合USIC

「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
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