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前年よりちょっといい... 来春卒の大学生・大学院生、2022年1月の就活「内定」状況

   2022年1月、最新の大学生・大学院生の「内定」の状況は――。学情(東京都千代田区・大阪市北区)が来年3月卒業(修了)予定の大学生・大学院生を対象に、就職活動の「内々定の獲得状況」を調査したところ、この1月末時点での内定(内々定)獲得率は19.4%で、前年同時期比4.7ポイント増加したことがわかった。2月4日の発表。

   もっとも、就職活動を終えたという人は100人に2~3人程度。横並びだった企業の採用スケジュールが崩れてきているなか、「まだ、これから」という人も少なくない。学生たちの就活は、これからが本番だ。

  • 就職活動、これからが本番だ
    就職活動、これからが本番だ
  • 就職活動、これからが本番だ

文系、理系で内定状況に差はあったか?

   調査によると、「現在までに内定(内々定)を獲得したか」と聞いたところ、19.4%が「はい」と答えた。前年同期は14.7%だったため、4.7ポイントを上回っている=図表1参照。また、内定者(内々定者)の文理比較を見ると、文系20.9%(前年同期は13.2%)、理系16.3%(前年同期は17.6%)と、文系が理系を上回るという、昨年とは異なる状況だった=図表2参照

(図表1)2022年1月までの内定(内々定)獲得の有無について(学情作成)
(図表1)2022年1月までの内定(内々定)獲得の有無について(学情作成)
(図表2)文系理系別の内定(内々定)獲得の有無について(学情作成)
(図表2)文系理系別の内定(内々定)獲得の有無について(学情作成)

   また、「累計で何社、内定(内々定)を獲得したか」との質問には、「1社」が最多で77.6%。ほかに、「2社」が14.1%、「3社」が1.9%、「4社」が2.8%、「5社」が2.8%など。一人あたりの内定(内々定)獲得平均社数では、1.44社だった=図表3参照

   これは、昨年同期の1.36社から、わずかながら上回った格好。ただし、一人あたりの内定(内々定)保有平均社数は「1.27社」だったから、内定(内々定)を獲得しながらも、辞退しているケースもあるようだ。

(図表3)2022年1月までの内定(内々定)社数(学情作成)
(図表3)2022年1月までの内定(内々定)社数(学情作成)

現在、就活続けている87.1%

   調査では、「現在、就職活動(就活の一環としてのインターンシップ参加を含む)をしているか」と聞いたところ、「内定(内々定)を獲得し、就活を終了」とした人は2.4%(前年同期1.7%)にとどまっている。

   そして、87.1%が「就職活動をしている」、10.5%は「まだ就職活動をしていない」という=図表4参照。調査を受けて同社は「1月はまん延防止措置が多くの都道府県に適用されたが、選考は止まらず進められたようだ」と見ている。

(図表4)現在の就職活動の状況(学情作成)
(図表4)現在の就職活動の状況(学情作成)

   また、「内定(内々定)先企業から懇親会などフォロー対応はあったか?」についても聞くと(複数回答。対象は内定(内々定)獲得者)、多かった順に、「懇親会(オンライン)」が39.6%、「人事担当との面談(オンライン)」が34.3%、「先輩社員との面談(オンライン)」が23.5%、「懇親会(対面)」が20.5%、「特に案内はなかった」が15.7%だった。

   オンラインによるコミュニケーションが図られている傾向はあるが、「懇親会(対面)」も20%を超えていて、同社は「まん延防止措置の適用で再びリアルな場でのフォローは減る可能性もあるが、より内々定者とコミュニケーションを深められるリアルへのニーズは強い」と分析している。

   なお、調査は2022年1月25日~1月31日、23年3月卒業(修了)予定の大学生・大学院生419人を対象に実施した(本調査の結果を全体で見る場合に、文理男女別の回答格差をなくすためウエイトバックを行った)。