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いつだって最短ルートとは限らず...遠回りな人生だからこそ、強くなれる【ひろ子ママの教訓 その115】

   きょうは50代のTさんがいらっしゃっています。

「先日、英語を使ってバリバリ仕事をしている大学の同級生に会いました。仕事の話をしているうちに、自分がやっているのはちっぽけな仕事だなと思えてきました。最近、私は英語の勉強を始めたものの、何か恥ずかしく......ほんとにこの先、英語を学ぶことが何か意味あることなのかな、と思ってしまいました。まわりの人と比べて、自分は遠回りし過ぎてずいぶん遅れをとっている、そんな気持ちです」
  • 遠回りに人生の醍醐味がある、というお話!
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すでに出来ている人と比べない

「Tさんは何となく英語を学び出したのではなく、何か目的があって英語を学んでいるんだと思います。Tさんの同級生が、仕事で英語を使いこなして働いているとしても、Tさんの英語を学びたい目的にとって何か影響はありますか?」
「いや、ないですね」(Tさん)
「もちろん20代、30代で英語を身につけて仕事で使いこなしている人と比べると、経験値は低くなりますよね。思わず比べてしまう気持ちも分かります。でも、他人と比べてもキリがなく、気にしすぎると動けなくなってしまいますよね。これまでも、そんな経験があったのではないでしょうか。今、動かないとこの先もきっと動かないと思いますよ」
「そうですね。実は、英語も何度も学びたいと思っていたものの、そうこうしているうちに、50代になっていました」(Tさん)

失敗しても「早めにやったもの勝ち」

お悩み中

   Tさんがもし英語が習得できなかったとしても、それは失敗ではないと思います(英語を勉強し始めたばかりなのに、こんな言い方をするのも申し訳ないのですが......)。

   でも、やってみて、やっぱり合わないと思ったなら辞めればいいですし、挫折から学ぶこともあります。思わぬことから英語以外の他の道を見つけるかもしれません。

   今、うまくいっているように見える人も、意外と当初と違う目的に向かっている人もいます。うまくいっている人は、早めに失敗して、得意なことを見つけているだけなのかもしれませんよ。

   私は先日、「任天堂」について調べる機会がありました。コンピュータゲームの開発・製造・販売を行う会社としてのイメージが強い任天堂ですが、創業当初は、花札、トランプからはじまり、途中でタクシー業と飲食業で失敗して、娯楽の会社として落ち着いたとのことでした。やっぱり、企業も個人もやってみないと結果はわかりませんよね。

   あのイチローも「無駄な過去はない。失敗がないと深みがない。遠回りが一番の近道」と言っていましたよ。Tさんも深みがある人間を目指しましょう!

正解は1つでないと考える

ガッツポーズ

   昭和の時代のように、「定年まで同じ会社で働くこと」は決して悪いことではないと思います。ただ、正解は1つしかないという考えで進むと、何か変化があった時に対応できなくなってしまいます。

   人生100年時代、50代はちょうど半分なので正解を1つに決めてしまわず、柔軟に対応する心持ちも必要です。もしかしたら、Tさんにも英語を活かす機会もやってくるかもしれません。

   先日、「ベトナム人犯罪が増えていて、ベトナム語の通訳が足りない」といったニュースを見ました。ベトナム語を学んでいる人は、一つのチャンスかもしれません。

   また、コロナウイルス感染症が流行り始めた頃、飲食業界の方と話す機会がありました。

   ある人は、「自分のお店を持ちたい」と思っていたものの、現実的に実現が難しいため、スクールに通ってエンジニアとして転職をされました。2年経った今、エンジニアとして大活躍されていますが、「当初の夢とはまったく違う道」を選ばれたんですね。

   このように人生、思い通りにいかないことばかりです。

   しかし、遠回りをしてストレートに進まない人生を過ごしたからこそ、人としての深みが生まれると思います。Tさんも人生の後半戦を乗り越えるためには、まだまだ挑戦が必要ですよ!

(ひろ子ママ)