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ドル円相場は波乱の展開! 日米で金融政策発表、FOMCは0.75%の利上げ?(9月19日~23日)【株と為替 今週のねらい目】

   24年ぶりの円安水準にある米ドル円相場に、ドル高をけん制する日本政府と日本銀行の口先介入が続いているが、今週(2022年9月19日週)は波乱の展開が待ち受けているかもしれない。

   9月20~21日にFOMC(米連邦準備制度理事会)が、21~22日には日銀金融政策決定会合が開催されるからだ。FOMCの0.75%の利上げが有力視されるなか、日銀の金融政策決定会合は現状維持の姿勢を崩さない。外国為替市場は織り込み済みとされるが、円安の原因とされる日米の金利差が拡大していることに変わりはない。

   どうなる!? 今週の株式・為替マーケット!

  • 円安どこまで......(写真はイメージ)
    円安どこまで......(写真はイメージ)
  • 円安どこまで......(写真はイメージ)

東京株式市場 シルバーウィークで取引は3日だが......

日経平均株価予想レンジ:2万7000円~2万8000円

2022年9月16日(金) 終値 2 万7567円65銭

   今週の東京株式市場の日経平均株価は、波乱含みの展開か。

   前週の東京株式市場の日経平均株価は、大幅反落した。週初は2万8000円台半ばまで上昇したものの、米国の8月の消費者物価指数が市場予想を大きく上回ったことで、米国の長期金利が上昇。米国株が大幅に下落したことを受け、日経平均株価も急落した。

   今週の日経平均株価は、波乱含みの展開となりそうだ。国内はシルバーウィークで取引は3日しかないが、20~21日にはFOMC(米連邦準備制度理事会)、21~22日には日本銀行の金融政策決定会合が開催されるため、波乱の展開となりそうだ。日銀の金融政策決定会合では金融政策の変更はないと見られているが、FOMCは利上げを決定する見通し。0.75%の利上げが有力で、相場にはかなり織り込まれていると見込まれるものの、1.0%利上げの可能性が浮上しており、注意が必要だ。

   もうひとつ波乱要因となりそうなのが、FOMCでの政策金利見通しの公表。今後の利上げ政策の見通しが示されるが、その内容次第で相場は波乱の展開となりそうだ。

東京外国為替市場 口先介入でドル高けん制

ドル・円予想レンジ:1ドル=142円00銭~145円50銭

2022年9月16日(金)終値 142円91銭

   今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルが堅調も上値の重い展開か。

   前週のドル円相場は、米国のインフレ懸念の後退から週初は1ドル=141円台半ばまでドルが売られる局面があったが、米国の8月の消費者物価指数が市場予想を大きく上回ったことで、米国の長期金利が上昇。ドルは一時1ドル=145円間近まで上昇した。

   ただ、日本銀行がドル・円取引のレートチェックを実施したことで、ドルは1ドル=142円台半ばまで下落した。

   今週のドル円相場は、ドルが堅調も上値の重い展開となりそうだ。最大の焦点となる20~21日のFOMC(米連邦準備制度理事会)では0.75%の利上げが決定される見通し。ただ、1.0%利上げの可能性も浮上しており、加えて今後の政策金利見通しの内容次第では、ドルが上昇する可能性は高い。

   もっとも、ドルの上昇に対しては、レートチェックを含め、日本政府、日銀の口先介入などのドル高けん制が行われる可能性が高いため、ドルの上値は重くなりそうだ。

   経済指標は、国内では20日に8月の全国消費者物価指数、21日に日本銀行の金融政策決定会合(22日まで)、22日に日銀の黒田東彦総裁会見などの発表が予定されている。

   海外では、20日に米国のFOMC(米連邦公開市場委員会。21日まで)、米国の8月の住宅着工件数、21日にFRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長会見、米国の8月の中古住宅販売件数、22日に米国の4~6月期の経常収支などの発表が予定されている。

   

(鷲尾香一)