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取り残されるな―。NYタイムズ紹介のベストセラー本から厳選!最先端の仕事メソッド【尾藤克之のオススメ】

   この世は「奪う側」と「奪われる側」にわかれています。本書は「奪われる側」にならないために、大切な人たちを「奪う側」から守るために書かれた作品です。どんな内容かというと、「ニューヨーク・タイムズ」で紹介されたベストセラーの中から、著者が衝撃を受けた50冊について紹介されているのです。

「逆襲のビジネス教室」(池田貴将著)サンクチュアリ出版

仕事のストレスから、心を守る方法

   丁寧にできる人と、雑になる人の違いとは――。惑わされず、感情に出さず、淡々とこなす、ストイックな生き方にあると思います。この「ストイック」という言葉を広めたのは、哲学者のセネカや、エピクテトスなどが中心となったギリシア哲学の「ストア派」です。このストア派の考え方を数年前、わかりやすく解説し、一躍大人気作家となったのが、ライアン・ホリデイという人です。

「ライアンは仕事のパフォーマンスを高めるには、仕事術よりも、体調管理よりも『stillness(心の静寂)』が重要だと主張しています。実際に有名ミュージシャンやスポーツ選手など、一流のパフォーマンスを発揮する人たちが共通して実現している『stillness(心の静寂)』について、どうすれば獲得できるのでしょうか」(池田さん)

   そのためには、最初に「必要なタスク」かどうか、確認する作業が必要です。しかしどれだけ整理しても、「やること」は定まらず時間を奪っていくものです。だから、タスクの取捨選択は難しいのです。どうすれば、「やるべきこと」だけに集中することができるでしょうか?

「著者は、タスクを『重要かつ緊急』『重要だが緊急ではない』『重要ではないが緊急』『重要でも緊急でもない』の4つに分けるアイゼンハワー・マトリクスでおなじみのアイゼンハワー将軍を引き合いに出しこう述べています。『自分はなにをインプットするべきなのか?』を分類しておくこと。自分を取り囲む物事を本当に重要なことと緊急そうに見えることとに区別すること」(池田さん)

   アイゼンハワー将軍は、この区別をすることにより、「反応的」ではなく「戦略的」であり続けることができました。そして、雑多なことを浅く知るのではなく、重要なことを深く掘り下げることができたのです。

「重要なこと」と「重要じゃないこと」は何か?

   この教え、私たちの生活には、こんなふうに応用できるかもしれません。

【情報】
自分が珍しい情報の「タグ」を決めておく。そのタグをメモ帳に貼りつけておく。タグ以外の情報が飛び込んできたら、無視をする。または、はじめから視界に入らないように、ミュートする。タグの情報だけを集中的に発信する。
【タスク】
朝、パソコンを開いたら、「今日、対応するタスク」を選ぶ。新しいタスクがきたら、「これは必要なのか?」と自問する。タスクに関係するものだけをデスクに残す。ちなみに、「重要なこと」と「重要じゃないこと」は、お互いに補完し合っているため、どちらか一方を決めればいい。

   「重要なこと」を明らかにすれば、それ以外のことは「重要じゃないこと」として、頭から追い払える。「重要じゃないこと」を明らかにすれば、空いた思考のスペースに「重要なこと」が思い浮かぶようになるというわけです。

   現状を変えるべく、本書の著者で、ビジネスコーチの池田貴将氏は世界のビジネス一等地、ニューヨークで読まれている本を「原書」で読み漁り、そこから見えてきた「日本人にはなかった知恵やメソッド」を噛み砕き、講義形式で伝えることにしました。

   私たちの心を奮い立たせてくれる、熱い講義をお楽しみください。(尾藤克之)