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今週は、日銀次期正副総裁人事案の提示&米国バイデン大統領一般教書演説、パウエルFRB議長講演に熱視線(2月6日~2月10日)【株と為替 今週のねらい目】

   どうなる!? 今週の株式・為替マーケット!

東京株式市場 上値の重い展開か 米国の長期金利の低下→円高進行は懸念材料

東京株式市場見通し(2月6日~10日)
日経平均株価予想レンジ:2万7000円~2万7800円

2023年2月3日(金)終値 2万7509円46銭

   今週の東京株式市場の日経平均株価は、上値の重い展開か。

   前週の東京株式市場の日経平均株価は、4週続伸した。米国の利上げが3月のFOMC(米連邦公開市場委員会)での0.25%引き上げにより終了するとの見方が強まり、米長期金利が大幅に低下し、米国株が上昇したことが支援材料となった。

   今週の日経平均株価は、上値の重い展開となりそうだ。

   米国の利上げ打ち止め期待は、まだ確定的なものではなく、流動性が高い。ただ、米国の長期金利の低下は円高進行に結び付き、日経平均株価には懸念材料となる。日経平均株価が上値を追っていけるような支援材料には乏しく、このため今週から本格化する企業決算を中心に個別株物色の動きとなる可能性が高い。

   注目は10日に国会に提示される予定の日本銀行の次期正副総裁人事案。総裁候補者が誰になるかによって、さまざまな憶測が市場に生まれ、相場の方向性に影響を与える可能性がありそうだ。

東京外国為替市場 ドルは底堅い動きか 日銀による大規模金融緩和策の継続で

東京外国為替市場見通し(2月6日~10日)
ドル・円予想レンジ:1ドル=129円00銭~132円00銭

2023年2月3日(金)終値 1ドル=131円17銭

   今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルは底堅い動きか。

   前週のドル円相場は、ドルが反発した。全般は米国の利上げが3月のFOMC(米連邦公開市場委員会)での0.25%引き上げにより終了するとの見方が強まり、米長期金利が大幅に低下したことで、ドル安・円高の展開が続いた。ドルは一時、1ドル=128円付近まで下落した。

   しかし、週末の米国の1月雇用統計で失業率が1969年以来の3.4%まで低下した結果を受け、米国の景気後退観測が急速に後退し、利上げが長期化するとの見方が強まったこともあり、ドルは一時1ドル=131円前半まで上昇した。

   今週のドル円相場は、ドルが底堅い動きとなりそうだ。

   米国の一段の利上げ加速観測は後退しているものの、利上げの長期化観測が再び強まっており、ドルが大きく売り込まれる地合いではない。一方で、日銀は大規模金融緩和策を継続しており、日米金利差からドルは底堅い動きが続きそうだ。

   注目は近い将来の日銀の金融政策を司る次期正副総裁人事。10日に国会に提示される予定の人事案によって、相場の材料になる可能性がある。

◆国内外、今週発表予定の経済指標は?

   経済指標は、国内では7日に12月家計調査、12月景気動向指数、8日に1月景気ウォッチャー調査、12月国際収支、10日に2月限オプション取引に係る特別清算指数算出(SQ)、1月企業物価指数などの発表が予定されている。

   海外では7日に米国の12月貿易収支、バイデン米大統領の一般教書演説、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長講演、10日に中国の1月消費者物価指数、中国の1月生産者物価指数などの発表が予定されている。

(鷲尾香一)