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【2024年卒就活生】内定率早くも3割超! 理系は4割にも 1月に最終面接32.2%で最多に

   3月1日に企業の新卒採用活動解禁日を迎え、早くも2024年3月卒業予定の大学3年生の採用が活発化している。

   2月末までの段階で内定(内々定)者が3割超に達することが、就職情報サービスの学情(東京都千代田区)が3月1日に発表した「2024年卒 内々定率調査 2023年3月度」で明らかになった。

   前年同時期の22.2%を8.6ポイント上回るハイペースで進み、コロナ禍明けの採用活動が加速しているのが特長だ。

  • 内定を得られてよかった(写真はイメージです)
    内定を得られてよかった(写真はイメージです)
  • 内定を得られてよかった(写真はイメージです)

IT ・ソフトウェア ・インターネット企業の内々定が続々

   学情の調査は、2月末時点。2024年卒の大学生に内定(内々定)率を聞くと「30.8%」で、2022年1月末時点から1か月で8.9%増となった。昨年同時期(21.9%)より8.6%増えており、解禁日からの早いスタートダッシュだ(図表1)。

(図表1)現在までに内定(内々定)を獲得したか(学情の作成)
(図表1)現在までに内定(内々定)を獲得したか(学情の作成)

   内定を獲得した企業の業種は、「IT・ソフトウェア・インターネット」(17.0%)が最も多く、次いで「情報・調査・コンサルティング」(14.7%)、「教育・福祉・その他サービス」(11.8%)、「スーパー・流通・百貨店」(7.8%)と続く。29業種区分のうち、25業種で内定が出ており、偏り少なく採用選考が進んでいるようだ。

(図表2)文理別の内定(内々定)率(学情の作成)
(図表2)文理別の内定(内々定)率(学情の作成)

   文理別では、理系が「41.1%」と、昨年同時期(27.0%)を14%近く上回る伸びを見せた。文系でも「25.4%」と、昨年同時期(19.7%)より6%ほど上回り、情報やIT企業を中心に採用がハイペースに進んでいることがうかがえる。(図表2)

(図表3)内定(内々定)を得た企業について、最終面接はいつ頃受けたか(学情の作成)
(図表3)内定(内々定)を得た企業について、最終面接はいつ頃受けたか(学情の作成)

   今回の調査では、最終面接の時期として、2023年1月が最も多く「32.2%」、次いで2月の「22.1%」となっている(図表3)。

   一方で、内々定先企業と接点をもったタイミングは6月が「24.4%」で最多になった。なお、今回調査では1月・2月に初めて接点を持った企業からの内々定を獲得したという学生はいないようだ。

   3月の広報解禁を前に大きく内々定率が伸びているのは、その多くが昨年度の段階でインターンシップなどから接点を持ち、1月末から2月にかけて最終選考を受け、内々定獲得に至ったものと推察される。

   ところで、内定者に対する企業からのフォロー対応はどうなっているのだろうか。具体的なフォロー内容を聞くと(複数回答可)、「人事担当者との面談(オンライン)」(33.1%)、「懇親会(オンライン)」(27.5%)、「先輩社員との面談(オンライン)」(27.1%)、「懇親会(対面)」(18.6%)と続いた。

   なかには、「誓約書の提出を求められた」(18.1%)、「就職活動の終了を依頼された」(1.8%)などと、「オワハラ」(就活終われハラスメント)を受けた人もいた。「就職活動解禁」直後の時期であり、企業側には厳しいコンプライアンスが求められる。

   調査は、2023年2月17日~2月26日、2024年3月卒業(修了)予定の大学生・大学院生507人にインターネットでアンケートを行なった。