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米国の金融システム不安は薄らぐも...景気後退への懸念は強まり、要注意(3月27日~3月31日)【株と為替 今週のねらい目】

   どうなる!? 今週の株式・為替マーケット!

東京株式市場 もみあいか 米国の利上げ停止観測が強まり、一定の買いも期待できる状況に

東京株式市場見通し(3月27日~31日)
日経平均株価予想レンジ:2万6900円~2万7800円

2023年3月24日(金)終値 2万7385円25銭

   今週の東京株式市場の日経平均株価は、もみあいか。

   前週の東京株式市場の日経平均株価は、小幅反発した。米国の銀行破綻に端を発した金融システム不安が懸念材料となったが、イエレン米財務長官が中小銀行の保護前向きな姿勢を示したことで、金融システム不安が後退し、相場の支援材料となった。ただ、金融システム不安を払拭するには至らず、上値の重い展開が続いた。

   今週の日経平均株価は、もみあいとなりそうだ。

   金融システム不安については、懸念材料としてのピークは過ぎたようだが、引き続き、不安がつきまとう状況だ。

   米国ではFOMC(米連邦公開市場委員会)が予想通りの利上げに踏み切ったことで、株価の上値は重くなっている。一方で、金融システム不安が薄らいだことや、米国の利上げ停止観測が強まったことで、一定の買いも期待できる状況となっている。

   目先は、3月期末を見据えた動きになると思われ、29日の権利付き取引最終日と、翌30日の権利落ち日の売買動向で、どのような動きになるかが注目される。

外国為替市場 もみあいか ユーロからのリスク回避からドル買い...ドルの下支え要因に

東京外国為替市場見通し(3月27日~31日)
ドル・円予想レンジ:1ドル=128円00銭~133円00銭

2023年3月24日(金)終値 1ドル=130円69銭

   今週の外国為替市場でドル円相場は、もみあいか。

   前週のドル円相場は、ドルが下落した。米国の利上げに対する期待感からドルは一時1ドル=133円まで買われたものの、FOMCの結果を受け、米国の利上げ停止観測が強まったことで、リスク回避のドル売りからドルは一時1ドル=129円台半ばまで下落した。

   今週のドル円相場は、もみあいとなりそうだ。

   金融システム不安がくすぶり、ドルの上値が重い中、欧州に飛び火した金融システム不安により、ユーロからのリスク回避としてのドル買いがドルの下支え要因となっている。そのため、新たな金融システム不安が起きなければ、ドルが大きく下落する可能性は低下している。

   ただ、米国の景気後退に対する懸念が強まっていることから、米国の経済指標の結果には注意が必要だ。

◆国内外、今週発表予定の経済指標は?

   経済指標は、国内では27日に2月企業サービス価格指数、31日に3月都区部消費者物価指数、2月有効求人倍率、2月完全失業率、2月鉱工業生産、2月新設住宅着工戸数などの発表が予定されている。

   海外では28日に米国の3月CB消費者信頼感指数、30日に米国の10-12月GDP確定値、31日に中国の3月製造業PMI、中国の3月非製造業PMI、米国の2月個人消費支出、米国の2月個人所得などの発表が予定されている。

(鷲尾香一)