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時給を高める働き方に必要な「能力」を高めるには?

   ビジネスパーソンにとって30代、40代は、上司もいて、部下もいて、あるいは周囲の活躍も気になって...という悩み多き世代ではないでしょうか。

   当コラム「その仕事の悩み、こんなふうに考えてみよう。」では、キャリアや生活にまつわる悩みに、組織や人材開発、コーチングに詳しい「ひろ子ママ」が、アドバイスやエールをお送りしていきます。

◆きょうのお悩み

   きょうはMさんが、こんな疑問を抱えていらっしゃいました。

勤めている会社が「副業解禁」になって、副業をスタートさせたいと考えています。土日ではなく、平日の朝か夜での時間を有効に使いたいです。ただ実際には、平日は仕事が忙しく、結局は仕事だけで終わってしまう毎日です。上司やメンバーとのやりとりもあるので、自分一人では完結しないので業務のコントロールができないこともあります。業務を後回しにして早めに退勤するのではなく、就業業務時間内で業務を終わらせて副業の時間に充てたいな。

先を読んで考え、行動する...「段取り力」を高めてみよう

お悩み中

   副業に充てる時間を作るために、「段取り力」を高めてみましょう。「段取り」の語源は、歌舞伎の楽屋用語と言われています。歌舞伎界での「段」とは話の区切りや一幕を指して、芝居の筋や構成の運びを「段取り」と呼ぶそうです。

   段取りには以下のような意味があります。

・物事を進める上での手順や順序
・うまく進むように準備をすること
・心がまえをすること

   つまり「段取り力」とは「先を読んで考え、行動する力」のことです。段取り力を高めることで、「残業時間が減る」「プライベートの時間を確保できる」「まわりからの評価が高まる」といったメリットがあります。段取り力を高めると、Mさんも副業に充てる時間を作れそうですね!

   Mさんが言っているように、一人で仕事は完結しません。そこで、上司や部下とのやりとりを含めた「段取り力」を高める必要があります。

まずは給与を時給で考えてみることから

   会社員は毎月の基本給が決まっているケースが多いでしょう。給与と働いた時間数から、自分の時給を出してみましょう。

   そこそこ給与をもらっていると思っている方も、実際の働いた時間数で割った数字を見ると、時給は思ったよりも低い、と感じるかもしれません。昇給で給与が1割あがったとしても、働いた時間が2割増えているとしたら、「給与が上がった」とは言い難いですよね。

   「段取り力」があるかないかで、仕事のスピードや精度、達成度に大きな差が生まれます。そこで、時給を高める気持ちで「段取り力」を高めてみましょう。

   では、段取り力はどうしたら高められるのでしょうか。4つのポイントを紹介します。

・優先順位を常に意識する

   段取り力を高めるには、業務に対しての優先順位つけを意識することが大事です。しかしながら、どの業務も自分にとっては大事な業務である場合、どれも緊急性が高いと思ってしまいがちですよね。やみくもに進めてしまっては、期限内に完了しないこともあります。

   多くの場合、仕事の内容や期限、関わる人によって優先度の高さが異なっていくので、まずは仕事の全体像や重要度を把握し、優先順位をつけることから始めてみましょう。

相手とのやり取りでも、「段取り力」を意識しよう

   業務においては、誰かしら関わる人が出てくるでしょう。自分の担当業務が終わっても、相手からの返信、資料待ちの時間も出てきますよね。そこで、相手とのやり取りにも段取り力が必要です。

・指示の出し方

   人に仕事を依頼する場合にも段取り力が役立ちます。「いつまでに、何が必要か」という指示だけでなく、業務の目的を伝えることも大事です。指示の出し方によって、相手の仕事の効率や優先度もアップします。

   成果物が発生する業務であれば、期日までに指示した業務が出来上がっている状態が必要です。そこで、納期前に途中で認識合わせをしておくと安心ですね。

・メールの送り方

   メールやチャットの送り方でも、段取り力が役立ちます。何度も確認のやり取りが続くと、お互いの時間もかかります。そこで一歩先を行く送信が必要です。

・来週のスケジュールを確認する場合

   「業務の報告をしたいので、来週のスケジュールはいかがでしょうか?」ではなく、「業務の報告をしたいので、30分ほど来週のスケジュールはいかがでしょうか? 私は月曜、火曜日の○時?○時は調整可能です」など、やりとりが少ない回数で済むように、考えて送信をしてみましょう。

   Mさんも段取り力を高めることで、自分自身で時間をコントロールできるようになるでしょう。時給を高める働き方をすることで、副業や勉強する時間も増やせますよね。(ひろ子ママ)