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Z世代の「就活の悩み」 3位「何をしてよいかわからない」、2位「自分に向いている仕事がわからない」、では1位は?

   6月から、いよいよ企業の採用選考が本格化するなか、Z世代である現役大学3~4年生と新社会人を対象に、就職活動の悩みについて聞いた――。

   その結果はというと、

第3位「何をしたら良いかわからない」
第2位「自分に向いている仕事がわからない」
第1位「面接に自信がない」

   となった。

   中国最大の検索エンジンを提供するバイドゥ(百度、東京都港区)が2023年5月27日に発表した。

   コロナ禍で学生生活がオンライン中心になり、就活生らに微妙に影響していることがうかがえる。

「やりたい仕事が見つからない」そんなとき、Z世代は...

   調査は、バイドゥが提供する日本語入力&きせかえ顔文字キーボードアプリ「Simeji」が実施。データをランキング化した。【下の表参照】

   それによると、第1位には、Z世代に共通する多くの就活の悩みとして「面接に自信がない」が選ばれた。コロナ禍で学生生活がオンライン中心となり、直接人と対面する機会が減ったことが要因の一つかもしれない。

就活の悩み、第1位は「面接に自信がない」(バイドゥ調べ)
就活の悩み、第1位は「面接に自信がない」(バイドゥ調べ)

   バイドゥは、

「面接では、『ガクチカ』(学生時代に力を入れたこと)や志望動機を語ったり、自分自身を積極的にアピールしたりする必要があり、自己表現やプレッシャーへの対応が求められるため、自信を持つことはそう簡単ではないようです。
想定される質問やシチュエーションについて分析し、友人や家族、先生を相手に練習することも自信をつける一つの方法になるかもしれません」

   と、アドバイスしている。

   第2位は、「自分に向いている仕事がわからない」。

   就活をしていると、誰もが一度は直面する悩みの一つ。明確にやりたい仕事や将来の夢がないと、自分に合った職業を見つけることはなかなか難しい。やりたい仕事が自分に向いているとは限らないという現状もある。

   コロナ禍は外出機会が減り、自分自身と向き合う時間がとりやすいとされたものの、その半面、インターンシップやアルバイト、ボランティア活動など、仕事に近い現場での経験を積む機会は「制限」されていた。そのため、自分の興味や関心、価値観、強み、能力、やりたい仕事の向き・不向きを確認することもできなかったようだ。

   第3位は、「何をしたら良いかわからない」。

   就活では、自分自身で選択や決断をしなければならないことが多く、何をするべきなのか、何から始めたら良いかなどわからないことも少なくない。

   バイドゥは、

「デジタルネイティブなZ世代なので、まずは身近なインターネットを活用就活に関する情報を調べても良いのかもしれません。興味のある企業のウェブサイト、求人サイト、業界関連のニュースやレポートなどを活用して情報収集してみてはいかがでしょう。企業の公式SNSアカウントをチェックすることも、なにか情報を得るきっかけになるかもしれない」

   としている。

「適度にリフレッシュする休息時間を確保しよう」

   第4位「やりたい仕事がみつからない」。

   現代では、いろいろな職業やキャリアパスが存在する。ということは、それだけ選択肢が多いうえ、幅広い情報にアクセスできるため、その中から自分に合った仕事を見つけることが難しそう。

   また、コロナ禍の影響で、インターンシップや就活イベントが中止や延期になることも多く、Z世代は従来の方法で企業や業界との直接的な接触や経験を得る機会が制限され、やりたい仕事を見つけにくくなっているようだ。

   過去の成功経験や楽しかった出来事を思い出すことも、やりたい仕事を見つけるためにはいいのかもしれない。

   第5位「自己分析が下手」。

   自己分析は就活のみならず、今後のキャリア形成や人生設計においても重要なスキルになる。その重要性を理解し、自身の長所や短所、興味関心を客観的に見つめる必要がありそう。なかなか経験しないことに、苦手意識を感じるZ世代も多いかもしれない。

   継続的に自己分析に取り組み、自己理解を深めることでスキルアップに繋げる必要がありそうだ。

   第6位「活動時間が長くなる」。

   内定通知が届くまで、先の見えない焦りや不安に覆われる毎日が続くが、まずは具体的な目標を設定し、スケジュールを立てて時間を管理することが重要。インターシップへの参加や早めに就活を始めるなど、内定までの「作戦」が必要かもしれない。

   バイドゥは、

「長期間の就活でストレスも溜まりやすくなるので、適度にリフレッシュする休息時間を確保しよう」

   とアドバイスしている。

「周囲の社会人や先輩の経験談を聞いてみよう」

   第7位「社会人になること自体が不安」。

   コロナ禍の影響もあって、対面でコミュニケーションがとれるのか、職場に馴染めるのか、業務をこなすことができるのかなど不安が尽きない。

   バイドゥは、そのような不安を解消するためには

「周囲の社会人経験者や先輩社会人からのアドバイスや経験談を聞いてみることで、現実的なイメージを持つことができ、少しは安心できるのかもしれない」

   と説いている。

   第8位「自己PRで言うことがない」。

   就活中は必ずと言っていいほど聞かれる、企業からの定番の質問が「自己PR」。まずは、自己分析を通じて、自分の強みや価値観、興味関心などを明確にする必要がある。

   過去の具体的な成功体験や学生時代に力を入れたことを思い浮かべることで、自己PRの材料となる要素を見つけることができるかもしれない。

   第9位「就職先の本当の状況がわからない(雰囲気、仕事量など)」。

   少なくない新入社員から、「入社したらイメージと違った」という声を耳にする。とはいえ、入社前に就職先の本当の仕事量や雰囲気などを正確に把握するのは、なかなか難しい。コロナ禍には、就職したい企業のインターンシップや見学会、OB・OG訪問などの機会が少なかったこともあるかもしれない。

   現場の雰囲気や仕事量の一端を垣間見る機会として、企業の公式SNSなどをチェックしてみることも、役立ちそうだ。

   第10位「活動が遅れていて焦る」。

   周囲の友人や同級生が内定をもらい始めると、「自分だけが内定がもらえていない」「周囲に遅れをとっている」と焦りを感じてしまいがち。

   バイドゥは、

「希望する結果が得ることができると信じて、がんばって!」

   と焦らず着実に進めるようと、エールを送る。

   なお、調査は全国の大学3~4年生と新社会人を対象に、2023年5月17日~19日にインターネットで実施した。有効回答数は306人。