楽しく遊べる「貯金箱」人気 購入者からは不満の声も

   いま、遊びながら楽しく貯金ができるユニークな貯金箱がブームだという。さっそく某雑貨・ホビー・DIY用品チェーン店に出向くと、貯金箱の広い特設コーナーが設けられていた。一番目立つ場所には、白と緑のコントラストが目をひく「人生銀行」の箱が山積み。その脇にも趣向を凝らした数々の商品が並ぶ。

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貯金の多寡で「人生」が変わる、貯金版たまごっち


4色バリエーションの「人生銀行」は実売4000円程。液晶表示の質には不満の声も出ている

   タカラトミーが販売する「人生銀行」は、かつての「郵貯」ならぬ、「遊貯」(遊べる貯金箱)ブームの牽引役だ。2006年12月の発売以来、品薄が続き、現在も「人気商品につき、販売はお一人様1点限り」などの制限をつけて販売する店があるほど。

   キューブ型の貯金箱の中央には液晶画面があり、その中に「住人」が暮らしている。貯金額などで、この主人公の「人生」が変化する。貯金が増えると、暮らしぶりがリッチになり、結婚などのイベントも発生――といった具合で、1990年代後半にヒットした「たまごっち」を思わせるゲーム性だ。500円玉専用で、最大10万円貯めることができる。

   ペットボトルを貯金箱として利用する「人生銀行ONE」や、2007年末には、投入した硬貨の種類ごとに自動振り分けする様子がシースルーで楽しめる「コインコロン」が発売されるなど、「人生銀行」ブランドのもとで、バリエーション展開している。

否応なしに貯金せざるを得ない!?「貯金爆弾」


「貯金爆弾」の本体の上には導火線が伸びている。価格は約3000円

   「人生銀行」シリーズ中で、もっとも過激なキャラクターなのが「貯金爆弾」だ。同社の玩具「黒ひげ危機一発」をモチーフにしたようなこの貯金箱は、貯金をサボると“爆発”する。せっかく貯めた硬貨を吐きだしてしまうのだから、穏やかではない。なお、爆発前には、導火線が点滅したり、警告音などで知らせてくれるそうだ。

   ドリームズの「BANCLOCK」も、同じようなコンセプトで、貯金の「強制力」に着目している。こちらは目覚まし時計と貯金箱を組み合わせており、お金を入れないと目覚ましのアラームがとまらない。これでは否応なしに貯金せざるを得ないだろう。

   「モダンアート貯金箱」を名乗るちょっと変わり種は、バンプレストの「FACEBANK」。モダンアート作品を多くてがける高田栄一氏がデザインした、アートと「貯金箱」の異色コラボレーションだ。


モダンアート貯金箱の「FACEBANK 」は約2000円。ユーモラスな動きが特徴だ

   この貯金箱には猿系の動物のような顔が描かれており、コインの投入口が、ちょうど「口」になっている。そこにコインを差し出すと――口を動かしながらパクパクとおいしそうに食べ、飲みこんでしまう。

   ネットのオフィシャル・サイトなどでは、動画でその模様が確認できる。リアルなようでユーモラスさも感じさせる不思議な顔の動きは、一見の価値がある。

購入者から「クオリティー」に疑問の声

   これらの貯金箱は、雑誌・テレビで度々紹介されるなど、話題性は非常に高い。一方で、企画の面白さに対して、実際のクオリティーが伴ってないとする厳しい意見をネット上などで多く目にした。

   「人生銀行」に対しては「液晶が暗く見づらい」といった評価が多い。筆者も現物を確認したが、角度によってはたしかに見づらい。薄く、にじんだような画面で、広告のハメコミ写真とはたいぶん異なる印象だ。また、電池がなくなると内容がリセットされてしまうが、電池残量の表示や事前の警告がないことを問題視する声も多かった。

   「大人」を対象にするのが玩具界の昨今のトレンド。しかし、単なる「遊び心」だけでは大人は満足しない。「遊貯」ブームの商品群には「クオリティー」「バリュー・フォー・マネー」の精進が求められているようだ。

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