「ガラスマ」と「グロスマ」 女性の心をつかむのはどっち?

   各社のモデルが出揃った。スマートフォンの普及は、どこまで従来型ケータイに迫るのか、今夏、大きな転換期を迎えている。

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「何を基準にすればいいのか分からない」


スマフォは、従来のケータイよりさらに親しみのあるツールになると富澤美玲次長

   ケータイの買い替え時を迎えた女性たちは、話題のスマフォにすべきか真剣に悩んでいる。横浜市に住むある30代半ばのOLは、

「(スマフォを購入した)友人は『使いこなせない』と言っていました。自分も自信がないのですが、周りはどんどんスマフォ派になるし、ケータイショップの店員さんにも強く勧められて…」

と話す。現在使っているケータイは4年前に購入。長く使うので、失敗はしたくない。同じスマフォでも種類がたくさんあって、何を基準にすればいいのかさっぱり分からないという。

   各社の機種を比べると、大きく2つのタイプに分かれている。防水機能、おサイフケータイ機能、赤外線通信、ワンセグといった日本独特の機能に高画素カメラを搭載している通称「ガラパゴス系スマフォ」と、海外製メーカーに代表されるシンプルな機能が特徴の「グローバル系スマフォ」だ。

   ユーザーにとって、今までと同じ機能が付いたガラパゴス系は、何かと安心感を与える。一方で、グローバル系の利点は何なのか。NTTドコモから「Optimus bright(オプティマス ブライト)」を発売しているLGエレクトロニクスジャパンに取材した。

日常シーンでの使いやすさ追求


Optimus brightブラックとリアカバー

   モバイルコミュニケーション プロダクトグループ富澤美玲次長によると、グローバル系は、機能がシンプルな分、部品も少ないため、ガラパゴス系より薄型化・軽量化で優位に立つという。

「Optimus brightは、日光の下でも画面が見やすい、片手で操作しやすい、ポケットやバッグに入れても重くないなど、日常シーンでの使いやすさを追求しました」

   画面バックライトが従来のケータイの1.5~2倍の700カンデラ。業界トップの明るさは、日光に負けない。屋外で地図を見ながら歩いたり、電車の中でメールを見たりするのに、手をかざして影を作らなくていい明るさに自動で調節される。

   女性の手でも持ちやすい形状、操作感にもこだわりが。9.5mmと薄型にも関わらず、なるべく片手で操作を完了できるように、手のひらにすっぽり収まる本体形状となっている。112gという軽さもポイント。また、画面を下に向けると消音モードになる、側面を指でコツコツとたたくと写真が切り替わるなど、手品のような「ジェスチャーUI」機能も搭載した。

ストレスないグローバル系

   触ってみると、指でスクロールしたときの操作感がなめらか。これはソフトウエアのチューニングと合わせて、ガラパゴス系に比べて機能を絞った恩恵でもあるそうだ。日常の操作感に限定して見れば、ボタンの反応が遅い、荷物が重くなったというようなストレスがない分、グローバル系のほうが違和感が少ないのかもしれない。

   とはいえ、目の肥えたユーザーの多い日本市場。競争に勝つため、グローバル展開モデルをそのまま持ち込むのではなく、いくつかの点に配慮をしたという。最も特徴的なのは、3色の着せ替えリアカバーだ。実は、Optimus brightのグローバルモデルはマットなブラック1色のみ。日本ではつやのあるブラック、ホワイトにそれぞれ2色の着せ替えカバーを付けた。ユーザーは1台買うと3色の選択肢が広がる。

「日本ではファッション性がケータイ選びの重要なポイントです。外付けカバーを別売りするという考えもありましたが、外付けではわざわざ1000円以上出して買った上に、せっかくコンパクトに仕上げたサイズが生み出すフィット感が消えてしまう。色の選択肢を増やすべき…という日本の特殊な市場性は、なかなか本社に理解してもらえませんでしたけどね(笑)」

   Optimus brightのように、ファッション性を重視したスマートフォンも実際に増えている。KDDIからはiidaブランドの「INFOBAR A01」が、NTTドコモでもNECカシオモバイルコミュニケーションズが、「MEDIAS WP N-06C amadana コラボモデル」を発売した。選択肢の充実で、スマフォに興味を持つ女性がさらに増えそうだ。

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