自社の不動産管理状況を知らない経営者も CRE戦略の低い認知度 

   三菱地所リアルエステートサービスは2014年11月25日、「経営層と企業不動産戦略に関する調査」の結果を発表した。調査は、従業員100人以上の規模の企業経営者、役員以上の役職者300人を対象に、9月13~15日にインターネットを通じて実施したもの。

   それによると、自社の不動産の管理状況をくわしく把握していない経営層が少なくないことが判明し、「企業不動産戦略が企業価値を高める」ことを知っているのもわずかだった。

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経営戦略にCRE戦略を活かせていない

   自社で管理・所有している企業不動産(CRE=Corporate Real Estate=本社、支社、営業所、店舗、工場、社宅、遊休地など)の認知度を調査すると、「自社で管理・所有している不動産の有無」について「ない」もしくは「わからない」と回答した経営層は約30%だった。

   自社が管理するCREについて経営層の「ほとんど把握していない」と回答した項目は、「重複拠点等余剰資産」(42.2%)「時価・簿価」(36.5%)、「最有効用途」(35.5%)という結果になった。また、「物件の所在地」についても、全部を把握できていない経営層が約20%と、経営層の企業不動産の把握レベルが低いことがうかがえる。

   CRE戦略の認知度について、「詳しく知らない」が73%と経営層における認知が低いという実態が明らかに。役職別で見ても、副社長以外は過半数以上が「詳しく知らない」と回答。「CRE戦略が経営戦略に活かせる」ことを知らない経営層が69.3%だった。

   CRE戦略とは、不動産を経営戦略の視線で捉え、企業価値向上のために不動産投資の効率性を高めるマネジメントを指す。同社では調査結果から、「経営戦略にCRE戦略が活かせていない企業が多いと考えられるため、市場拡大のチャンスが多く眠っている」と分析している。

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