加熱式たばこで第三者影響「認められず」 フィリップ・モリス、「IQOS」使った試験結果

   加熱式たばこ「IQOS(アイコス)」の受動曝(ばく)露をめぐり、販売元のフィリップ・モリス・ジャパン(PMJ)は2018年4月24日の記者会見で、臨床試験の結果、現時点で悪影響は認められなかったと発表した。

大木隆生教授、(右)井上哲副社長
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調査は現在も進行中

   健康被害につながる恐れのある受動喫煙の問題は今日、広く認識されている。国や東京都も規制を強めるなどし、喫煙者に対する風当たりは厳しさを増す。

   そうした中、たばこ大手のPMJは都内で記者会見を開催。IQOSから発生する「蒸気」を吸った際の影響(受動曝露)に関する試験結果を発表した。

   試験はフィリップ・モリス・インターナショナル(PMI)と東京慈恵会医科大病院血管外科・大木隆生教授のもと、東京の飲食店で実施。17年11月30日~12月13日の期間、397人を対象に行われた。

   結果は、現時点で周囲への悪影響は認められなかったという。IQOSの喫煙による非喫煙者への影響を調べたところ、中毒性のある「ニコチン」や有害物質「特異的ニトロソアミン」の曝露量増加が無かったためだ。

   なお調査は現在も進行中。「アセトアルデヒド」などその他有害物質の曝露量も調べており、結果がわかり次第公表するとしている。

大木教授「(調査結果は)判断材料になる」

   会見に出席した大木教授は、

「調査結果に関して良いとか悪いとかという論評はしない。ただこういったデータが蓄積されることで、皆さんの、そして社会の判断材料になる」

とコメント。

   PMJの井上哲副社長は、

「(行政などは)紙巻きたばことは違う加熱式たばこ(独自の)のルール作りを進めて欲しい。また、そのルール作りは科学的なエビデンスをもとに議論して欲しい」

と訴えた。

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