2018年 7月 23日 (月)

ハリウッド震撼!脚本家「ストライキ」いよいよ迫る

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   日本では余り報道されていないが、ハリウッドがしばらく立ち行かなくなるような大事件が数週間のうちに起ころうとしている。問題を提起したのはWGA(全米脚本家協会)で、11月から無期限のストライキを決行しようとしているのだ。

(c)2007 FOX BROADCASTING COMPANY
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日本でも放送中の人気オーディション番組「アメリカン・アイドル」にはストライキの影響はなさそう?

   最近YouTubeやiTunesなど、動画を扱うオンラインで映画やTVが配信されている。WGAはこの件を取り上げて、放映ごとのレジデュアル(residual)(=再使用権)を払えと要求しているものだ。これに対して、映画スタジオやTVネットワークたちは「出来たばかりのメディアなので、どれだけの利益が上がるか分からない」と言を左右にして、ロイヤリティの額も決めず支払いを延期している。業を煮やしたWGAは、SAG(映画俳優組合)とDGA(演出家組合)にも共闘を呼びかけ、共同ストライキを実行しようとしている。だがSAGやDGAとはまだ足並みが揃っていない。そこでWGAは共闘のため、SAGやDGAの契約が切れる来年夏まで待つだろうという推測もある。

   言うまでも無いが、台本や脚本はTV番組や映画の命。作品が当たるか当たらないかは脚本家の肩にかかっている。TVネットワークや映画スタジオにも社内ライターがいるが、精々リライター程度の腕前だ。だがネットワークやスタジオの役員の中には、ロックアウトを声高に叫び、社内ライターに書かせればいいと喚いている者がいる。もしストが実行されたら、それ以降、外部からの台本脚本を一切受け付けないと宣言しているのだ。

   売れない脚本家たちの中では弱音を吐いているのもいるが、WGAは10月31日に切れる契約の後、11月1日からのストライキを強行する意思を固めている。そうなるとハリウッドが蒙るダメージは計り知れない。少なくともTVの来シーズンの番組は壊滅する。

   例えばFOX TVで話題の「K-Ville」(KはカトリーナのK)。ハリケーン・カトリーナに襲われたニューオルリーンズの街のその後を描く人気の警察ドラマ。今ちょうど、新しいシーズンで7話を撮っているところだ。だがこの後、台本が無く半年以上撮れないとなるとセットもスタジオもそのままにしておけば経費がかかるので、ばらさなければならない。そうすると人気番組「K-Ville」と言えども7話で打ち切りという事態に陥る。

   一方、同じFOX TVの人気番組でも、日本でも放映されている「アメリカン・アイドル」はアイドルのオーディション番組で、構成のフォーマットがしっかりしているから、外部の「プロの脚本家」がいなくても続けられるだろう。

   ひょっとするとアメリカも日本のTV番組のように、脚本家の要らないオーディションやヴァラエティ番組だけになるかもしれない。

恵介
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